命とボス
今日何とか二回目の投稿が出来ました。
休ませませんよ!!
次もがんばるぞー!!!
アジトにキャンピングカーが入ってきた。
何も連絡のないままだったので隊と医師達が待ち構えた。
中から出てきたのは有といなくなった北だった。
「透が危ない」と有が言うと医師達は急いでキャンピングカーに入り透を出そうとした。
しかしそこにいた少女に全員が目を奪われる。
「早く助けてあげて下さい」と涙目になりながら訴える彼女に医師達は何故か惚れてしまいながら透を運び出した。
そこへボスがやってきた。
「何事なの?」
そして有と北を見た後、運ばれていく透を見た。
「北さん生きてたのね」
「あぁ」
「有君、透君はどうしたの?」
「大変な事になった」
「そう、あなた少しおかしいわよ」
と言ってよく見てみる。
目の焦点が合っていない。
ボスは慌ててキャンピングカーの中を覗いた。
そこには一人の少女が座っていた。
「お前、何故ここに居る?」
すると少女は首を傾げて、
「あなたの所の人達が助けてくれたの」
と言った。
「私にあなたの力は通じないわよ、知ってるでしょ?」
「そうなの?力?わからない、みんな優しくしてくれただけなの」
「何を言ってるの?私のこと分かってるでしょ?」
「いいえ、初めてみるわ」
「嘘を言わないでちょうだい」と両肩を掴む。
ビクッと体が動いた後彼女は泣き出した。
「何も……覚えて……いないの」
あまり信用してないボスはしばらく見ていたが彼女のが演技ではない事を知ると、
「あなた、もしかして魂の分離をしたの?」
と聞いてみた。
「え?なんの話?」と聞かれてしまった。
「もう良いわ、私の部屋に付いてきて、あなた自身が危ないから」と言うと彼女を連れて部屋まで歩き始めた。
部屋に着くと彼女をソファに座らせ暖かいコーヒーを出した。
彼女は両手でそれを包み込むとフーフーと冷ましていた。
「あなた名前は?」
「えっと……命?」
「そうね、じゃああなたの特技は?」
「何もないわ」
「そう、じゃあ何か覚えてることは?」
「たまに記憶がなくなるの、それで目覚めるの」
「そうなの、それは次第によくなるわ」
「あなたは私の事を知っているの?」
「えぇ昔のあなたを知っているののよ」
「昔の私はどんなだった?」
「今とあまり変わらないわ」
彼女はキョトンとしていたがボスは気にしない。
「ところで命ちゃん、何か聞きたいことは?」
「あなたのお名前は?」
「ボスと呼んで、名前は秘密なの」
「悲しいのね」
「あなた程ではないわ」
その時扉がノックされた。
「入らないでそこで話して」
「え?あ……有です、なぜここに戻ったのか分からなくて、取り敢えず報告をと思いました」
「そう、ならそこでして」
「透が黒刀を使った様なんですが、鬼を十匹以上倒しました」
「透君が一人で?」
「えぇ、僕の弾では倒せなかったと思います」
「そう……ありがと」
「はい、失礼します」
ボスはため息をつくと命に話しかける。
「あなたはなるべく人に会わないようにしてもらいます、話し相手は私だけになってしまうけれどいいかしら?」
「どうして?私皆んなとお話したい」と涙を浮かべながら言った。
「あなたは人を魅了してしまうの、その力の制御が出来るようになるまでは会わない方がいいのよ」
「力?制御?」
「えぇ私が教えるから安心して、すぐに出来るようになるから」とボスは言うと二人は部屋を出て正面のエレベーターに乗り込みボタンを押す。
エレベーターがしばらく下がり停まると二人は降りた。
そこには自然が広がっていた。
「ここは?」
「UMA保護区よ、地下都市ね」と言い歩き出したので命はついて行った。
森の中を歩いていると不思議な生き物達が住んでいた。
「うわぁーすごい」とはしゃぎながら付いてくる命に思わず彼女が何者か忘れてしまいそうになりながら歩いた。
しばらく歩くと山小屋風の家が見えてきた。
「ここでしばらく生活してもらうわよ」と言うと中に入る。
中はシンプルな作りで暖炉にソファ、小さなテーブルがあるだけだ。
「ここで暮らすの?」
「えぇキッチンもあるし寝室は二階にある、他に何かいる?」
「大丈夫だと思う」と口を開けて見渡しながら答える。
「そう、ならよかった」と言うとボスは出て行こうとする。
「待って私は一人ぼっちになるの?」と命は泣きそうな顔で言う。
「そんなに子供でもないでしょ?それにすぐに戻るわ」と言うと出て行った。
命は何をしていいのかわからず取り敢えずソファに腰掛けてみた。
ふんわりと柔らかく眠たくなってきた。
もう少し暖かければと思い暖炉を見ていると火がついた。
「最高」と言うとソファで丸まって眠り始めた。
しばらく寝ていたのだろうか、外は暗くなっていた。
命は起き上がりキッチンまで歩いた。
洞窟の中ではお腹も空かなかったがここでは空くみたいだ。
冷蔵庫を見つけ扉を開ける、しかし中にあんまり食べるものが入っていなかった。
キッチンの扉という扉を開けまくるとシリアルが見つかった。
とりあえず箱を開けて食べてみた。
「おいしい」と思わず言うと一箱全部食べてしまった。
そこにボスが帰ってきた。
「あなたシリアル全部食べたの?」
「えぇとてもおいしかったわ」とほっぺを両手で包みながら答える。
「そう、とても良かったわ」と言う。
「まだ食べ物ある?」と聞くと、
「えぇ、でもあなたお腹空くの?」
「うん、お腹空いた」
「分かったから少しソファに座って待ってて」と言うと料理を作り始めた。
その頃病室では透が目を覚ました。
「ここはどこだ?」と言うが誰も何も答えない。
体を起こすとあちこち痛む。
コードがいっぱい付いているので剥がしていく。
すると機械のアラート音が鳴り出した。
「うるさい」と言うと機械を軽く殴ったつもりだったが壁まで吹き飛んで壊れた。
「どうなってんだ?」と言いながら立ち上がる。
簡単に立ち上がれたので時間は少ししか経過してない。
そこに医師がカルテを見ながら入ってきた。
そして透に気づくと驚いている。
「もう立ち上がれるなんて……何て回復力なんだ」
「おいおいまるで化け物の様に言うな、まだ全身痛いよ」
「君は全身骨が砕けていたんだ、まるで槍に貫かれたかの様にね」
「でも傷がない」と体を見せた。
「だから原因不明で手当ができていなかった……一度レントゲンを撮ろう」と言うと医師は透を連れて行った。
読んでいただきありがとうございます。
そういえばもうクリスマスですね。
一人で過ごす人もみんなで過ごす人も見えない何かと過ごす人もいるかと思います。
センパーーーーーイ
一人で過ごしてもいいんだよ。。。
僕は仕事ですけれどね。。