表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
9/9

メモリー

赤ちゃんを亡くしてしまった母親のお話

私はあなたを身ごもってとっても幸せでした。


私は普通に結婚して当たり前のようにあなたを身ごもりました。その知らせを聞いたときは主人と一緒に大喜びしたのを今でも鮮明に覚えているよ、嬉しすぎて涙がこぼれたわ。

大切にしよう、産まれてくるあなたを幸せにしよう、そう思ったの。

あなたが女の子と分かったとき私はわくわくしたのよ。

主人は男の子とキャッチボールをするのが夢だったから少し残念そうだったけどそれでもやっぱり嬉しそうだった。


ああ、こんなに幸せでいいのかしら。


ピンクのかわいいベビー服や小さなかわいい靴を買ってあなたが産まれてくる準備をしていたの。

でも、あなたは産まれてこれなかった。

あなたは流れてしまった。


たくさん、たくさん泣いたわ。

辛くて、辛くて仕方がなかった。

産まれて来たら抱き締めてあげたかった、かわいいお洋服を着せてあげたかった、いっぱい遊んであげたかった。


名前も決めてたのよ。あなたにぴったりの名前。

気に入ってくれるかしら、きっと気に入ってくれてるわよね。


もし、またあなたが産まれる機会があったら私のもとにもう一度来てくれるかしら。


少しの間だった、けれどあなたは私に十分な幸せをくれた。

思いではそっとしまっておくわ。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ