第52話 幼女のペット始まりました
お知らせです!またやらかしてしまいました!
はい、第49話の前書きで御座います!!
日付が間違っていたのは第48話です。
(改)が付いたのは第47話で御座います!
またまた残して置く事に決定致しましたので
見たら「あー間違ってるー!」って
笑ってやって下さい。
騎士達の訓練場です!
さっきまで騎士達に囲まれてランバージャックデスマッチみたいな様相でした
けど、これから囲まれていても意味無い事やりますので囲いは解除です!
所でランバージャックデスマッチって何?って事ですが。
ガラの悪い所でガラの悪い連中が、喧嘩する二人を囲って、場外に追い出され
そうになった方を囲っている連中が押し返す、ていう勝負方法ですな。ガラの悪い連中なもので、押し返されるだけで済む保証など一切有りはしませんな!
まあ、今回囲っていたのは柄の悪い連中などではなく騎士達でしたので、ちょっとやそっと怒らせたからと言って囲ってたこ殴りなんて分別無い事には成らなかったでしょうが。成らないよね?
それでこれからやる事ですが。メイザスに乞われて横木打ちを見せる訳ですね。はい。
で、メイザスが用意してきたと言う横木(?)ですが。
「これ木を束ね過ぎ。三分の一位で良い」
言って束ねた木を解く。一本自分の練習用の武器として貰っておく。
メイザス用の棒では自分は幅的に持てないのだ。メイザスは発育悪いとは言え
大の男、自分は幼女…何でこうなったかねえ…?
「さんぶんのいち?」
あほなメイザスがあほな面して首をかしげる。
「三等分したうちの一つ分」
「おー、割り算って奴か?あれ、面倒臭いよな!ちい、良くそんなモン知ってるな!!」
此処は文明度が低い世界だ。割り算は高度な計算と思われているのだろう。算数レベルだけどな!!
「で、さんとうぶんって何だ?」
あほなメイザスはやっぱりあほあほさんだった。
「三つに分けた部分が全部同じ大きさって事。でないと計算が成り立たない」
「成り立たないか?」
「分けた部分の大きさがその時によってバラバラだったら、と考えて御覧よ。話の纏め様が無いでしょう」
「無いか?」
「うん」
くくっ……
騎士達の何人かが笑いを堪えきれずに声を漏らす。只単純に大の男が幼女に教えられているという構図が面白かっただけだろう。そういう奴等に限って割り算の
説明をさせたら全然出来ないに違いない。
ほう、と感心の声を上げる者も何名か。そちらの方が、少なくとも割り算って何?っていうのが分かっている。侮っちゃあいけないよ?四則演算が出来ないと
高度な数学だって出来ないからね!
小学校を卒業した連中の話を小耳に挟んでみたって、こうやると教わったと方法は把握していても、理解していると言う者は驚く程少ない筈だ。
程なく横木を作り直し、少々地面から浮かせた位置で台に固定する。
結構な距離を置いて練習用の武器、長い棒を持つ。勿論、刀の様に右手が持ち手、左手が添え手だ。
「槍とは持ち方が違うぞ?!!」
誰だか目敏い騎士が声を上げた。おや?ヤラレャークさんだ。
「はーい!ちゅーもーく!!では必殺技の練習を見せますよ~」
必殺技……?ざわざわ……
騎士達はざわめく。困惑が大部分だが。必殺技と聞くと燃える!!という厨二…おっと少年心溢れる者もちらほら。
「待ってたぜええええ!!!」
メイザス大喜びだ。ああうん、よく此処まで我慢出来たね。偉い偉い。
「此の練習は横木打ちと言いまーす!!ほら、束ねた木を横にしているでしょう?」
ざわざわ
騎士達の反応を確かめて。から説明再開。
「此の技はですね、相手に向かって突進する。そして一撃で終わらせる攻撃を放つのです」
シャールの様に見せただけで理解する者など先ず居ないだろうから説明をして
から見せなければなるまい。
「では行きます!!薬丸自顕流蜻蛉の構え!!!」
右足を横に引きしゃがむ程に腰を落とす。右膝は曲げるが左脚は伸ばして横に突っ張る。上半身は武器を構える。八双の構えの変形の様な、もっと武器を天に
衝き上げた姿勢に。
「うおおおおおおおお!!!」
メイザス…興奮し過ぎだよ。
対して初めて見る騎士達は、というと。
変なポーズ……という声がちらほら。声はちらほらだが雰囲気は殆どの者が同
意見って所だな。
槍は巧い様だが剣はお遊びだな、という声が…聞こえたぞ!!無視するけども!!
始めよう!気合を発して突進だ。
「きえええええええええええええ!!!!!」
突然の大声に、騎士達は度肝を抜かれて黙り込む。
自分は曲げた右膝から上半身を滑り落とし、重心機動で駆ける!!難波走りだ。
横木を間合に捉えた瞬間!
棒を一気に叩きつける!!!
ずばああああああんっ!!!
激しい音が鳴り響き、騎士達がビクッとした気配が伝わる。
さて、これは一撃必殺の打撃ではあるが。練習ではあるのだし、一撃放って
終わりでは実戦では生き残れない、ので。
また構えては打ち、構えては打ちを繰り返す!
「えええええぇえええええぇええええええええ!!!!」
ずばんっずばんっっずばあああんんっっっ
もう騎士達はびくびくしている。放っとく!
残心を意識して構えて少々時間を置き、直立、真っ直ぐ立って何事も無かった様に説明を再開する。
「はあい、覚えましたね?之をやってみたいというヒトは、まあ、練習道具は比較的簡単に用意出来るでしょうから、各自頑張って下さい。
本日の授業は終了!!……で、良いのかな?」
「覚えたぜええ!!おれは絶対コレをモノにしてやるぜえええ!!!」
メイザス、本当に喜んでいるなあ。
一方、喜んでいない者が自分に駆け寄って来る。
「師匠!!やっぱりわたしの練習と全然違うじゃあないですか!!どういう事ですか!!」
ライナだ。うん、ライナとメイも騎士達と一緒に見ていたよ?と、言うか、
ライナは一応騎士…の…筈……だよな?
「因みに、メイザスに自分はどんな技を教えると、ライナは思っていた?」
「練習道具が簡単って事はポンコツな技を適当に教えて誤魔化すって事ですよね!!
それが必殺技だなんて言ったら、何かこう、強そうじゃないですか!!」
「何だとう?!」
やっぱりメイザスは黙って居られなかった。
「おう!メイドちゃんよう!てめえは簡単じゃない練習とやらで何してるってえんだ?花嫁修業ってか?
まああてめえなんか貰い手居ないだろうけどな!」
「おあいにく様ですうう!!わたしは師匠に貰われました!!」
「ライナ自分を何だと思ってんの?!!!」
思わず言ってしまったよ!!どうせ何言っていてもあほとばかばっかりだと思っていたのに!!
「はいはい、良いかな?二人とも!
自分は君達に別の技を教えました!だから他のヒトのは自分の技とは違うんだな、で済ませて自分の技だけを一生懸命練習して下さい」
「ほーお?じゃあ其処のばかメイドちゃんは何を教わったってえんだ?」
「誰がばかですかあほあほさん!!」
「其れやめろってえ言っただろ!!」
「ばかがライナであほがメイザスだよ」
「「一寸おおおおおお!!!」」
「ライナに教えたのは高速連打の技だよ。
訊きたかったら、ソノタオさん達四人組が良く知ってるだろうから」
「「「「おれ等を巻き込むなあああああ!!!」」」」
何か聞こえたなあ。放っとく。
「けど練習は一つの技だけを、ね。二兎を追う者は一兎をも得ず、と言って欲張ると結局何もモノに成らないからね」
「ちい様は随分色々とされていらっしゃいますよね」
はい、メイは余分な口を挟むんだからあ!
「自分は中段の素振りを基本にしてんだよー。後は応用だよ」
作り話に時々出て来る万能型の天才キャラ。そんなヒト達だって、本当に何でも出来るという訳ではないと思う。
何事にも共通する要点を摑み、更にはたった一つの特技を状況によって応用する、というのが非常に上手いというものだと思う。まあそれでも凡人には真似出来ない天才って事になるんだろうけど。
「中段の素振り、と仰いますと、いつも少しだけボクトーを振っていらっしゃる、アレで御座いますか?」
「ソレ」
「たったそれだけの練習で色々な事をなさるちい様は……やはり……神様なので
御座いますね!」
何だか感極まった、という風に涙ぐむメイ。何がそんなに?!
「おう!何だよそのボクトーってのはよ!」
「メイザス様が賜ったノダチ、よりは大分短いですが、形は同様で御座います」
メイは即座にメイザスに返事をする。自分の手を煩わせない良いメイドってか?
「おお?御前試合で使ってたアレか?」
「左様で御座います」
頭の回転は悪くないみたいなんだよなあ。でもポンコツなメイとメイザス!
「ちい!おれにも一本ボクトーくれらんないか?」
「んー、今選びなよ」
「お?」
「言った通り、色々やると何もモノに出来ないよ?
ああ、因みにだけど、刀は長さで種類分けされてるって言ったよね。
自分のは打刀って言うんだよ」
「おお!うーん、そうだな。折角貰ったんだし、ノダチを愛剣にするか!」
「それは重畳」
「長い方が強そうだしな!!」
単純だなあ。長いと不便って事でもあるんだけどな!
なにしろ、その場で抜刀出来ないので、抜き身の刀を担いで戦場に行く事になるんだからな!まあ木刀なら関係ないか。
「じゃあ帰ろうか!団長さん、庶民兵さん達を連れて来る手筈、お願いねえ!!」
「あ……ああ」
「おう!おれも帰るぞ!!」
メイザスもかい!みんなと一緒に練習って出来ないんだな?
この日を境に、メイザスには色々なあだ名が付いたらしい。
あほあほさんとか(笑)。其れからライナとメイも含めてなのだが幼女のペットだとか。
自分の耳に入る様になっても、メイザスは全然気付いていないらしかった。
良かったな、此の世界に変態だのロリコンだのって言葉が無くて。
変わんねえよ!!って?




