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第37話 頭脳戦始めました

 今回投稿前に書き直しをしております。

 なので文字数はいつも位なのですが、時間は2倍位掛かっております。

 と言うわけで、内容を細かい所までじっくり味わって頂ければ幸いで御座います。

 頭脳戦ねえ。はい、それはもう無い頭を絞りに絞らせて頂きましたともさ!

 王宮、謁見の間。王の御前ごぜんにて。

 自分は、村の税として刀鍛冶を差し出せないと申し立てに来た。のだが。

 それは徴税吏の先走りだった訳だ。撤回てっかいさせるのになんは無かった。

 そうなると、村の税としては何をおさめるかという話になった。

 じゃあ自分が二年間兵役(へいえき)くのはどうか、と。

「それにさいしてお願いしたき御座ございます」

「ふむ?何だ?」

「わたくしは兵役に就くので御座いますがわたくし以外の村人に関しましては今後一切戦闘関連の任務は与えないでいただきたくぞんじます」

 注意!此処ここは王の御前であるがゆえ、自分はわたくしなんて一人称を使っちゃってます!

「ふむう?お主の方から条件が付けられる立場だとでも思っておるのか?」

「そうは思ってりません。

 が、税を払い過ぎたらお釣りを頂かないといけませんよね?」

「は!

 お主が兵役に就くにはそれ程の価値が有ると申すか!」

「わたくし一人がどんなに頑張っても村の税には届かないでしょう」

「は?どう言う事だ?」

「しかし、わたくしが兵役に就く事で国軍全体の力を底上げ出来る、としたら如何いかがでしょう?」

「むう?それが出来れば村の税の一つや二つ分には軽くなるであろうな。

 しかしどうやって実現する積もりだ?」

 はい、言質げんち頂きました!自分が兵役に就く間の二年間の村の税って事にしちゃる!!

騎士きしさまがたに囲まれた状態でひたすら試合をし続ける、と言うのは如何でしょう?」

「は?どう言う事だ?」

 王は話に付いて来れてない。只の質問キャラになってしまっている。

 此処で一気にたたみかける!

ず、騎士様方は幼女に負け続けたとしたら、それはもう剣の修業に身が入るのではないでしょうか」

 それで騎士達がくやしがらなかったらもうダメだろ。

「幼女?」

「わたくし、幼女で御座います」

「何?!…そうか」

 おお、王様一寸(ちょっと)驚いたけど直ぐ持ち直したよ。此処は流石さすがと言わざるを得ない。

「そして騎士様方が周り中でご覧になれば、わたくしの試合ぶりを存分ぞんぶんにお見せ出来ます」

「成る程な。それで騎士達に囲まれて試合、と言う訳か。

 それを実行したとして、如何いかほど軍の力を底上げ出来ると?」

「単純にそれだけ、ではさほどの効果は期待できないでしょう。

 最終的には騎士様方がそれぞれ独自の技術を開発して頂ければ、と存じます」

「むう?結局軍が強くなるかどうかは騎士達に丸投げと言う事か?」

 そんな風に思われたままでは自分の存在意義が無くなってしまうじゃあないか!

「いいえ。

 修業と言うものはですね。只漫然(まんぜん)と何も考えず繰り返していても効果はまったく期待出来ないので御座います。

 なので先ずはやる気を起こさせ、次に戦いの具体例を見せ、最終的にはそれぞれのヒトビトに合わせたそのヒトの為のそのヒトだけの技を作り出す。それが効率的な修業というものです。

 それをしゅと言います。その効率的な修業にみちびくのがわたくしの役割という事です」

「守破離なあ?聞いた事有るか?宰相さいしょう

 王は左後ろに居る宰相に声を掛ける。宰相とは王の補佐をする者、詰まり国のナンバー2だ。

寡聞かぶんにして存じませぬ」

 はい、王様のデータベースにノーデータ!

「守破離とは技術を習得するまでの段階を表す言葉で御座いまして。

 先ずは教えをまもる、詰まりは他者の真似をする段階で御座いますね。

 次に教えをやぶる。ヒトの理解力とは不器用なもので御座いまして、えて教えと違う事をしてみないと教わった事の有用性が分からないのです。

 最終的に教えからはなれる。他者から教わったままの事というものは、どうしても自分に合わない部分が有るので御座います。なので教わった事の有用性はそのままに、自分に合わせた自分の為の調整カスタマイズを自分で考えてする必要が有るのです。此処まで来てやっと技が身に付いた、とか、技をモノにした、と言えるので御座います。

 此処で問題なのがですね、最初からいきなり最終段階に行けるヒトは居ないという事で御座いますね。やはり最初は誰かの導きが必要なのです。

 王道おうどう近道ちかみち無し、とか千里の道も一歩から、などと言いますで御座いましょう?」

「………」

「………」

 おや?王様も宰相さんも黙っちゃったぞ?

「お主、う口が回るな?」

「いいえー、それ程でも御座いません」

「照れておるのか?褒めた積もりではないのだがな?」

 演出だよ~。おちょくっているとも言う。(内緒ないしょ!)

「まあい。お主がやろうとしている事は分かった。

 だが、だ。お主が今まで言った事はお主が強いという前提が有ればこそ、だな?」

「はい。ですので、陛下の御前にて、この国最強の騎士様との試合などをさせて頂けませんでしょうか?」

「くは!!これはまた大きく出たものだな!

 しかし、分かるか?」

「はい。幼女がいきなり勝負をさせろなどと言った所で最強の騎士様がお出ましになど成りませぬでしょうね。

 なれば先ずは弱いかた、徴兵されたままの庶民の方から順に試合をさせて頂きとう御座います。

 さすれば段々と強い方がお出ましにならざるを得ませんよね?」

「お主が全員に勝てるのならばな。

 しかし、何試合こなす気だ?」

「実力を示せるまで何試合でも」

「ははは。元気の良い女子おなごよな、お主。

 ふむ、から一つ、提案が有る」

拝聴はいちょう致します」

文官もんかんとして務める気はないか?」

「お誘いは光栄のいたりと存じます。

 が、つつしんで辞退させて頂きたく存じます」

「早いだろう!良く考えてみぬか?

 武の力で魅せるとなると、どんなに強くとも痛い目の一つや二つは見るのが必定ひつじょうであろう?」

「文官として務めるなれば、そのままくずし的に帰れなくなる気がします」

 王様!!バレたか!みたいな顔してんぞ!!

「わたくし幼女なもので、おうちに帰れないとなると泣いてしまいます」

「くはははは!こやつ言いよる!そんなたまでもない癖に!

 宰相!見たか?この太々(ふてぶて)しさを!!」

 王様失礼だな!!

「左様に御座りまする。史上(まれ)に見る…否!るいを見ない太々しさに御座います!!」

 宰相失礼な方向に言い直した!!!変な強調するな!!

「そう言えばカタナが出回り始めたのはトナー・リーの町であったか?」

「左様に御座います」

「トナーと言えば先代の王の招きを断りおった無礼者であったな!」

「左様に御座います」

 有ったな!そんな話!!

「そのトナーは物心がつくのがやたら早く、幼い頃は神童と呼ばれたのだとか?」

「左様に御座います。

 とは言え、多少は大袈裟に伝わったものかと思われましたが、そこな者を見ると成る程驚きの早さでありましょう」

「トナー・リーの再来か。予の誘いも即答で断りおったしな!

 良かろう!試合の予定を組んでやろう!!

 ただし何日か日はもらうがな!

 そのかん賓客ひんかくとして持て成そう。ゆるりとくつろぐが良い!」

「試合までのあいだ、帰って来てよろしいで御座いましょうか」

何故なぜだ?」

「わたくしはただ今、木刀ぼくとうしか持っておりませぬ。

 このままでは刀の切れ味はお見せ出来兼ねますが」

「ふむ?今回は仕方あるまい。試合は木の武器で用は足りるであろうしな。

 そもそもお主、徴税吏の護衛に付いて来たのであろう?一人では帰れまい」

「いいえ。一人ならばむしろ一日で行って帰って来られます」

 その位の距離だった。勿論、24時間という意味ではなく日中位で、という事だ。

「なんだと!?本気か?!」

「冒険者ランクは護衛の方々が3、それに対してわたくしは5で御座います」

「何?!徴税吏が言っていた事は本当だったのか?!」

 徴税吏は王様に嘘言っちゃったら死刑になるから言えないでしょう!!でも信じらんないよなあ。

「むうう!!…しかし今回は良い。此処でゆるりといたせ」

 帰したらそのまま逃げちゃうと思っての事、だろうな!!

「後でちいに侍女を一人付けてやれ。

 そして徴税吏ボッター・クール!」

「ははは…はい!!」

 ぼったくるさん狼狽うろたえてる。笑ってるのではないよ(笑)?

「良くぞ辺境へんきょうの地から才能有る者を見出みいだして来た!

 褒美をとらすぞ!」

 失礼だなー!!辺境の地とか!!

「ははあー!!!有難き幸せ!!!」

 ははあーって言った。ははあーって言っちゃったよぼったくるさん!!

 しかしうちに帰れないか。村はどうなってるかね?

 書き直しは初回以来です。最初は書き慣れない故内容が無駄にゴチャゴチャだった為なのですが。

 頭が疲れた状態で書くと自分でも駄目だこりゃあってなっちゃうんですよね。結構量は書いてしまっていたのですが。

 あれ?おかしいなあ。頭の中で想定は出来上がっていたのになあ。形にするのは又別なのですね。

 書き直しは前のを消してしまうのは恐いので、残したまま新規小説を作って前のと比べる訳です。

 使わなかった方は次の話に書き直しております。

 捨てずに後でスタッフが美味しく頂きました(笑)って事で!

 2018/10/14 23:30追加。

 白状致します。本文に1文字足りなかったのに気付いて追加致しました。1文字です。

 送り仮名が有るべき所に1文字無かったのです。送り仮名が無くても読めてしまう故に!

 具体的には頂という文字です。

 申し訳有りませんでしたあ!!

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