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第一話:リトライ・リレーション

…はい、少し過ぎてしまいましたが…新作投稿する時って、間違えてあらすじを書いちゃって、後からあらすじが出てくるっていう…全く、ちゃんと見ろよ私(´・ω・`)

■:???


………


……




『さ、もう時間だ…早くお帰り?』



ーーー………ーーー



『まだここに居たいって?それは駄目だなぁ〜』



ーーーなんで?ーーー



『ん?そりゃあ、君がまだ弱っちいからさ』



ーーーむぅ…ーーー



『納得がいかないって顔だね?』



『そうだなぁ…もし、僕があげたその力(・・・)を自分のものにしたなら…その時は、私が迎えに来てあげるよ♪』



ーーー本当…?ーーー



『あぁ、本当さ』


幼い少女は、とても嬉しそうに笑って言った。



『…これから、辛くて苦しくて死にたくなる程の困難が君に襲いかかるよ…それでも、それらを全て乗り越えたならーーー』



『…それじゃ、もうお別れの時間だ…まぁ、次に起きた時には全部忘れてるけど』



真っ白なワンピースを着た黒い髪の幼い少女が、その白い手を伸ばし…



『頑張ってね?魔女の■■さん(・・・・・・・)?』







…そこで、視界が暗転した…









………



「えっ、転校?」



7月の初旬、もうすぐ夏休みだと浮かれている時に義姉から突然転校の話を出されて困惑する青年。



「あぁ、仕事の都合(・・・・・)でな…それと、竜斗も一応それに関係してその学校にある“調査部”に入部してもらう…」



「そっか」



「…あんまり残念そうじゃないな…?」



「え?」



スーツ姿の義姉は意外そうな顔をするが、青年の方がそのことに大きなショックを受ける。今の高校に何の不満もなかったし、むしろ充実していた。だが、転校することに少なからず不安を感じる筈が…



「…何で、そんな嬉しそうなんだ?」



「…」



青年は自分の感情がよく分からなくなっていた。ただ、1つだけ確かなのは…表情を意識していないと、口元が緩んで笑みを浮かべてしまう事だった。



…………



……





転校先のクラスでの挨拶を済ませて、青年…竜斗はさてどうしたものかと考える。中学から陸上部を続けていたのだが、とうとう夢を見つづける訳にもいかなくなったからだ。



喪失感のせいで授業にあまり集中できずに、転校初日の授業はあっという間に終わった。



「そういえば、竜斗は部活動って何にするんだ?」



「やっぱり運動部か?」



“割とすんなり”馴染むことが出来た竜斗に、クラスメイトが聞いてくる。



「…とりあえず、色々見て回って決めるよ」



「まぁ、それがいいか」



竜斗はなんとなく誤魔化してクラスメイトと別れ、義姉から渡されていた地図を頼りに調査部を探す。




……数分後ーーー



「ここか」



竜斗は手描きの地図を片手に調査部と書かれた部屋を見つけた。実はここに来るまでに、餌付け部という謎の部活を発見したが、一体何に対して餌付けをするのかすごく興味をそそられていた。



「はぁ…入ってみるか」



現実逃避をやめ、竜斗は部室をノックしてゆっくりと扉を横に開ける。



そこには、数台のパソコンと机や大きな布を被せた何かがあり…そして、一番奥の窓際に一人の少女がいた。



「…?」



「えっと、姉…遠坂祐奈(・・・・)の紹介でーーー」



「ねぇ…」



少女は竜斗へ歩み寄ると、まるで縋るような顔で彼の頬に手を添える。



「覚えてる?」



「え?何を…ですか?」



「いや、覚えてないならいいよ…」



少女は残念そうな顔を浮かべたが、それもすぐに笑顔に変わった。



「なら、少しゲームをしない?」



「はい?」



青年が疑問に思うのを他所に、彼女は他より少しだけ大きな机の後ろに立って説明を始める。



「ルールは簡単、この部屋にある私の好きなものを当てるだけだよ?」



「えっと…」



「…あぁ、ノーヒントは流石に難しいよね?ヒントは…私の視界に入ってるよ!!」



少女の前にはお菓子の入ったかごが置いてあり、恐らくあの中にあるのだろう。



「…」



「どうしたの?早く早く♪」



…竜斗は何か違和感を感じたが、とりあえず彼女と同じ髪色の蒼くて綺麗なゼリーを選んだ。



「…」



「あの、あってますか?」



「あ、あぁ…うん、あってるよ?」



(…?何で微妙そうな顔をするんだ?)



そんなことを考えている時、部室の扉が大きな音を立てて開かれ、そこには目つきの悪い少女がいた。



「…どけろ」



こちらを睨みつけた少女は竜斗を乱暴に押しどけ、銀髪の少女の前に立つ。



「玲、意地悪しちゃ駄目だよ?」



「…ですが」



「…ほら、挨拶して?」



あきらかに不機嫌といった表情をして、竜斗に向き直る。



「…第一学年、深月 玲…チッ」



「お、おう…第一学年の遠坂 竜斗だ」



竜斗は握手の為に手を差し出したが、深月 玲と名乗った彼女はその手をバチンッと払い除けた。



「いいか、私に触れようとしたら殺す。あと、部長にちょっかい出しても殺す」



言いたいことを言って、彼女は自分の席に座って足を組み、机の上に乗せてふんぞり返っていた。



「ごめんね?あの子は色々と拗らせてて…」



「あ、はい」



「あ、私の自己紹介もまだだったね…私は『海百合 深雪』、君と同じ第一学年だよ」



そう名乗った少女…海雪は、竜斗の後ろをじーっと見つめる。それに竜斗は疑問に思い振り向くが、そこには誰もいない。



「あの、何を見てーーー」



「ーーーそこにいるの、バレてるからね?」



「あらら、気づかれちゃったか〜…ふにゅっ」



不意に背中に重みを感じた竜斗が振り返ろうとした時、顔になにか柔らかい物が当たる。その瞬間何か湿った柔らかいものが頬を撫でた。



「なっ!?」



「あははっ、ごめんごめんっ♪」



竜斗の背中に抱き着いて頬を舐めた人物は、軽くジャンプして離れるとニヤっと笑う。



「はじめまして、僕は第一学年の『橘 立夏』です♪」



女性にも男性にも見える中性的な顔立ちにポニーテールをした人物で、学校指定の半袖と長ズボンを着ていた。



「…あんまり変なことしたら駄目だよ」



「は〜い♪」



竜斗はニコニコと笑う少女に変な感覚を感じる。



(あの一瞬でどうやって背中まで…?)



そのことに疑問を持つが、竜斗はそんな事もあるかと気にしないことにした。



「え〜と、とりあえずこの部活って…」



「その前に、まずは軽い試験を行なうね?」



「え、いや…」



竜斗の言葉は遮られ、海雪は準備を促す。



「それじゃ…皆、行くよ?」


「…はぁ」



「行こ〜行こ〜♪」



「…部活動の説明は?」



竜斗はまだ調査部という部活が何をするのか知らない。しかし、彼女達は既に部室を出てしまった。竜斗は仕方なくその後をついていくのだった…



………



……







…軽い試験をすると言われ、部活内容の説明すらないまま、グラウンドに竜斗は連れて来られた。学校指定の青と白の体操服を着て全員集まっていた。



「試験って、具体的には何をするんですか?」



「うん?ちょっとした体力測定みたいなのだよ…あと、敬語で話さなくていいよ」



「…おう、分かった。それで、まずは何をする?」



「そうだなぁ…1000m走で勝負とか?」



「いいね〜、それは私が出るよ」



立夏はニコニコと笑って手を挙げた。かなり鍛えられている深月と違い立夏の身体は華奢であり、体力がありそうには見えない。



「…負けるなよ?」



「はいは〜い、分かってますよっ」



深月と立夏はすれ違いざまにハイタッチをした。その時、立夏の瞳が一瞬淡紫色に光った気がした。



「どうしたの?」



「…いや、なんでもない」



というわけで、綺麗な藍色の髪を風でなびかせながら深月がタイマーを持つ。そして俺達は白線のギリギリで並んでいた。



「…あのさ、罰ゲームとか作らない?」



「ん?なんだ、急に…」



「別に?ちょっとスリルがあっても良いんじゃないかな〜って…ね?ほら、何にする?」



「んー…」



竜斗は立夏に視線を向ける。立夏は上にジャージを着ているが、下は半ズボンでそこから覗く白い脚が艶めかしい…



「俺が勝ったら…そうだな、コスプレしろ」



「…う、うん、いいよ…?」



露骨に引き攣った笑顔を浮かべながら、立夏は頷く。



「じゃ、じゃあ私が勝ったら…君は僕の理解者(・・・・・)になってね?」



「ん?それってどういう…」



「よーい…」



バンッという音と共に立夏が走り出し、竜斗も一瞬遅れて駆け出した。




………



……






「…部長、忍耐力を試すだけならば周回数でも良かったのでは…」



「んぅ?それじゃあ玲は絶対に難癖つけるでしょ?」



「…アイツが、私に(・・)勝てると…?」



「うん、断言できるよ?」



「…」



深月は不機嫌そうに頬を膨らませ、ふいっと顔をそらして走っている二人に視線を移した。



「さぁ、勝ってね?私のーーー」



海雪が小さく呟いたその言葉は、誰にも聞こえることはなかった…



………



……





現在、立夏と走っているのだが…ヤバい、これはマジでヤバい。



(いくらなんでも、速すぎるだろうがッ!!)



開始して半分くらい走った所で立夏は急にギアをあげ、今は100メートルくらい差が開いてしまっている。



(あー…これは、来たか(・・・)?)



竜斗は少し焦るが、来るかどうか分からないその瞬間を待っていた…そしてーーー突如、世界が減速する。



(よしきた…今しかないッ!!!)



竜斗は温存していた体力を全て使い切るようにして、全力で地面を蹴って立夏へと迫る。それを驚いた表情で見た立夏も急ぐが…



「じゃ、先にゴールしとくぞ?」



竜斗は後ろで立花へ手を振って、余裕を持って白線を踏んだのだった…



………



……





「えっと…」



「…?あぁ、気にしないで?ちょっと機嫌が悪いだけだから…」



「たかが一回勝ったくらいで調子に乗るんじゃないぞッ!!」



「え?あっ、はい…?」



何故か深月はキッとこちらを睨んで、良く分からない忠告をしてきた事によって竜斗は変な受け答えをしてしまった。








尚、ここで負けていたら【立夏ルート:色欲】になります。


…すっごく書きたいけど、とんでもない淫乱ピンク色にいろんな色をぶち撒けたような感じになっちゃうので、R□先生的にアウト判定が出るのを恐れて書けない…(・・;プルプル))


ストーリー的に色んな人達が出てくるのですが、基本的に一人一人にエンドルートがあります。




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