第150話 王女様が職人ギルドに行ってみた
今晩は!十月一日…は過ぎちゃったな…
日付が替わった辺りの時刻です!
はい!消費税が十パーセントぉ!…?
軽減税率とやらで全部が上がった訳
でもない、と?食料品とか?
でも本なんかは十月出版なヤツは
諦めてますけどね!
自分、食費は削っても本買うからな!
商人ギルドの長ティーエは静かにだが涙を流し、王女マルゲリータは
ニコニコ笑顔で泣いているティーエの手を握っている。混沌だねえ。(笑)
握ると言っても意地悪して強く握っている訳ではなく。文字通り握手なのだが。
詰まりは王女殿下と握手だなんて恐れ多い!という建前で。嫌がっている
訳だな!(爆笑)其れヒドくね?(爆笑)
マルゲリータって、思えば村長には嫌がられティーエには嫌がられ。
散々だな!(大爆笑)見てくれが悪い訳でもないのに!(爆笑)
とは言え。文明度の低い所のお偉いさんは見目麗しいとは良く言われるが。
現代日本の感覚で言えば今ひとつなのだ!実は!!
遺伝的には見た目が良く能力が有る者達が血縁を重ねて美形なのは当たり前、
とは言うが。
例え素材が良かろうと、汚い暮らしをしていればやっぱり汚らしいのである!
考えるまでもなく想像着くだろうが、髪のお手入れやお肌のお手入れは、
現代日本に敵う訳が無いからな!衛生概念もな!
其れでもまあ、風呂には入れてやって石鹸と、其れから、シャンプーかなあ?
…というモノは一応有ったので。最低限位には仕上がっているんじゃね?
「職人ギルドって、何なのかなあ?」
マルゲリータがニコニコとして訊く。ティーエが創立者という位なのだから
少なくとも此の辺りでは初なのだろう。
「職人の組合だなあ。けど職人なんてみんなボッチだからなあ!其処のティーエがボッチ共を集めた訳だなあ」
自分が説明してやると。マルゲリータは胸を張って言う。
「ボッチ?」
「バカ!」
自分は即座に言って上げる。詰まりだなあ!バカバカしいのだが!
此の世界、下着が発展していなくてだな?胸を張ると目立つのだ!先端が!
ラノベのイラストなんかじゃあ。絶対意識して描いているだろー!けど何だか誤魔化そうとしているよな?って絵を…結構?見たけども!
マルゲリータのヤツは防御力が其れなりに有る厚い服なので普通に立っていれば分からないのにな!!恥ずかしがれよ!
現代人が見て女性下着だと分かるモノはな?凄ーく新しい時代のモノだと言うぞ?西洋でだって、大昔は女性には穿く下着は無かったって言うぞ?で、現代的な女性下着を作り出したのは、日本人の、其れも男だったんじゃなかったか?
一寸見たかも、という位で確かに知った!と言う訳ではないから、其れ違う!と言うヒトが居ても其うですかとしか言えないが。
生地の厚い薄いで花柄模様を表現する――レース生地っての?其れで女性下着を作ったのがー…少なくとも男なのは確かで、日本人だったんじゃあなかった
かなー?…という感じだった。
まあ、新しい時代のモノとは言え、五十年よりはずっと前か、という位で女性が職場と言える所には先ず居なかった、であろうから?男が作り始めなきゃあ何も
始まらなかっただろうけど?況してや職人って感じの所ではねえ。
現代じゃあお巡りさん呼ばれね?(爆笑)漫画なんかでは女性下着の制作に
関わる男キャラをちらほら見たけど。フィクションだよね?
母親が有名下着デザイナーだとかだからといって、高校生の息子が女子に
気軽に!可愛いの作ってよとか言われている漫画まで有ったけど!現実に言える
女子居る?
其れはどうでも良いが!ボッチったって、独りぼっちとソレは発音違うよな!
ホントにバカなんだから!
…あれ?共を付けると発音近く成っちゃうか?(汗)
…文脈と言うか話の流れで察しろ!!
「あのだな?職人というヤツはみんな作業場に閉じ籠っていてだな!
ティーエがみんなに渡りを着けたって事だな!」
「職人というヤツはみんな女なの?」
「違えよ!」
何で其う思った!其処から離れろよ!
「あー!男にもボッチは有るかー♪」
「マルゲリータさあ、黙って?」
世の中此んなのばっかりかっ!!
…まあ、男は平気で上半身裸な事も有れば、服は着ていても中身の形が
丸分かりな事が大部分で、況してや女は全般的に目線が低い。ので!丁度目の高さに野郎共のソレが有って目の遣り場に非常ぉーうに困る!!と言う女性が、かなりいらっしゃると言いますけどね!
気にしたくなくても気になる、と。女はチラ見が男より得意だしね!
…遠山の目付!女は生まれながらに身に付いているとでも言うのかっ!!
「ふう…おーい、ティーエ!意識は有るかー?駄目そうなら置いて行くけどー?」
自分も職人達には関わっているからなあ。時々は顔を出さないと不義理に成る
けども!職人達に顔見せるならティーエと一緒の方が良いよな。
あ、マルゲリータに靴買ってやらなきゃあ。マルゲリータが今履いているのは
此の世界では普通の靴、詰まりは旧型だ!
其れから子ども達に買ってやるフライパンも職人に訊いた方が良いか?
「ふ……ふふ………行くよ………可愛い子達と一緒に歩きたいよ………!」
…目的が、前世は男だったとかいうヤツのセリフではないなあ。(笑)
「やっぱりマルゲリータとお手々繋いで歩くかあ?(爆笑)」
「許してぇえぇえぇえ?!(号泣)」
今更ではあるが。ティーエも高校生位かなあ?という所だ。
文明度が低い所では大人と看做される年齢は低い、とは言え、ギルド長と成る
には早いも早過ぎるだろう。トナーさんの教えの賜物か!
女子高生位な女達がじゃれ合うなら見映えも悪くないだろう。喜ぶヤツも
多いんじゃね?傍から眺めるのでもさ。
此の、傍から眺めるというヤツが。文明度低いと明ら様に成ってくるのだ!
町でも田舎村位!って感じに!現代日本人には感覚が分からなさそうだけど!
此ういう世の中に成るとね、擦れ違う程度の他人等知らん!という都会気質だと寧ろ薄気味悪い奴と思われちゃうんですよねえ。犯罪者の事を聞き込みすると、
近所のヒトにも挨拶すらしないヤツだった!とか良く言われるでしょ?(笑)
都会だとあんまり他人を眺めていたらストーカーか!と言われますけどね!
気を付けてね?(笑)
場所に因って遣り方の匙加減が重要って事ですな!郷に入つては郷に従え、と
言うのは此ういう事ですな!
「其うだ!ちいが王女殿下とあたし、両方とお手々繋げば
良いんじゃないかなっ?!」
ティーエ…自分を間に挟んでまでマルゲリータとは
手を繋ぎたくないのかよ。(笑)
「おお?!頭良いね?ティーエ♪」
誤魔化されているぞ?マルゲリータ!!(爆笑)
結局、自分を間っこにして三人で手を繋いで出発した。(笑)
其したら童女達三人も手を繋いでいた。ユキを間にしてセツとネネがな!
…幼い子達がお手々を繋いで歩いていると悲しい事件を思い出す。クソ自動車
運転手のクソ野郎の事なので此の世界の事ではないが。
幼い兄弟がお手々を繋いで狭い道を歩いていたら。クソ野郎が兄を轢き殺して
其のまま通り過ぎて行った、とか。犯人捕まった、とまでは聞いていないが。解決していないのか?
幼い子がバカ正直に、歩行者信号が点滅して引き返したら。早々に動き出した
クソトラック運転手に轢き殺されたとか。バンパーには轢かれた子が必死に
手を付いた跡が有ったとか。目撃者が一生懸命クラクションを鳴らしたけど、あー
…駄目だったー…とか。何かを成し遂げた様な気に成ってんじゃねえよ!
自分は運転手なぞどいつもこいつも嫌いなんだよ!信号変わり端に無茶な横断…と言うかアウトな奴が多いしな!自動車はヒトを簡単に殺す道具だと認識しろ!!
クソ共は兎も角。
子ども達は大事に守っていかなければならない!信号が点滅して戻るなんてのも教育が間違っていると思う!凄く!!
信号を守れ、ではなく!!!信号は参考に!車に気を付けろ!!と言うのが
正しい!!危ないのは信号も守れないクソ運転手なんだからなっ!!!
…はあ…此の世界には無いものを警戒しても仕様が無いか。
何としても子ども達は守り抜くぞ、と決意を新たにして。
さて。
ワットきゅん♡とシャールきゅん♡は。
「わたしかメイお姉ちゃんとお手々繋ぎましょう!」
とライナに言われて。
「ヤだ!」
「あはは。遠慮します」
と返していた。愛想笑いをしているだけシャールきゅんは建前出来ている子
だね♡
思ったままが即座に出るワットきゅんも子どもらしくてきゃわいいけどね♡
其処ですかさずピュアたん♡がライナとメイの手を握った♡ホントに補助が巧みだ♡
列王は相変わらずニニを抱えて胸を弄られているが母親の眼差しでニニを
見詰めている。大丈夫か?列王。(爆笑)
「じゃあ職人ギルドに行ったら、先ずは靴職人に話を通すか!」
「えっ?!王女殿下の靴っ?!」
流石は商人ギルドの頭!商売関係の察しは良いな!
「おっお……恐れ多いよ?!」
「安心しろ!此処の靴は王都より質が良い!」
現代日本には劣るけどな!…いや、現代日本でもお決まりのメーカー以外は
嫌だったけどな!店のヒトが、此れならサイズ的に大丈夫ですよーとか言っても
嫌だった!一度痛い目に遭っていたからな!何か他メーカーの靴とやらは
中が浅いし!何で?履いただけで足が潰れて不快だよ?!
「おお♪其れは楽しみだねえ♪」
「ハードル上がっているよっ?!」
此の世界でハードル走…と言うか陸上競技なんて見た覚えが無い。因って、
其ういう意味な言葉をティーエは言っているという事だ。王女殿下に期待値
高められると困難に成るよ!って。(笑)
「自信持てよ。(笑)自分は一言口出しただけだけどな!効果は有ったと思うよ!」
やっぱり現状が当たり前と思っていると発展しないのだ!世の中じゃあ
其れぞれのヒトが意欲を以て発展させろ!とか言われてお終いだろうが、
誰に何を言われずとも仕事を向上させられるヒトなんて先ず居ないものだ。
環境的にも許されないしな!出る杭は打たれるとは其ういう事だ。余計な事を
始めればケチつけるヤツは必ずと言っていい程居る。現状維持が一番誰からも文句出ないなあ、というのが世の中というモノだった!だから発展しないんだよ!
うん!靴職人さん、周りを恐れず新開発を頑張ったんだね!偉いよ!
「其れからさ。ウチに料理始めたいって子達が居てさ♡金物職人にも話を通したいな!」
「ちいさ……村の子達がウチの子に成っちゃったの?お母さん全開だね?」
「誰がお母さんかあああああああああっっ!!」
何故ティーエが言っておるかっ!!ライナじゃあるまいし!!…ああ、コイツもトナーがお母さん♡とか思っているんだったか。
なんて無駄話をしながら職人ギルドに着いた。
職人ギルドも受付は女性だ。丸っきり職人技とは縁が無さそうな。
ギルドは職人と客の間に渡りを着けるのが役目で受付が職人技持っている訳ではないって事な。
受付嬢が言うには。
「職人共は皆工房に籠って居りますもので。
お買い上げの際はギルド職員を伴って職人とご相談下さい。
ギルド長は別個に職場巡りをお願いしますね?」
成る程!職人も作品を店に卸したりするだろうからギルドが売り買いを把握しておきたいと!職人も商談が得意な奴なんて居ないだろうからな!
靴なんかはサイズが色々有るだろうから工房に直接行った方が早いしな!
ギルド長と言うのは。ティーエの事だった。(笑)
「こっ……此処でお別れなのかな?かなっ?!」
余りにも泣きそうな顔をして言うので。(笑)
「自分だって時には職人達に顔見せしておかないといけないから!(笑)
一緒に行こうぜ?(笑)」
其う言ってやると。ティーエは花開く様に顔が綻んだ。
前世男でしたーとか言う奴が其んな顔するなよ!(爆笑)
愚痴っぽく成りましたでしょうか?
けど自動車は存在自体が危険!とは
認識すべきですよね?
現代では本人も家族も
車に怪我一つさせられていない、なんて
ヒトは居ないんじゃないですか?




