第117話 神様に会ったか確認してみた
日曜日で御座います今日は!
此処何日か天気が悪く、
気温が低めに成ってまいりました。
気温はやっぱり
日照時間が決め手なのでしょう!
でなければ
南半球では季節が逆とは
成らないでしょうし。
もう梅雨…なのかな?
どうなのかな?
「其のヒト、ちいの家に連れて行くんですね。
言葉の問題…ですよね?」
見回りしている間も、シャールきゅんは発見した行き倒れの人物を気にしていた様だ♡
「良い子だねぇ~♡可愛いねぇ~♡♡」
其んなシャールきゅんを褒めちぎって抱き締めて撫で撫でして上げる♡
「あのですね?ちい。男という者は…」
「可愛いと言われると嫌がるんだよね♡」
「…其うです」
シャールきゅんは諦めてきた感じがする♡もう何度か言っているものね♡
見回りに参加していた子ども達の中ではシャールきゅんが帰って来るのが最後だった。
倒れていた列王を発見した分遅れたんだね♡一生懸命だね♡可愛いよ♡
「ちい!要望が有るのですが!」
シャールきゅんは真剣なお顔で言う♡可愛いぞ♡♡
「其のヒトが使う言語、覚えてみたいのです!」
シャールきゅん♡超くーる♡撫で撫でが加速しちゃうよ♡
「………あの、ちい?」
一寸頬が赤らんできた♡恥ずかしがるのが可愛いってものだぞぉ~♡
ま、しかし!返事は真剣にしなければなるまい!
「難しいぞ?幾ら賢いシャールきゅんとて、な!」
シャールきゅん♡が覚えたいと言う言語は日本語なのだ!本来使っている言語、母語よりも複雑な言語は途轍もなく難しく映るであろう。どんなに賢い
シャールきゅんとても!
何処だかの言語学者が日本語を見て、「悪魔の言語だ………」と零しただとか。
一応日本語も覚えたらしいが、間違いなく極一部のみだろう。日本人だって
全ての年齢層やら性別やら、更には各種方言までの使い分けが出来る訳でもない。
考えてみれば日本語は、使っている文字は元々漢国から輸入したもの。日本独自の仮名文字ですら漢字から作ったもの。
漢国ってのは中国の所の、過去に一時代を築いた国だからね?
更に、色々な外来語も日本で勝手に使い分けている。
例えばパートとアルバイト。パートと言えばおばちゃんの仕事、アルバイトは
その他の年齢層…みたいな意味に、日本では成っているが。
本来は其んな意味は無い!パートタイムジョブ、非常勤。其れだけの意味だ!
アルバイトと言うのはドイツ語というだけの事だ!
其れからハンバーガー、とハンバーグ。ハンバーガーと言えばバンズ、パンに
挟まっているモノ、ハンバーグは挟まっていないモノ、と、日本では其う言う
意味に成っているが!やっぱり本来は其んな使い分け等していない!
只単に、ハンブルグの、肉料理、という意味なだけなのだ!外国ではバーガー
とかバーグ、なんて語尾の使い分けもしていない!
ハンブルグってのは地名だからね?ドイツの都市で、正式にはハンブルクって
発音するんだったかな?
何と言うか、日本人は勝手に複雑に使い分けるのが好きな人種なんだな?
更に、イベント好きな人種でもある!
良く言う事だが、クリスマスなんてキリスト教っぽいイベントの直ぐ後に
神道っぽい初詣をする、とか。個人の誕生日も古来は考えなかったのだし、最初は強引過ぎるだろうと思っていたハロウィーンやら恵方巻きやらイースターなんかも何だかんだで定着してきた様な気もするし。バレンタインデーだって、元々
お菓子屋の戦略だかで、ねえ?
元々農耕主体の民族だった日本人は、時期の節目の目印として何か特別な日付を設ける考え方をする傾向に成るのだ!農業は一年の流れが重要でしょう?
結果、外国からでも何でも取り込んで、国内で勝手に使い分けして、何とも複雑怪奇な文化に成る国なのだな!日本というヤツは!
言語圏が違うヒトから見たら、其れはもう手に負えない言語と成るだろう!
日本語は!
けど、便利でもあるんだよ?例えば小説なんかでは!
言葉遣いだけで誰のセリフかが判る!くどい説明文を省けるのだ!
まあ、其処に至るまでが困難だから、言語圏違うヒトは嫌がるだろうがな!
だから日本語が世界中に広まるって事は有り得ない。地球語とまで言われる様に成った英語は、其れは其れで分かり易くて便利なのだろう。
其んな此んなを考えながらシャールきゅんを見詰めて居ると。
「…あの…ちい…」
真剣なお顔がきゃわいいぞ♡シャールきゅん♡
「其の呼び方何です?」
呆れるお顔もきゃわいいぞ♡シャールきゅん♡
「きゃわいい呼び方だ♡」
「………其うですか…」
何だか疲れている様だぞ♡シャールきゅん♡
「………難しいのは承知だとして、其れでも出来る所まではやってみたいです!」
挑戦者精神旺盛だな♡シャールきゅん♡
「其奴と会話出来るまでは正直無理だと思うけど」
会話が可能に成るには膨大な言葉を知った上で場面に合った言葉を選べなければならないからな!言葉を知る為の具体例が列王と自分の会話だけでは
少な過ぎる!!
「頑張ってみるのは良い事だと思うよ♡」
シャールきゅんを優しくゆったりと撫でながら提案を受け入れる。
其して黙って突っ立って居た列王だが。
「えー………と。
見回りをしていた腕白な子達ってのは、みんな女の子なの?」
ボケた事を言い出す。みんな髪が長いから其う思ったのだろうが。
「ピュアたんは女の子だが、シャールきゅんとワットきゅんは男の子だぞ?」
「えっっ?!………って何?!!其の、オタクみたいな呼び方は!!」
「失敬な!自分は断じてオタク等ではない!!
しかし!きゃわいいから其う呼ぶのだ♡♡」
「そ………其う……」
「で、だな?みんな髪が長いから其う思ったんだろうが、周りを見てみろ!
おっさん共だってみんな長髪だ!」
取り敢えず結わいてはいるから鬱陶しくはないけどな?
「おっさんって言ったら可哀想じゃない?」
年齢的には殆どが可哀想に成っちゃう奴等か?しかしみんな老けているダロ?
先ず人種的に、日本人は幼く見られると言うが反対に外国人は老けて見える。
更に、文明度が低くて大人と看做される年齢も早いという状況や、食うのも
腹一杯食えないという環境も合わさって、もう哀れな位老けているだろう。
列王の分際で建前でも言っているのか?
「おっさん共なんてどうでも良いが」
「ちい………誰に対してもヒドい事言うねえ……」
列王は苦笑いしているが。
日本人は雰囲気を和らげたくて兎に角苦笑いでも愛想笑いでも笑みを浮かべ
たがるのだが。外国ではヘラヘラしているとしか看做されないから
気を付けようね?キリッとしている方が立派に見られると思うよ?
「髪が長いのはな?村には元々散髪の習慣が無かったからだな!
毛髪という物は、金属の刃物でも直ぐ傷む程に硬い!!文明度が低い此の村では散髪の道具も無かった訳だ!…今は其んな事無いんだが。
其んなに珍しい事でもないぞ?インドのターバンって確か、伸ばしっぱなしの髪を巻き付けて纏めておく為の道具だった筈だし」
「へぇ~?」
「毛髪が其んなに硬い、という事は、全身毛むくじゃらな獣は天然の鎧を
纏っている様なモノなんだ!
ライオンのオスが鬣生やしているのは、オス同士が群れの所有権を争う上、
ネコ科の生き物の攻撃と言えば喉笛か延髄に噛み付く事だからだ!」
「えっ………?其んな都合で毛が生えるの?!」
「毛の生え方位簡単に変えられるだろう?」
自然って、不思議だね~ってか?
「其れは其うと、だな。列王には確認したい事が有る」
「うん?」
「列王は高校からの下校中だった筈なのに何時の間にやら気を失って、何故か
此の村の近くで倒れて居た訳だな?」
「う……うん」
列王の返事はあやふやな感じだが、ホントに何故だよ!って思いからであろう。
「言ってみれば、気が付いたらいきなり異世界って、事、だよな?」
「うん」
「神様みたいなのから、異世界に行け!とか、言われた訳じゃないな?」
「えっ?!何其れ!?」
「いや、ラノベなんかでは有りそうな展開だから」
全部が全部と言う訳でもないが。其れ処かほんの一例でしかないが。
「現実とごっちゃにしちゃ良くないんじゃない?」
列王に言われちゃあお終いだ!!マジで!
「恥ずかしながら…だな」
「うん?」
「自分はな?神様みたいなのから、言われた…様な気が…する」
「んー?何かはっきりしないね?」
「だからな!恥ずかしいんだよっ!其れに、自分にも良く分からんってのも
有る!」
「分からんって、何が?」
「先ず、夢でも見ている様な感じだったからな!
良く有るだろう?自分の体の感覚は無いのに夢の舞台を眺めている様な感じ、
とか」
「うーん……俺、夢は見ないから」
「夢ってのはな?目覚める一瞬で、必ず見てはいるモノなんだぞ?只、
覚えているかいないかというだけの問題だ」
「一瞬?」
「其う!どんなに長い夢な気がしても目覚める瞬間に見ているものなんだ!
其れに、起きた其の時には覚えている様でも直ぐに忘れるものだよな?
覚えていようと強く意識すれば比較的覚えていられるんだけどな!」
「其うなんだ?」
「夢占いなんて本が有った。所詮、大して当てにならない占いに過ぎないけどな!
けれども深い意識が夢に現れるとか何とかも言うし?結局あんまり纏まっても
いない説だけどな!!」
「ふ…ふうん?」
「兎角、其んな感じだけど神様かあ?ってのと会った…みたいな?気はする。
其の神様?みたいなのもヒデえけど」
「ヒデえの?!」
「カタログみたいなのを持って居た…気がする」
「カタログ…って?」
「日本人の!此の日本人を異世界に送ろうってか?!コエえよっ!!」
「そ……其うだね?でもちいは日本人っぽくないね?」
「自分はなあ!異世界転生だって、言われる状態なんだろうな!」
「あ!其っか!!」
だから列王!気付くの遅え!!
「だからと言うのか、日本人の記憶を持った、此の村の子、誕生!!って訳だな。
で、何とか生活の土台が出来上がった所で、其のまんま日本人登場!って所だ。
何か仕組まれている様な気がしないでもない!」
「え?何を?!」
列王…本当に話が進展しない奴だなあ!
「結局、此処でごちゃごちゃ言ってても結論は出ない!
其れに、何が仕組まれていようと、自分等は人生を全うしたいだけだ!」
「まっとう?」
「少なくとも、寿命までは生きていたいだろ?」
「う、うん!」
「早死にはしたくないだろう?」
「う・う・う、うん!!」
狼狽え過ぎだ!(笑)
「結局、生き物ってのは、出来る限り生き続けたいってモノなんだ!」
其れに尽きるだろ!
今回は一寸
ちいちゃんの身の上話に
成りましたでしょうか。
はい!何時もちいちゃんは
生まれ変わり等信じていない!と
言ってはおりますが、
お話の始まりを覚えていないという
訳ではない!って事ですね!
記憶力ちゃんと
働いてはいるんだよ?