第111話 異世界転移?始めました!
お早う御座います!
日曜日の朝で御座います!
さて、早速来週の話の様で御座いますが、
又行ってくる予定なので御座います!
毎度お馴染み
片道徒歩三時間の本屋さんに!
なので其の分
今日はぽこぽこ投稿するかと思いますが
お気になさらず!
「君、は…日本人…かな?」
自分は、俗に言う黒目黒髪の人物に尋ねる。俗に、だ。
厳密に言ったら真っ黒ではなく極めて濃い茶色だよね!まあ誰も其処まで
気にしないだろうが!
其の人物は答える。
「其んなの当たり前じゃ………って、キミは日本人っぽくないな?!」
其の人物は無遠慮に、くっつきそうな程顔を覗き込んでくる。
又、周囲に居る村人達の警戒の雰囲気が噴き出した!自分は後ろに手を広げる仕種で村人達を抑える!此奴、本当に周りが見えていないな!
「ちゅーでもする気?」
茶化して言ってやると。
「なっ?!何を言ってっ………!!」
其奴は面白い程狼狽える。此奴、女に免疫無いな!(笑)
此奴、絶対非モテだな!絶対だ!(笑)
「自分はなあ。日本人から見れば、異世界人だな!」
「は?異世界??」
ふむ。此の反応は。
言葉の意味としては分かる。が、常識的に言って変だ、というのも分かる。
其う言う事だ。
自分は喉を手刀でとんとんしながら、態と変な喋り方をする。
「ワ・レ・ワ・レ・ハ・イ・セ・カ・イ・ジ・ン・ダ!」
「……はあ?」
勿論巫山戯てやっている事だが。此奴は呆けている。今時の高校生には
分からないネタだよね☆いやおっと!確認しなきゃあな!
「君の認識では、今は何年何月だ?」
「え?今?……令和元年五月?」
「ほう!ほうほうほう!!」
其の頃の認識か!其れは良いのだが、此奴、頭が鈍い様な言い方だな!
「じゃあ令和って、どういう字を書く?」
「えー…っと……綺麗の麗――」
「バカ」
「ヒドいな?!」
被せ気味につい言ってしまい、此奴は不満を漏らす。が!
「ヒドいのは貴様の頭だ」
「キサマ?!ホントにヒデぇー!!」
確定してしまった。此奴、馬鹿だ!!
「意味は綺麗で良いんだがな?使っている字は命令の令なんだ。
だからイギリス辺りに間違って伝わってしまったらしいぞ?」
「ふうん?キミ、お利口なんだね?」
お利口…まあ此方を見た目相応の年齢と思っているんだな。
自分、今6歳!数え年でな!来年の春で児童に成る!!
児童と言うのは小学生の事だ!!日本語の常識だぞ!
「五月って事は…春だな?」
「当たり前じゃん?」
此奴、本当に考え無しだな!
「南半球では季節が反対だろう?」
「ふうん?」
分かってない反応だな!
「君!……何処の小学生ちゃんでちゅか?」
「俺高校生だよっ!!」
取り敢えず見た目では判っていたのだが。けど頭の程度がな?
体だけの高校生だな?
「高」の字が書いてある金属の紋章…要は校章だ。普通に考えて高校生だな?
其してシャールには判別がつかなかった服装というのは、如何にも学校の制服な、ブレザーだ。シャールには、と言うより此の世界のヒトには分からない材質というのはナイロンなのだ!
「君の認識では…学校帰りって所かな?」
「其れは其うだろ?此の時間!」
「君の認識では夕方辺りって所…かな?」
「当たり前じゃん!」
周りを見れば当たり前じゃないんだが。本当に周りが見えていないな!
此の高校生(仮)!
「意識を失う前は町の中、どっちを向いても建物が在り、道路はアスファルトな所だった筈…なのかな?」
「意識を失うって?」
自分が!此の高校生(仮)を!!起こしただろうが!!!大丈夫か?此奴の頭!
「残念!今の此処は、冬が近い山林の昼一寸過ぎなんだ」
周りがちゃんと見えていれば言うまでもない事なのだがな!
「三輪………車?」
「…」
「………」
…
「一応訊いておこう…!」
「うん?」
「今のは親父ギャグか?」
「おやじ?」
おい!今の高校生には分からないのかよ?!仕様も無い下らない洒落って事だぞ?!おっさんがよく下らない駄洒落を言うから!!
ふうぅ~っと溜息を吐きつつ言う。
「周りを見回してみなよ」
「周り?」
其奴はぼへ~っとした面で周囲を見回して。
一拍。
「此処何処ぉおぉおぉおおお?!!」
「気付くの遅えええええええええええ!!」
此の高校生(仮)、頭が鈍過ぎる!!
此奴が喚いたので又々村人達が警戒し、又々自分が抑える羽目に成った!
さて、落ち着いた頃。
「先ずは自己紹介しようか。自分はちい。近くの村人の子」
「村っ?!」
「先ずは名乗れよ!!」
「あ、うん。俺、渡會レオ」
「わたらい~?何だ其の、如何にも世界を渡って出会いました~みたいな苗字は!」
「苗字を何だとか言われても………」
「まあ其うだな!で?レオってどんな字を書く?まさか平仮名じゃないよな?」
女の子なら平仮名の名前もあり得るが。
次いでの様だが、なでしこ、という名前。人名では漢字を使えない決まり
だった。古い情報だが、国の体制がそうそう変わる訳も無い。今でも使えない筈だ。其れを知らないらしい創作物で、漢字で撫子なんてキャラ名がちょこちょこ
出るが。
まあ、キャラ名決めるのに役所行って調べる奴居る訳無いよな!!
「王様の行列って書くんだぜ!凄いだろ!」
「うん。凄い馬鹿だね。列王」
王様の行列ってどんなだよ!(笑)美味い店にでも王様が沢山並んでいるのかよ!(爆笑)
「キミ本当に口悪いな?!」
「列王本当に頭悪いな?」
「ヒデぇええええええええええ!!」
又列王が絶叫して村人達が警戒したぞ!!抑えるの面倒なんだから
止めてくれない?
「せめて王の列伝位言ってくれない?」
「れつでん?」
「…日本語だよ?」
「……うん!日本語日本語!」
「やっぱ馬鹿じゃねえかっ!!」
「酷いよキミ!!」
「酷いのは手前の頭だ!!」
「てめえって……てめえって言ったあ~!」
列王…馬鹿で情けない…此んなのが日本人代表だなんて嫌だよ?
「…あ~…先ず、伝記と言うのが或る人物の人生の記録でな?」
「電気?」
「発音が違うだろう!」
正確には韻が違う!電気は語尾が下がるが伝記は語尾を上げるのだ!
「列伝というのは何人分かの伝記を集めたもの!
で、だ!!王様という者は、「我は偉ーい神様なるぞ!」と言うものだ」
「えっ?!神様?自分で言っちゃうの?!」
まあ、現代日本でなら、其れ、頭大丈夫?と疑われる所だが!
「時代劇とか…いや!洋の東西を問わず!!昔の一般人はお偉いさんに出会って
しまったら、「へへぇ~!!」って、ひれ伏しちゃうでしょう?
伊達じゃないんだよ」
「だて?」
「見た目だけの事じゃないんだよっ!這い蹲わなきゃ、不敬者!と言われて
殺されちゃうからね!」
「何でっ?!」
現代人には信じ難いだろうけども!理由は今言っただろう!
「はぁ…だからだな?王の列伝ってのは神話って事に成るな?」
「ふうん?」
「現に古事記なんかは、此方が天皇様のご先祖様ですーって結ぶからな?」
「乞食?」
「発音が違うっての!!
日本人なら古事記位知っておけよっ!!」
詳しい内容まで、とは言わないが!
「…ったく!!
世界中の神話は、只の神様がどーしたこーしたって話じゃない!
王の権威付けの為の話なんだ!
神話の神様は妙にニンゲン臭いだの主神があっちこっちに子ども作っただの言うだろ?王は後継ぎを作るのが義務みたいなモンだからな!」
「子ども作るって……」
「変な所に反応してるなよ!!王なんて其んなモンだろ!」
「其んなモンって言っちゃうの?!」
「現代人なら王とか言っても普通の生身のニンゲンだって分かるからな!
けど昔は其うじゃなかったんだ!」
「そっかぁ~……分かったよ!」
「スッキリした顔してんじゃねえ!話は終わってないっ!!」
「え?其うだっけ?」
馬鹿過ぎるだろう!!列王!!
「だから!列王の名前の意味!神話を意識して付けたんだろうって事だろ?!」
「俺?!」
「うん!馬鹿過ぎる列王の名前の意味!」
「あんまりバカバカ言うの止めてくれない?俺だって傷付くよ?」
「だったら馬鹿な事言うの止めてくれない?!」
いい加減うんざりしてしまいます事よ?!
「俺、馬鹿な事言った?」
「自覚しろおおおおお!!」
此奴は馬鹿の宝石箱やあ!!…何だよ其れ!(自分突っ込み)www!
だって自己紹介だけで此んなに手間掛かっているんだぜ?
「ふぅ~っ…!!
で、だな?現代日本の高校生な列王は何時の間にやら気を失って、気が付いたら何処とも知れない林の中で転がって居た!其う言う訳だな?」
「其うなの?!」
「馬鹿野郎ぉおおおおおおおおおお!!」
自分で其れ位考えを整理しろよっ!!説明書が無きゃあ何も出来ないマニュアルニンゲンなの?!
「…何と言うか、異世界転移モノでよく有る展開だな?」
第一位はトラックにでも撥ねられて、大怪我はしたけど死なずに、けど何故か
何処か見知らぬ場所に居た!第二位は何の説明も無くいきなり、何故か見知らぬ
場所に居た!第三位は異世界人に召喚された!其んな所か?
「其うなの?!」
「…っ!!」
もういちいち罵っていたら話が進まないので流す!!
「だが自分は現実には有り得ないだろう!と、思わなくも無い。
だから、だ!
今、此処に居る列王は、日本に暮らして居た本人ではなく!どういう理由でだかは知らんが、異世界に出来上がったコピーなのではないか?と!
其う思うんだ!!」
「どゆこと?」
中々に衝撃的な意見だと思うのだが!
列王はボケた感じでのほほんと訊いてきた…!!
此のバカ、誰か何とかして?!
徒歩三時間の本屋さん!
そろそろお気付きの方も
おいででしょうか?
駅の直ぐ近くです!
JRは信号を渡らないと
いけませんが!
其して近いとは言えませんが
並びに献血ルームが在ります!
此れで判ったら
マニアなヒトだな!
其処は…もう一寸内緒!
2019/06/08
一ヶ所訂正致しました。
手間、と書いた筈が手前と成っておりました。
手前って…仮名を振ったら『てめえ』に
成っちゃうよ~!




