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強過ぎて虚しい魔王様  作者: カン
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3話

魔王である俺は今、玉座の間で一匹のスライムと対面していた。

玉座に座る俺の横にはセリナが静かに立っている。

そんな俺たちが対面しているスライムはただのスライムではない。


「四天王、リル・・・ただ今、帰還」


彼女が四天王の一人、クイーンスライムのリルであった。

クイーンスライムである彼女は普通のスライムの数倍、俺と同じくらいの高さまであり、また、その体の色はスカイブルーの様な澄み切った色をしている。


「うむ、よく帰ってきた」


「おかえりなさい、リル」


「ただいま、セリナ」


外見、ビー玉のみたいな二つの目しかない様に見えるがどうやって声を出しているのか、毎回気になるが先ずは報告を聞かなければいけない。


「リル、お前の報告を聞こうか」


リルはプルプル震えると次の瞬間、身体が広がり世界地図が記されたクリアプレートの様に変化した。


「集落が減少。人間、活発化が原因。

他の集落へ避難後、パンク状態、そしてまた避難の悪循環、以上」


思った以上に重い報告にため息が漏れる。

セリナは眉間に皺を寄せ、眉を吊り上げていた。


「人間共が少し調子に乗っていますね。

魔王様、私が直々に奴らの国へ攻め込み、害虫駆除を!」


一人熱く語るセリナを手で制す。


「落ち着けセリナよ。

リル、俺たち魔国の領土を記せ」


リルの地図にスッと線が浮き出るがそれは中央よりも左にある。

右が人間の領土で左の狭いのが魔国の領土であることはなんとなく理解した。


「では、人間が侵略した範囲はどれくらいか?」


新たに線が記されたが、今度はほとんど中央で人間、魔国とほぼ同等の広さである。

俺の考えが分かったのか、それとも顔に出ていたのか、セリナの顔が悪どい笑みを浮かべた。


「四天王全員が戻り次第、魔王軍は占領された元魔国の領土を奪還する」



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