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<序>

ずいぶん前に書いた文章ですが、ご覧頂ければ幸いです。

夏の暑気の中、子供が河原で遊んでいる。少し離れた場所には母親だろうか、年若い女が日傘を手に佇んでいる。小さな体を精一杯折り曲げて、子は何かを探すように歩みを進めていく。と、足を取られたのか上体が揺らぎ、転びそうになった。静かに見守っていた女は、思わず手を差し伸べそうになる。転んだ。しゃくり上げながら立ち上がった子は、すぐに痛みなど忘れたように、捜索を再会した。今度は慎重に足を運び、時折ポケットに水切りの石を選んでいる。

遠くに蝉が鳴いていた。

覚束ない足取りで、夢中になってどんどん子は女から離れていく。女はさすがに心配にそうに声をかけようと口を開きかけた。すると、

「あった。あったよ!」

 手には石が握られていた。何の変哲もない、ただの石に見える。しかし子供の目には燦然と輝く宝石に見えた。満面の笑みがこぼれる。収穫をさっそく試してみようと腕を振り上げた時だった。光りの加減だろうか、石が妖しげに瞬いたようだった。笑みに暗い影が落ち、崩れた。子はまじまじと石を見つめた。そこには不思議な光景が映っていた。

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