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死の枕

作者: 瞑想ちゃんねる


:::::::::::::


【戦いの詩】


男なら

愚痴を溢すな

汗流せ

狼煙を上げろ

此処に居るぞと


男なら

仕事に向かえ

怠けるな

逃げ水,戻せ

迎え火,此れにて


此れは詩

戦いの詩

道標

方角,未来

放てば楔


此れは詩

来たれ来たれよ

死の枕

我身,朽ちるを

時間に預け


生きる今

瞬間,瞬間

満たすのだ

秋雷一閃

戦詩は向かう


燃え上がれ

ほむらの如く

燃え上がれ


心には

常在戦場

死の覚悟


身体には

脂肪は要らん

削ぎ落とせ


邪魔者は

怠惰な・心

消え失せろ

直ぐに此処から

立ち去りたまへ


名も知らぬ

紅花・賛歌

蜂起せよ

燃えろ男よ

静かに激しく


::::::::::::::



………


………………


………………………


………【死の枕】………


ああそうか

おれもいよいよ

いくのだな

しのかげがこい

のうどがこくなる


じんせいを

いききったろか

こうかいは

ないであろうか

そういいきれるか


しのまくら

かたみにしるそう

ひとふでの

おれのおもいで

じんせいのふで


だれぞある

かみとふでとを

もってきて

わが・じせいのく

しるしておくれよ


ああ・きみか

そばにいたのか

ありがとう

なんじゅうねんも

こんなおれのそばに


よりそって

ともにわらって

くるしんで

ときに・うわむき

ときどきしたむき


このおれに

こんなおれに・さ

よくぞまあ

つれそってなぞ

きてくれたものだ


まずかんしゃ

きみにかんしゃを

つたえたい

どうつたえよう

つたえきれぬよ


ああ・きみと

であった・としごろ

おもいだす

ひとめぼれだった

きれいだったんだ


そのせぼね

そのなりかたち

ことばじり

すべてがきれいで

うつくしかった


かこけい・じゃ

しつれいだったな

ああ・ごめん

わすれておくれ

しつげんだった


いま・いまも

きみはきれいだ

うそじゃない


いまも・なお

うつくしいまま

そのまんま

きみはきれいだ

ぜんぶが・そうさ


:::::::::::


なあ・ごめん

ゆうげんじっこう

するおれが

ひとつやくそく

やぶるかもしれん


ほんとうは

おまえをさきに

いかせて・な

そのあとおいを

するのがおれと


やくそくを

したはずだった

なのに・いま

おれのほうがさきに

いこうとしている


そのことに

ひとことごめんと

いっておく

ほんとに・ごめん

ほんとにごめんな


きみのかみ

ずいぶんしろく

なったなあ


おれもそう

ひとはかわるな

いきてれば


かわること

おそれずおれは

まいにちを

いきてこれたか

どう・みえただろう


ああ・きみに

おもいのたけを

とどけたい

たんかのりずむよ

そらまで・とどけ


ああ・きみを

あいするきもちは

かわらない

たんかのりずむよ

てんまで・とどけ


きれいだよ

であったころと

かわらない

きみはきれいだ

とてもきれいだ


なくなよな

おれもるいせん

ゆるくなる


なくなよな

なみだをふけよ

もういちど


しのまくら

こんなときほど

かっこよく

かっこよくして

いきたいのだ・よ


もう・なくな

ちょっとよていが

あわなくて

はやくいくのさ

ただそれだけさ


もうすこし

きみといっしょに

いたかった

まだまだたくさん

はなしたかった


もうすこし

そのひざまくらに

よいしれて

きれいなゆめを

みていたかった


ひとめぼれ

さいしょのこいは

さいごまで

かわらぬものだな

きみは・きれいだ


かんかく・か

べつだんわるくは

ないんだぜ

いったとおりだ

めいそうとおなじ


しのかくご

ひびぞましゆく

このおれの

しのかんかくは

ただしかったよ


…じんせいは

  いかにいきるか

   ではないぞ

    いかにしぬるか

     さがすたびなり


…しょうねんよ

  たいしをいだけ

   そしていま

    そのしゅんかんに

     みをとうじること


…うまれおち

  あるいてまなんで

   こいをして

    しぬるそのとき

     おとずれる・まで


…ぼっとうし

  こころのみちびく

   そのままに

    こころのときめき

     くもらせぬ・よう


::::::::::::::


ああ・あなた

いままでほんとに

ありがとう

とうとうゆくのね

あきの・よふけに


おみとりは

わたしひとりで

よいのですか

いがらしさんは

よばなくてよいの


おかむらさん

ここによびますか

そうですか

きを,つかいますか

あなたらしいわね


いのうえさん

あなたがいない

こうえんは

さびしいものだと

いっておられました


…そうですか

それだけつたえて

おきますね

ほかにきがかり

ございませんか


おみとりは

わたくしひとりで

よいですか

あなたとのひび

かたりつくせませぬ


えびなえき

ほてるのいっしつ

しごとまえ

かけつけたあなた

とてもすてきだった


たんれんじょう

みんながみてたわ

そう・あなた

ひっしにわたしを

くどいていましたね


「し」してなお

きみといっしょに

いたいんだ

せぼねにほれた

しせいにほれた


そうじゃない

きみのいくさきは

そっちじゃない

おれについてこい

そういってました


わたくしが

あなたにはじめて

でんわした

そのときのこと

おぼえてますか


はくぶつかん

だきしめあった

かんかくは

いまも・いまでも

しんせんな・まま


ながしめの

ひかり・かわらぬ

そのすがた

わたしがこいした

あなたのままです


そのことば

さいごのことば

ありがとう

こころにとめます

わたしのこころに


たましいが

とわにつづくと

いうのなら


たましいは

もとにもどるだけ

それならば

ああ・ああ・わたし

あなたといっしょに


ずっと・ずっと

あなたのそばで

わらっていたい


えがおになれるの

あなたといると


じぶんがすきに

なれるのです

あなたといるとき

そのときは・ずっと


ふしぎよね

ふたごのたましい

こんなにも

いとしく・こいしく

さみしく・なり・ます


わたくしを

はなさないでね

いつまでも


::::::::::::


もういいか

めをつぶらせて

くれないか

がんりんきん・も

しにゆくのだな


きみのこと

もうみれないのか

このめでは

ぼんやりけむる

ひかり・むらさき


そのこえを

もうきけないのか

このみみで

さみしいことだ

ざんねんなことだ


そのかほり

かれんでじょうひん

そのかほり

きおくにとどめて

ゆくことと・するよ


ありがとう

このむね・きみに

さしだして

うそがないこと

しめしてゆきたい


このおれが

あいしたおんな

おまえだけ


なつやすみ

はなびは・ちらず

えいえんに


いっしゅんは

とわへとつづく

ものがたり


しのまくら

さいごのときまで

ありがとう


::::::::::::::


めをとじて

おやすみなさい

ありがとう


わたくしも

あとおいしたいと

ぞんじます


もうすこし

まっててください

すぐゆきます


あなたとの

おもいでばなしを

うたにして

だれかにつげて

それからゆきます


もうすこし

まってていてね

あなたなら

きっと・こういう

きっと・そう


…おれはなあ

  きみをまつのは

   くじゃないぜ

    めいそうしながら

     まてば・いいんだ


…ほんとうに

  きにしなくていい

   かいものは

    ゆっくりゆったり

     してくれば・いい


…すとれっち

  したけりゃじゅうぶん

   しておいで

    おれは・くるまで

     まってるからさ


…「し」してなお

  おまえをあいする

   おとこだぜ

    おれをなめるな

     みくびるな・よ


…ちきゅうじょう

  どこさがしても

   このあいに

    かなうものなど

     あるわけないのさ


…ゆっくりと

  そうじをしてさ

   すべきこと

    このよでなすべき

     じぶんのことがら


…やりつくし

  それからゆっくり

   くればいい

    にもつはもちろん

     おれが・もつから


:::::::::::::::


ありがとう

やさしいことば

ありがとう


ありがとう

あいしてくれて

ありがとう

しあわせものです

ちきゅうでいちばん


もうすこし

まっててください

しのまくら

きぼうにかえて

たんかにそえて


わたくしも

あなたのもとへ

まいります


ありがとう

おやすみなさい

ありがとう


::::::::::::::


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