第129話 六合大槍始めました
お早う御座います!日曜日の朝!です、
が!先週分の二話目!で御座います!
言い訳ではないのですが。
先週、休み明け初っ端から
費用を掛けず体力を消費する手段を選びまして。
具体的には誰も電車以外で行こうと
思わないであろう場所へ歩いて行ったって事、
ですけどね?
後まで影響残る残る!
距離的には片道徒歩三時間の本屋さんの
其の先!ですからね!
でも電車賃掛けたくなかったんだ!
結局二話目を週内に投稿する余力が
残らなかったのですね。申し訳御座いません!
さて、今回、比較的具体性の有る距離の表現を
ちいちゃんが致しますが。
読者様は如何お感じなさいますで御座いましょうか?
列王君情けない?
其れともちいちゃん感覚がオカシい?
どきどき!でもコレが自分の感覚じゃい!
因みに、地下鉄の駅六つで
徒歩二時間近くかな?と思っておりますが。
私鉄でも地上の電車は
区間が長いかなあ?誰も聞いてない?
列王に武術を教える為には、先ず服を揃えなければならない。
列王が今着ているのは学校の制服であり、着替えも無いからだ。
制服というヤツは、動き難いし、汚れたり汗だくにでも成ると
洗濯が大変、というのは誰にでも分かって貰えるとは思うが。
不可能ではない様なんだけどね?
洗い難い服って、困るね?
今は赤ん坊ニニを抱えてはいない列王に言う。
「今からでも靴底魔法を意識してみれば多少は疲れ具合や経験値が
違ってくると思うぞ?」
経験値、というのはゲームっぽく言ったらウケが良いかなあ?と
思っての事だが。
「えーと?町までどれ位距離が有るのかな?」
未だ自力では歩いた事も無い列王には当然の疑問か。
「大した事無いな!地下鉄で駅六つ位だ!」
「えっ?!大した事有るよ?!」
だらしない事言っているな!
「私鉄で、だぞ?元国鉄よりは短いだろ?」
「知らないよっ!計りでもしたの?!」
「計ってはいないなあ!」
「……だよねえ……」
「体感だ!」
「………え?………」
「彼方此方線路に沿って歩いた結果、やっぱり元国鉄は長い所が殆どだな!
東京から有楽町は比較的短いが!」
「いや、え?え?」
「私鉄で駅六つなら、朝村を出て昼には帰って来られるな!
自分、昼御飯作らなきゃいけないしな!」
「歩いてだよね?」
「当たり前だろう!此の世界には電車なんか無いぞ!」
「其れで昼まで?」
「帰れなきゃみんな困っちゃうぞ?」
「オカシくないっ??!」
「はいはい頑張ろうね?」
やっぱり現代日本人は甘ったれているなあ。
「所でだな、列王」
「うん?」
「水虫じゃないよな?」
今着ている制服と運動靴は職人さん達に資料として提供したいからな!
確認しておかないとな!
「無いよっ!失礼だよっっ!!」
「其うか?高校生位だと思ったが、
足が水虫だったヤツが手に伝染って、更に友達と腕相撲なんかして
みんなに伝染しちゃったとか言うのを聞いた事有るんだが?」
「ヒドいね?!けど俺には関係無いよね?!!」
「まあ其うなんだが。無いんだな?」
「無いよっ!!ちい、俺の布団に潜り込んでいるでしょうが!!」
「其うだな!もし有ったら伝染っちゃうな!」
「無いってば!!」
「水虫ってな?治せたらノーベル賞ものなんだぞ?って事は、
治せないんだよな!」
「其んな話引っ張んないで良いよっ!!」
しかし、列王は受け答えが最初見た時よりハッキリしてきたな?
意識がしっかりしてきたのかな?
結局、行きは列王を魔法で運ぶ事に成ったが。
職人さん達に提供する服と靴が汗だくにでも成ったら困るからな!
其して帰り道。
列王の服装は飾り気の無い半袖長ズボンに成った。
長袖も一応一着頼んだが、半袖が二着で、其の内一着を今着ているのだ。
何と言うか、体操着みたいだ。 動き易い服と頼んでおいたのだし。
「えー…と。凄い荷物だね?其れ、魔法で浮いているんだよね?」
列王が言うのは昼御飯の食材の事だが。
「今更だろ?今までだって町で買って村まで運んでいるんだし」
「町のヒト達は驚かないの?」
「慣れたんだろ?最初はギョッとしていたが」
「えーと?ちい一人で運んでいるの?」
「一人でも出来るが、子ども達に手伝わせている」
何時もの子達、シャールきゅん♡ワットきゅん♡ピュアたん♡
其れからネネが付いて来ているのだ。
ピュアたんはもう手伝わせるなんてレベルではないが!
ライナとメイも付いて来ているが、二人には手伝いも出来ない。
搬送魔法は複数人で協力し易いのだがな。
「みんなも魔法使えるんだ?凄いね?」
「列王は其んな事言っている場合じゃないぞお?
帰りは自力で歩けよ?で、靴底魔法の練習だ!」
結局。列王はへばってしまって最終的には魔法で運んでやり、
其の日は武術の練習も出来なかった。だらしない。
やっと次の日、練習するだけの時間が出来た。
「喜べ列王!今日からずっと体育の授業ばっかりみたいなものだぞ?」
「喜べないよ?!」
だらしないなあ。
「まあ良い!練習道具は此れだ!」
自分は凄く長い棒を二本持っていて、より長い方を一本列王に差し出す。
自分は体が小さいからね!武器の長さと太さも体に合わせて作ったんだよね!
「な、長いね?」
列王から見ても身長の二倍は超え、三倍まではないが近くはあるかな。
さて、お浚いをしてみよう!
西洋の槍スピアは、ヒトの身長よりはやや長いかな?という位だ。
両手で持つ場合、右手は殆ど末端、石突きの近くを持ち、
武器の長さを一杯に使う。
片手の場合はもっと前の方を持たないと保持していられないかな。
其して担ぐかの様に持つ。
詰まり上腕を上向きにして後ろ向きの掌に乗せる様に
…槍投げみたくして持つのだ。
スピアは長さを使って遠くから突く、其れだけの武器だ。
造りが甘いので、打つ、詰まり槍の先で叩くと
直ぐ折れてしまうのだった。
対して日本の槍は、先ず打って使う。勿論突く事も出来るが。
造りに拘っているのだな! 日本の職人魂が垣間見える。
が、其の分手軽ではなくなるとも言えるか。
スピアは安っぽいのだが手軽なのが利点…と、言えるのかなあ?
日本の槍は長さは同じ位だが、一番使い易い部分を探して後ろを余らせて持つ。
投げるなんてとんでもない!…いや、出来なくはないだろうが。
何の為に丈夫に造っているというのか!
ずっと手にし続ける為だ!だから手軽ではないという事には成るか。
更に。蜻蛉切り、なんて銘の槍が有るが。穂先に蜻蛉が止まったら
其のまま真っ二つに成ってしまった、という逸話が有る。
切れ味が凄い!と言いたい訳だが、其れもう刃物だよね!
勿論槍は突くのが基本だが!
其して自分、スピアの事は良く知らなかったので、
庶民兵の皆さん、其れから騎士の一部には
日本の槍を意識した、スピアの持ち方をする木槍を作って渡した。
槍とスピアのハイブリッドみたいなモノに成ってしまった!
通りで騎士達は槍なんて安っぽい庶民の武器だ!なんて言って、
槍術なんて発生しない筈だよ!…と、後で知った。
スピアは正しく使い捨ての安物だもの!
だから投げても惜しくないんだよね!
…こほん!さて、今回は。練習用の棒であるが、長さから違う!
別物というのがお分かり頂けますね?
「では始めよう!
昔から槍は兵器の王と言い、槍術は武芸の王と言う!」
「や~♡ニニ!おっぱい触らないでぇ~♡」
「ふっ!列王よ、名前にぴったりな武器だな!」
「おっぱい大きく成っちゃうよ~♡」
「是ぞ、六合大槍という兵器であり、槍術だ!」
「きゃふふふ♡くすぐった~い♡」
「ネネ!静かにしててくれないかなっ!!」
今は列王に武器を教える都合上、
ネネがニニを抱っこしながら眺めていたのだが!
「だってぇ~♡ネネ、お乳が出る様に成っちゃうよ~♡」
「成らねえよっっ!!」
何言っておるか此の童女!!
「………はぁ………
列王!良く見ておけよ?
先ず構え!!」
「……何其れ?」
別に、列王は槍の事なんぞ欠片も知りはしないだろうが。
其れでもつい言ってしまう、という事だろう。
其の構えと言うのは。
左手を穂先側、右手を石突き側にして両手で持つ、というのは基本だが。
右手は石突きを包み込む様に持ち、左腕は一杯に伸ばして、左手は槍を乗せる様に下から持つ。槍の長さを一杯に使う上、両手の間が迚も開いている。
其して腰を落とす。詰まりかなりのがに股に成る。
其処に列王は訝し気な視線を向ける訳だな!
「良いから!
外回し!らん!」
右手でハンドルを捻るかの様に。穂先…と想定した棒の先端を反時計回りに
回す。
「内回し!なー!」
体ごと捻って穂先を時計回りに回す。此の時、右膝が下を向く。左手は上から
槍を掴んでいる。全体を捻るからね!
「突く!ちゃー!」
突いた時点では両手が付きそうな程近付いている。詰まり!
左手を筒の様にして右手で槍を押し出しているのだ!
「らん!なー!ちゃー!
らん!なー!ちゃー!」
外回し、内回し、突きを繰り返して見せる。
「其の、らんなーちゃーって何?」
列王が言うが。まあ、当然の疑問だろう。
「んー、中国語?」
「何で中国?!!」
「其の昔、中国で、此の三つのみを只管練習し続けて、後に神槍と呼ばれる程に
成った使い手が居た!」
「お……おお?」
「………って、漫画で見た」
「漫画かよっ!!」
「良いねえ。日本の突っ込みだねえ!
…兎も角!漫画ではあるけども。リアル風だったからなあ」
「槍を使うリアル風漫画ってどんなだよっ!!」
「槍はメインじゃないんだ。主人公は日本人!勿論武器なんか持っていたら銃刀法違反!!
で、使うのは中国拳法!!」
「あれ?槍は何処行っちゃったの?!」
「拳法にだって武器術は有るさ!拳法の一環として槍術が有る!
長い武器は遠くから攻撃出来るけど、近付かれると弱いと言うから拳法も併せて練習して貰う!まあ、素手で戦うのは最終手段だけどね!」
「俺が……拳法、やるの?」
「先ずは套路を続けてみなよ!話は其れからだ!」
「とーろ?」
「空手で言う所の形みたいなものだ!」
「形って、決まった動きを練習し続けるヤツ?」
「其う其う!取り敢えずは見ていてよ!」
実演する為に列王に練習の棒を預かっていて貰う。
「じゃあ、ニセモノ套路、始めるよー☆」
「待って?待って待って、待って?!」
「何だい?」
ニヤリとして言ってみる。
「ニセモノって、本物じゃないって事?!」
「はっはっは!其れ以外に有るなら聞いてみたいものだな!」
「どう言う事?!」
無反応だったらやる気無し!と看做す所だったという事だ!列王は合格だな!
「秘伝を隠す為にだな!其れっぽいモノを見せるという事をやる訳だな!
ニセモノだけど、折角有るから見ておいてよ!」
「いや折角って……」
「見るだけなら無料だと思ってさ!
ほら!情報って、真贋は結局、自分で見極めなければいけないよね!
練習だとでも思って、見て役に立つ所は有るか、其れっぽいだけの見せ掛けか、自分で考えてよ!」
「……はあ?」
列王はボケた顔しているが!了解したという事で!
「馬歩站椿!」
自分は言って其の姿勢に成る。
座る位に腰を落とし。両手を縦拳にして前に突き出す。
其う。第三王女マルゲリータにも見せた姿勢だ。
細かい所を言うなら。足は肩幅よりも広く、内股気味にして、両手は肩幅よりも狭く、肩の高さに。乗馬の姿勢に似ている、という格好だ。
乗馬って、馬の背には座らずに両脚で馬体を挟むでしょう?其んな感じ。
「此の姿勢が、だな!拳法漫画と言えば割と流派を問わず出て来ていた!
此れ一つ覚えるだけでも大分イイぞ!」
「え?ニセモノじゃあないの?」
ニヤリ、として。
「いや?本物にだって出て来るぞ?ニセモノと思って油断はするな?」
「ええ?!」
まあ最初からニセモノと言われれば見る気も無くすだろうからな!注意はして
おこう!
其の姿勢から。腰の高さは其のままで右足を前に出し。
震脚!
たんっ
…我ながら迫力無えな!しかし途中で止める訳にもいかない!
震脚と同時に!右肘を下から抉り上げる様に打つ!
「裡門頂肘!!」
「八極拳っっ……!!!」
列王から即座に反応が有った。
ほう?
態と何拳かは言わなかったのではあるが。
此処の所、必須イベントを
ポロポロ忘れてしまっている!という
事態が頻発してしまって居ります!
あ、ゲームではありません。
現実にしなければいけない用事です。
必要な用事って、うっかりでも
忘れてしまうと、損する様に出来て居りますね!
皆様におかれましてはお気を付け下さいませ。
全部覚えていられない!という時には
手帳とか便利アイテムが以前から御座いますよね!
けど生徒手帳とか、強制的に持たされるけど
何か書き込みの一つにも使った事全く無い!!って
方が殆どですかねえ?やっぱり。
2019/07/21 9:36
早速修正入ってしまいましたが。
スクロール時に区切られる部分を考慮して、で
御座います。
内容には全く変化は御座いません。
ご安心下さいませ。




