第84話 野盗退治してみた
今回日曜日分の積もりですぅって、
此処の所毎回言っている気がするので、
もうそういう言い方はしない事に致します。
代わりにこう言いましょう!
投稿完了した日付が仕上げた日です!と。
………当たり前過ぎる………
「王都を出るので、此の全員をランク2にして欲しいんですけど」
王都の冒険者ギルドへ。刀鍛冶の弟子候補達を連れて来て、受付のおっさんに言った。
受付の窓口は幾つか有るけれど、全部おっさんなんだよ?受付嬢とかは
居なかったんだよ?
冒険者は基本荒くれ者共なので、受付が務まる女性なんて現実には中々居ないのだろう。
そして、おっさん達は多分引退した冒険者であろう。
「自己申告ではいそうですかって訳にはいかねえな!仕事を達成して貰わなきゃあな!」
はい、冒険者ギルドの受付さんは口調もこんなのです!
「近くの町に何か届け物を、ですか。丁度良くそんな仕事有りますかね?」
「あるさ!おまえ等自身の情報を隣り町のギルドに届ける、とかな!」
「成る程!ギルドの情報管理!!」
「そうさ!分かってるじゃねえか!お前!」
「所でですがね、自分、お前呼ばわりは嫌いな訳ですが」
「んむっ?じゃあなんて呼べば良い?」
「ちいと申します。名前呼びで」
「そっかあ!ちい!宜しくな!気に入ったぜえ!!」
「王都を出る所なので今だけのお付き合いですが」
「あっはっはっは!淡々としてんなあ!胆座ってる!」
「はあい皆さん!並んで並んでえ!」
「おんや?ちいは仕事受けないのか?」
「そっかー。じゃあ次いでで」
言って、冒険者証を渡す。
「うおお?!マジで?おああ??!女の子???」
先ずランクで驚いて次に性別でって所か。ランクは自分で口にしてギルド内の
者達は聞いて居たからな。
そう言えば。
「年齢更新してなかったですかねえ。今6歳です」
数え年では、な!
「其れって………4つの時にランク……って事かよ!」
あー、ランクはやっぱり個人情報なんだなあ。今更だけど!
「おいおい!此れ!!………えー………??」
ああ。ランク5までと6で認定された職業が違う!と、驚いている所だな。通常、ランクアップするには同じ職業で、が当たり前だからな!因みに自分、5までが
魔法使いで6は戦士だ。丁度、戦士寄りの魔法戦士って感じだからな!
ゲームみてえ。
其して隣り町のギルドへ届ける冒険者の情報(笑)を書き始めたのだが。
「其れ、一人ずつ書くの?」
「お?おう!」
「24人分書くの?面倒じゃない?」
此の世界、紙が貴重だろうし。羊皮紙みたいだし。省けるモノは省くのが利口かと思うが。
「一枚の紙に24人分の名前と、後、今のランクでも書いておけば間違い
なくない?」
「そ……そうかな?賢いな!おま……ちい!」
お前と言い掛けて言い直したんだろうけど……出前か何かかよ!お待ちい!ってか?
結局、自分とライナとメイ、弟子候補達の名前とランクを書き連ねた手紙一枚を封筒に入れたものを寄越してきた。後は本人達が手紙を持って行くのだから、
細かい事は本人が言えば良いよね?
「此れは部外者がいじってないって証拠だからな!破くなよ?」
「了解!」
当然、封筒には封蠟が付いていた。
ギルドの建物を出ると…もう王都から出るのは遅くね?って感じだった。
「仕様が無いなあ。王都で一泊、かな?」
「あ、あの!」
弟子候補の一人である女性が声を上げる。
「一寸帰ってきて良いかな?」
「駄目」
即答しますよ。其れは。
「只でさえ今日一日潰れたのに、それぞれ帰ったりしたら出発が何時になるか
分かったものじゃない!」
「うぅ」
「今日出発するって、覚悟はしたんでしょ?」
「うん」
女性は黙らせたものの。
ざわざわ
弟子候補達は不穏な空気を纏う。集団統率って…面倒臭えな!
女性にぼそりと告げる。
「宿をとった後なら、出発まで一切関知しないから!」
女性はハッとして此方を見る。察したか?
其して王都で一泊となった訳だが。
次の日。
男が4人減っていた。
…
良いやー。どうせそんな奴連れて行ったって、何時か悶着起こしただろうからな!篩い落とし成功ぉー!やんややんや♪…あー集団行動って面倒臭ええ!!
「出発!!」
「え?!人数足りなくない?!」
驚く弟子候補が居るけれども!
「王都内で居なくなったからってどうとも成らないでしょ。放っとけ!」
「えー?」
「面倒見きれんわ!!図体でかいのが揃って幼児に手間掛けさせる気か!」
やっとハッとした今居る弟子候補達。うん!自分幼児だぞー?!
其してやっと王都を出る。皆さん、靴の質は悪いので無理無い位ゆったりと、ね!
…
何だかへらへらした野郎が居るな?
「何気持ち悪いツラしてんの?」
「気持ち悪いって!?お…お兄さん気持ち悪くないよ?只、女のヒトの方が多く成っちゃったんじゃないかなあって思ってね?」
あー…男って、悲しい生き物デスネ。
「気持ち悪いツラだよー?嫌がられるよー?気を付けな?」
「だからツラって!!」
皆まで聞いてはあげない!話を切り上げると。
「口悪い子だなあ………」
ソイツはぼやいた。辛口って、言って?
さて、村までの道筋だが。
街道、一応整備された道を通って、晩には町に着いて宿に泊まる。流石に、
トナー・リーの町から村までは整備された道なんか無いけれど。晩には
着くでしょう。つーか、山林で野宿だなんぞ、一番避けたい事態だ。
山を甘く見るな?!
王都から一番近い町の名はチカバの町、であった。近場の町、ね。
其処の冒険者ギルドへ手紙を持って行き、人数減ってるのは事情説明で事なきを得た。
チカバから又手紙を持って次の町へ、だ。次の町はアイマの町と言う。
合間ねえ。
其の道中、左手側に森林が有る道に差し掛かる。
「んー。森に野盗団が隠れて居る…かな?」
「「「………は?」」」
状況を呑み込めない弟子候補達。仕方ないか。無辜の民、だものね?
因みに、自分が言ったのは、誰か居るかも知れない、という意味ではなく、野盗団というのが予想だ、という事。間違い無いだろうけど。でもなければ隠れる必要無いだろ。
程よく王都から離れていて、隠れる場所も有って、狩り場だ!とでも思ったかね?
「野盗団が姿を現したら、全員森の方を向いて、女は後ろに、男は前に。短剣は
戦闘用じゃあないけれども、素手よりはマシだから全員構える!良いね?」
「「「え?え?え?」」」
狼狽えているなあ。構わず前進だけれども。うん。森の反対側は隠れる所が無いから、野盗は居ないんだ。
二十メートル前方に、森から飛び出して来た男達が立ち塞がる。其れから横手に偉そうな男が両脇に貧相な男達を従えつつ歩いて来る。
弟子候補達は道から少々外れて男達と向かい合う。前以て言っておいたので、
多少は対応している。皆、恐怖に顔が引き攣っているけどね!
自分は偉そうな男、ボスだろうね、其奴に言う。
「何か用?」
「お?平気そうなツラしたガキだな?
俺等はな!お前等に、儲けになって貰いたくてな!」
「自分達、何も持ってないよ?」
ギルドへの手紙以外…ポケットマネー金貨三枚位…かな?あー、刀もそれなりの金額には成るかな?
「安心しろ!お前等そのものが金に成るんだ!」
「奴隷商…かな?」
「おー!話が早いなあ、ガキ!安心しろ?育ちきった男共は安っぽいから雑に扱うが、女とガキは丁重に扱ってやるぜえ?」
ボスが言う間に雑魚がわらわらと、森から出て来て囲もうとする。弟子候補達は後退るから、半円状に囲むのが精々だけどね?野盗団は全員出て来た。皆、スピアを持って居る。
さて。自分は既に魔法を展開している。ノーアピールで。
視界を、この場全体を俯瞰する位置から。千里眼だな。空間把握力が有る者は
魔法無しでも出来るだろうけど。
視点から地上まで管状の結界を八本伸ばす。放射状に、外側に向けて。野盗達は誰も気付いていない。
其して、上空から地上まで、結界内部の空気を押し出す!そう!
風の竜の吐息!!
ぶぅおっ
音は大きいという程ではなく。
野盗達は全員吹き飛んだ!戦線復帰は無理!な者から直ぐ立て直せそうな者までピンキリだけど!
ピンからキリまで、という言葉は、ピンが上等でキリが粗雑な方なんだってね?言ってる場合じゃあないけど!
自分は木刀を構える!八双に!そう!東郷示現流蜻蛉の構え!
其して、難波走りで野盗達の元へ駆け込む!
何時ぞやシャールは言った。高速連打は、射程距離は短いし、移動も
ままならない、と。
良く考えてみよう!高速連打中は、である。攻撃していない時は移動したって
良いじゃない!!
と、言う訳で。
「きえええええええええええええええええええええ!!!!!」
「おあああああ?!なっ何?!」
べきぱきばきゃぺきばきぽきべきゃぱきべきぽきっ
「「「「「ぐああああああああああああああああ!!!」」」」」
以前、山賊団にやった様に。武器を破壊しつつ持ち手を打ち抜いてやる!もう片っ端からどんどんと!
しかし、スピアって簡単に折れるな!其れでも射程距離が有り、素人にでも
使える手軽さは脅威なので余さず破壊していくけれど!丁度、吹き飛び方が
ピンキリなので、近い方から順番に片付けますよー!
全員始末して。
以前の山賊同様につついて一つ処に集める。やっぱり汚らしいんだもの!
「さあて、町の警備員に突き出して上げるからね!歩け!」
有無を言わせず歩かせる。縛ってはいないし。汚らしいもの!
どうせ、逃げられないのは分かるだろう。初撃に魔法で全員吹っ飛ばしたのだ
からな!
手も武器を使える状態な訳ないし!
「ライナ、見たかな?木刀で戦ってみせたぞ?」
「師匠、魔法使ったじゃあないですか!狡いです!」
「其れを狡いって言っちゃあ話に成らないだろ!」
武器だけで戦っていたらみんなを守り切れないだろお?!
其れを余所に、弟子候補達はざわめき出す。
「魔法?」
「魔法って……」
「ふっちい様は初めから名乗っていらっしゃったではありませんか!
武神でドラゴンスレイヤーなちい様には、野盗などものの数には入らない
のです!!」
メイ…あんまり大袈裟に言うのは止めて?
まあ、野盗どもの抵抗する意思は殺げただろうけど!
結局の所、此処一週間は
投稿ペースがちょっと上がって
ますよね?!
うんうん、ちょい加速!
ちょっとお得…ですね?




