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第66話 王女の護衛始めました

 昔から、お師匠さんというモノは、

身の回りも雑用もお弟子さんにやらせるモノで御座いまして。

 弟子とはていい召使いの様なモノだった訳ですね。

 だからライナはメイド服なのだとか言っておりますが

実際は雑用の役にも立ってはいませんけどね!!

 しかし、そんなお師匠さんでも

年末は忙しく走り回らなければならない、と。

 其れで師走しわすと言うわけで御座います。

 なので自分、今週は期限的にヤヴェエ事を一つだけ

片付けて居りまして、

大体毎週木曜日頃には投稿していたのが、

今回無しになって居りました。申し訳御座いません。

 が、自分、もう予定が空きました!!

 初詣すら出掛けないのです!

 気力が続く限り執筆し続けるどぉー!

 一つ片付けただけで用事は済んだのかって?

 年末年始位は良いじゃない!!

 詰まり、済んでないって事な?HAHHAHHA!!

辞令じれいが参って居ります」

 騎士団の団長さんが言った。

 一寸ちょっと変わった言い回しだねえ。普通は辞令がくだったと言う所、自分は

神様だから?下ったなんて言ったら失礼だってか?

 で、辞令。異動って事かな?

「武神殿には第三王女殿下の護衛に就いて頂きたい、との事です。

 お目出とう御座います!御栄転で御座いますな!!

 お名残惜しくは御座いますが、祝福と共に送らせて頂きます!」

「自分、訓練場に来るの止める気無いよ?」

 何しろ、騎士達は自分にとって練習台なのだ!言わないけど。

 此れが中々、切実なのだ。はっきり言おう。騎士達を練習台にしてあげる

…おっと、騎士達との教練の日々がなければ、ドラゴンには勝てなかった

であろう。おお!騎士達、役に立っていたじゃん!!直接言ったら喜ばない処か

嫌な顔をするだろうけれども。

 正味、たったの一週間と次の日途中一寸(ちょっと)の所で対ドラゴン戦に突入しただろう!と考えるヒトは未だ未だ甘い!!

 実戦というモノは、何時いつだって此方こちらの練度など関係無く発生する。今有る力で

勝つ算段を立てる!という事こそ実戦的な思考と言うものだ。

 長年何らかの修業をした、というのは幾らかの自信にはなるだろう。が、其れ

以上の意味はと言えば、あまり自惚うぬぼれても寧ろ害だし、まあ少しは経験になって

いるかもね?位に思っていた方が良い。

 ゲームの様に、レベルの高さで行ける所や戦える相手が決まってくるモノでも

ない。現実というものは、親切に用意などされていない、分かり難い情報を如何いかにして読み取るか、が必須の技能になってくるな。それに、ゲームの様に、低レベルの所では高レベルのプレイヤーが殺られる訳が無い!なんて事も現実的ではないしな!野生生物だったらヒトより少々小さめでも、充分命に関わる脅威たり

のだ!

 今有る力で勝つ算段を立てる、とは言え、騎士達との教練が無ければ足りな

かったと言う訳だな。やはり、戦いは練習であっても相手が在ってこそだ。

 騎士達は野郎どもなのだし、幼児に教えるのと違って乱暴に扱えるのが

イイ!……おっとっと!自分、サディストじゃあないよ?ホントだよ?

 アレだよ!騎士達は体が出来上がっている大の男なのだ。体を張る仕事

なのだし、体を壊さない程度にはしごくのが急務なのだよ!

 現代日本の警察官だって、剣道と柔道は当たり前にやるのだし!

「最初の国王陛下とのお約束は、国軍全体の力を底上げする事ですから、未だ未だ果たせたとは言えませんし、ね?」

「武神殿……畏れ入ります…!」

 団長さん、感慨にふけっている様だが、心苦しいナー(棒読み)。

 おそ入谷いりや鬼子母神きしぼじんってか?あー!あー!!自分、平成生まれのヒトが知らない言葉なんか分からないで御座ござるよ?ホントで御座(そうろう)!!

「王女殿下の護衛、ですか。まあ一日中ずっとって訳じゃあないでしょうから、

国王陛下とお話してみますよ」

「国王陛下は謁見のご準備を整えておいでです!」

「あー…はい。了解致しました」

 詰まり、休みの日を一杯に使い切ってから騎士の訓練場に来るって見越していた訳ね。

 自分が望んでした訳じゃあないけど。望んでた訳ではないけれども!

 と、言う訳で謁見の間。

「武神ドラゴンスレイヤー・ちい・タダノ!」

「………はい!」

 耐えきったどー!厨二的精神ダメージ、耐え抜いたどぉー!!

 陛下がそう呼ぶの、二日目だからな!!

「して、お主はどうする?」

「王女殿下の護衛、謹んでお受け致します。

 しかし、騎士達の教練も続けとう御座います。

 王女殿下には一日中付く訳ではありませんで御座いましょう?」

「お主が了解するであれば、それでも良かったのだがな。

 しかしそうか。騎士の教練も続けるか。

 ふむ、お主にも分かろうが、王族は兎角とかく習い事が多い。その間はお主は騎士の

教練、で良かろうな。

 では早速、顔合わせをお願いしよう!」

 そして、王女サマ付きのメイドさんに付いて、王女殿下とやらの部屋に

行きましたとも!

 さて、王女殿下とやらは。

 微妙に金色っぽいかなあと思えなくもない殆ど茶髪、瞳の色はみどりだ。顔は整っている。良く聞かない?お偉いさんは見た目重視で結婚し続けて、血筋的に当たり前に顔が整っているって。で、手入れも庶民よりは丁寧だろうしな。正直、現代日本なら庶民だって此処の王族にも負けていない…否!此処より優れたお手入れして

いるだろうけれども!それは仕方あるまい!!

 服装は一応私服なのだろう。パーティーにでる様なごてごてのドレスではない。まあ、それでも庶民が聞けばびっくりする値段と手間の逸品だろうけれども。

 名前はマルゲリータさんだとか。何でそんなイタリアンな名前なの?因みに、

英語風に言えばマーガレットって、なるだろうな。

 マルゲリータさんはじっと自分と見詰め合い………

 いきなりぎゅっと抱きしめられた。

「何コレ!!可愛い!!ホントに此の子なの?!!

 ドラゴンスレイヤーとか聞いていて、どんなバケ…子が来るかと思っていたのに!!」

 可愛い言うな!!…とは心の中だけで言いつつ。

「殿下、何処どこの馬の骨とも知れぬ者に無闇に触れるのは如何いかがなものかと存じます」

「馬の骨?」

「と或る所に、これは名馬の骨だ!と言って持ってきた男が居た、と言う話が有りまして」

 国語の教科書に載っていた、中国だったか?の話だった。自分は教科書に載っている、というだけの理由で本気では読まなかったし、授業にも使われなかったので、細かくは覚えていない。

 失った今、後悔している。自分、強制的に持たされた物には中々手が出ない性格をしているのだがな?それでもラノベを乱読する様になってから思ったものだ。

 教科書も、お勉強を抜きにして読んでみれば、結構面白いぞ!と。してや

教科書を持つ世代なぞ、お小遣いだって少ないだろうし、小遣いと関係無く持てる教科書は、うん、丁度良い暇潰しの道具になるよねえ、ってな?

「骨など持ってきたところで、名馬だか駄馬だか判る訳もありませんね?」

「其れ処か、馬かどうかも判らなくない?」

「そう!そういう訳で、うじじょうの知れぬ者を馬の骨、と言います」

 ……

「ぷははははは!!!

 何此の子!!面白い!!!あははははははは!!!」

「殿下、身をお離しになられた方が宜しいかと存じますが」

「何此の言葉遣い!!!ははははは!!フツーに話しなよー!!」

「フツー、とは?」

「えーとー、タメ口?そーゆーの!!」

「さっさと放せ」

「ぷははははは!!あー面白ーい!!!」

 テンション高えな!!マルゲリータは自分を抱きしめたまま、くるくると

回った。

 そして、頬ずりしながらほざき出す。

「ドレスを着せて連れ回そう!

 でぇ、妹ですって言って回ろう♡

 ………ってぇ!!!物凄く嫌そうな顔してるうぅぅぅぅぅ!!!」

「よくぞお気付きで、殿下」

「何でぇぇぇぇぇ?!!

 女の子って、綺麗なお洋服って聞けば喜ばなくない?!!」

「さあっ!自分、オンナノコとやらの事は存じませんのでっ」

「ホント此の子何ぃー?!!」

 いい加減、放してくれねえかなっ!

「自分は殿下の護衛を言い渡された一般人ですので。

 抱きしめられたままだと任務に差しさわりが御座います」

「だから、フツーに話しなよー♪」

「護衛してやるんだから、さっさと放せ!」

「あははははははは!!!」

「あのー、聞いてます?」

「先ずは自己紹介してお話しなきゃあでしょー?このままで良いじゃあない!」

「良くないじゃない」

「あはははは!私は第三王女マルゲリータだよ♪」

 はあ…抱きしめられたままだった。

 で、アレかねえ?王族には苗字は無いとか。それとも、国名が苗字なのかねえ?

 兎も角。

「自分は武神ドラゴンスレイヤー只乃ただの山椒ちいです。ちいが個人名です」

 しつこい様だが。名乗りたい訳ではない。世渡りには名前の価値(ネームバリュー)が必要なのだ!

「きゃははははは!

 一般人って!!武神でドラゴンスレイヤーで、家名が有る一般人がそこら中に

居る町でも在るの?」

「自分、村人です」

「あーっはっはっはっはっは!!ウケるー♪面白過ぎるよー!!」

「笑いネタ言っている気は全く有りませんが」

「ふっふっふっふっふ♪つつかものですけど、宜しくね♪」

「其れ違ぁーう!!」

「違わないよー♪」

「まるで嫁入りするみたいな事言うなっての!!」

「私の事、嫌い?」

「知るか!初対面だろ!!」

 ふうーっ!!世の中、こんなのばっかりか!!

「じゃあこれからの事、お話しましょー♪」

「護衛して、騎士の教練して、任期が明けたら帰る。それだけですね」

「あれぇー??出世狙ってないの??」

「全く」

「優秀な結婚相手見付けて、家を盛り上げる気、無いの??」

「おえー!!結婚相手って、男?やめてよ!!」

「女の子が好きなの?私と結婚する?」

「バカ」

「あっはっはっはっは♪本当に何なの?此の子!!面白いんですけど!!」

「わたしの師匠であり、わたしが師匠のお嫁さんです!!」

「わたくしもで御座います」

 ライナとメイが口出しした。うん、自分に付いて来て、此処に居たんだ。

 しかし、王女を目の前にしても口出しするのな!!何時か首刎ねられるぞ?

それよりも!!

「収拾つかないから黙っていろ!二人共ぉ!!」

 女三人でかしましいとはよく言ったものだ!!

 王女お付きの侍女じじょ、詰まりメイドだが、周りに居るので実は女だらけであるのだが!

 女だらけの空間って、うるせえな!!耳がおかしくなるっての!!

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