第130話 八極拳!始めました!!
お早う御座います!月曜日早朝です!
実はちょっぴり早く仕上がってはいたのですが!
直前にもう一作の方を執筆開始致しまして!
何でかって?『小説を読もう』の表示が
ずれちゃうと後が大変なので!
後で自分でも出来映えを確認しているのですよ!
プレビューだと投稿後のスクロール位置が
思ったのとずれていたりしますからね!
「八極拳っっ……!!!」
自分はニセモノ套路と宣言した動作を見せた訳だが。
列王は肘打ち、裡門頂肘を見て即座に反応した。
其の姿勢のままで問うてみる。
「知っているんだ?」
「十年早いんだよぉ!!ってヤツ!!」
「あー、ゲームの決めゼリフね」
はっきり言って列王は知っている世代からは外れている筈だが。
しかし親父か誰かが家庭用ゲームを大事に取って置いたとかいう可能性は有るか。
家庭用では第何弾まで出ていたのかね?ゲーセン版では初期より大分
キャラクタが追加された、詰まり武術の種類が増えていたのだが。
八極拳士は主人公だった!から、最初っから居た!
「其う!一撃必殺の拳法!八極拳!!」
「えー?一撃必殺って程だっけ?」
「列王?ゲームの感覚で言っているんだろうけどな?
ゲームってのは、特に一対一の対戦型ゲームは、一撃で全てが終わってしまう様な攻撃が一つでも有ったら、糞ゲー認定間違い無しだからな?」
「其うかな?」
「おう!半分の威力でも糞ゲー呼ばわりされるだろうな!
だから最大でも半分未満の威力で、更に威力は低いが隙の無い攻撃から威力は有ってもリスクや面倒が多い攻撃まで何十種類もの技を用意しなければならない!
結果ゲームでは低威力に割り振られる技が多く成ってしまう!が!!
現実、実戦では此方は無傷で相手を一方的に倒すのが理想だ!
と、成れば自然一撃必殺を目指す様に成る!!」
「えー……?其んなの虫が良い話だって言わない?」
「あー!格闘マンガで其んなセリフ有ったかな?
けどな!漫画だって見世物だからな!見て詰まらんショウなんか客は期待しないよな!
しかし!現実では傷つけ合う相手の都合なんか知ったこっちゃないし!別に
観客の前で戦うなんて事する気無いしな!」
「えぇー………?ボクシングとか、一撃で終わるのは有り得ないんじゃ
ない……?」
ぷっ!!(笑)列王!情けない顔するなよ!
「ボクシングは根底から、一撃で終わらせられる様には出来ていない!
筋肉鍛えたって無理だしな!プロ対一般人位なら兎も角!
しかし!
現実の殺し合いでは一撃で終わらせないと生きていけない!という前提から
始まる!」
「ころっっ?!」
列王、ビビったな?まあ、現代日本人の感覚なら仕方ない!
「しかも!相手はプロとか素人とか考慮しちゃくれない!
…いや?寧ろ弱そうなら勝てる!とか思われて狙われるな?」
「えっっ?!!」
「一寸考えてみろ?犯罪なんて殆どが!殆どが!!
犯人が男!被害者は女!!だろ?女は弱いからだ!!」
「うっ……ううっ………」
否定出来ないだろう?
「世の中弱肉強食だ!文明が発達しても!だが未熟ならもっと!!力尽くな蛮行が増えるだろうな!」
列王、恐怖しているなあ。青ざめている。
「まあ、自分の目が黒い内は非道は許さんけどな!」
「……………ちい……?」
「ん?」
「目………黒くないじゃん?」
「自分が生きている内はって事だよっ!!!昔から言うんだよっっ!!!」
実は態と言った所も有るのだが!見事に掛かったな!
自分の目、濃い目の茶色です!純粋な日本人だって本当の真っ黒ではないがなっ!!
「だからな?此処は安全地帯だと思って安心して修業しろって事だ!」
「………えー……っと………」
列王は口篭っている。何が言いたいかは想像つくけど。
「言いたい事は言っておけよ?厳しい世の中、主張したって中々聞いては貰えないけど、言わないともっと誰にも構って貰えないぞ?」
世の中言い切ったモン勝ち!って其ういう事だ!
想像ついても此方からは内容は言わない!最終的には相手の言う気を
奪ってしまうからな!
「怒るかなあ?」
「怒らない!はっきり言って自分は列王を弱いと思っているから!
弱者が何か言ったからって気にしない!」
「えー………?
えーっと………ね?………安全地帯って、どういった理由で?」
「自分が強いからだ!!」
はっきり言えば恥ずかしいのだがな!!其れでも列王を安心させてやる為に
言わなければならんのだ!!
「……………」
列王も言葉を続けられない。だろうねえ!
「自分、此う見えて武神ドラゴンスレイヤーだぞ!」
自分、見た目は幼女です!自覚はしているんだがな!
「……………はあ………?」
列王は返事にも困っている!だろうねええ!!
「ドラゴンスレイヤーってのは竜殺しだな!
言っておくが、ドラゴンは五十人からの武装集団でも殲滅する程度には強いぞ?
殲滅と言うのは残さず皆殺しって事だからな?」
「えっ?!其……其んなの居るのっ??!作り話じゃなく??」
「居たなあ!自分が一人で斃したがな!!」
たおした、と言ったのは、列王には「斃」の字までは思い至らないだろうと
想定しての事だ。
「詰まり!自分だって五十人の武装集団よりも強いって事だ!
其の自分が此の村を守っている!だから安全なんだ!!」
「………えー………?」
まあ本気で安心は出来ないだろうとは思うけどな!
「列王!強く成れ!其して正しく在れ!!
本気で俺がみんなを守ってやるって思え!!其れが男ってモンだろ?」
はっきり言って世の中が分かっていない安っぽい言葉だと思う。だが!
其れでも!!やってやるってのが男の心意気ってモノだ!!
「………ちいは女の子だよね………?」
「だぁーから列王が強く成ってやるって思えってんだよ!!(笑)勝たせちゃ
やらんが!!」
「何処までホントなの?」
「自分、嘘は全く吐いてねえだろ!!全部ホントだよ!(笑)」
「ちいは何かチート能力とか有るんだ?」
やっぱり其う思ったか!!(笑)
「無えな!!」
「え?」
「チートとか期待するのはバカだ!!自力で!現実的に!!強く成れ!」
「………えー?」
困っているな!列王!(笑)
けどな!武道は無理難題を実現しようとするのが出発点だ!って、本まで出版たヒトが言っていたぞ?しかも其のヒト、元廃ゲーマーだった上、ゲームの経験こそが役に立ったとか言ってたぞ?(笑)
本屋さんで調べれば出て来ると思うぞ?(笑)現代日本でなら、だが!(笑)
「んじゃあ、もうニセモノ套路は良いな?もう一寸続きは有るんだが自分ももう
無意味だと思うし!
では!本物行くぞ?套路!小八極!!」
「お?おぉ………!やっぱり八極拳なんだ?」
「一寸待って!!」
此処で第三者からの待ったが掛かった。
ユキだった。一寸怒っている様な、ピリッとした感じだ。珍しいな?
「其のコに教えた武器!槍なの!?」
其のコ(笑)って列王かよ。
「槍だな。(笑)六合大槍って言う」
「狡い!あたしのと違うじゃない!凄く長いし!」
凄く長いな?列王の身長の三倍近くだし。けどな?長いというのは使い難いって事でもあるのだがな?
「此んな持ち方やってみたいか?」
練習用の棒は持ってはいないが姿勢を実演する。
「嫌だ!格好悪い!!」
両手を目一杯広げてがに股だからな!(笑)子ども受けはしないだろうな!(笑)
「けど!けど!!今踊りも見せてたよね!」
「踊りじゃねえよ!(笑)戦いの練習だよ!!(笑)」
「あたしも其れやる!!」
ユキは列王の隣りに立って言う。
「こ……此の子何?!」
列王には言葉が通じないし、見知らぬ子だろうし。戸惑うよな!(笑)
「其の子はユキ!槍を持たせたから列王に対抗心が湧いた様だ!(笑)」
「ユキ?!日本っぽくない?!」
「日本っぽいな!日本人の記憶持ったヤツがぽこぽこ居るしな!
けど其の子には日本語通じないぞ?」
「其……其う……」
がっかりしている暇無いぞ?(笑)さて!
「套路!小八極!!」
先ずは真っ直ぐ立った状態から。
「馬歩站椿!!」
腰を落として両拳を前に突き出す。
「おお?!其れ、本物でもやるんだ?」
「やるよ!(笑)拳法にはだな!此の姿勢のままじっとしているという修業も有るからな!此れだけは今覚えておけ?」
「じっとって?」
「何時間でも、だよ!
此れがだな!発勁を身に付ける修業だと言うからな!しっかり練習しろよ!」
「発勁って……!体が光を放ったり、手から光の玉を発射したり?!」
「無えよ!!(笑)変な漫画の見過ぎだ!!」
平成の終わり頃だったか?映画が大ヒットしたって?アレ。
「えー?魔法が有るなら出来るんじゃない?」
「意味無えよ!!(笑)んなしょうもねえ事考えるヒマ有ったら有意義な事しろよ!(笑)」
列王と益体もない話をしている間、ユキは馬歩站椿を真似し、やっぱり
十秒と保たず尻餅を搗いた。
「さて!此処からだな!」
以降の動作については。確か、二千円+税だったかの本を見れば良いんじゃ
な~い?…と言いたい所なのだが。列王には自分が教えて上げるしかないから
見せるのだ!
其の本は、八極拳漫画の原作さんが亡くなり、お弟子さんが此の教えは残して
おかねば!と、思って出版したらしいので、信用は出来るかな?と、思っている。最終的に判断するのは読者だろうから自分は意見の押し付けはしないが。
其の本、表紙の目印は…パーマネントヘアなのか?もじゃもじゃ頭のおじさん
です!(笑)套路の最中の写真の様です!
列王は長い棒を二本も持っているので見学だ。ユキは真似しているのだが…左右逆だな!(笑)向かい合う相手の左右を考えながら真似するのは辛いか!
一通り見せ終えて。
「………長いね?!」
列王は諦めたみたいな顔をしている!(笑)
「一遍で覚えろとは言わないよ。(笑)
じっくり覚えて、何年でも続けるんだね!」
「一応肘打ちは有ったけど、意味不明な動作が多くない?!」
「小八極という套路は、体作りの為にやるんだよ。八極拳を使う為に!頑張って
練習するんだね!」
「あれ?槍はどう成ったの?」
「槍術も八極拳の一環だって言ったろう?!
ゲーム由来の知識じゃあ知らんだろうけどな!八極拳で有名な人物は、
神槍・李書文って言うんだ!」
「はぁー」
「人格的に大問題だったヒトの様で、最期毒殺されたって言うけどな!」
「えっっ!!」
「だから列王は、正しい上で強く成るんだぞ?」
こくこくこく!と、列王は頷きまくる!(笑)
力無き正義は無力!正義無き力は悪!!なのだぞ?
七月の後半…と言いますか、
残り三分の一だと終盤と言うのが
適切ですかね?
なのに今梅雨?!
気温が低めなのは過ごし易いのでしょう。
が!風通しの無い室内は
やっぱり暑かったです!
不快な汗がダラダラ垂れたのです!
室内の熱中症にはお気を付け下さいませ!




