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オオクニヌシ?

本日は今年最後の休みでした。

色んな人に会ったのですが歳をとったなぁと思いました。

若いなぁと同級生を見て思い、

思わず、「若いうちはしっかり働けよ」と言っていました。

だって年下にしか見えないもん。



 透はボスの部屋に向かい歩いていた。

 途中で変な顔をした北に出会った。

「よう、どこ行くんだ?」

「どこにも行かない」と何故か普通の声量で更には普通の話し方で話す。

「おい、どうした?いつもみたいに元気でやれよ」と肩を軽く叩く、

「今はそれどころじゃないんだよ」と言いながら目だけ後ろに向ける。

「あ?」と言いながら目だけ後ろを見ると物陰に隠れているつもりの朱雀が後をつけていた。

「おっ、懐かれたか」と透は笑いながら言うと、

「違う、弟子にしてくれと言われ、断ったら常に付いてきて真似する様になったんだ」と泣きそうな声で言う。

「いいじゃねぇか相手してやれよ」

「最初は相手して組手をやったり、親子の様に楽しんだ……でもあれだ……あの子は強すぎる……俺には手に負えない子に育ってしまったんだ」と涙を流しながら言っている。

 さすがに透は困ってしまい、何とか慰めるとボスの部屋に二人も連れて行く事にした。

「仕事か?仕事なのか?」と泣きながら北は聞いてきたので頷いておいた。


 こうして二人と隠れているつもりで付いてきている朱雀はボスの部屋にたどり着いた。

「朱雀、一緒じゃないと入れないぞ」と透が声をかけると、しぶしぶ出てきた。

「お前いつから気がついていた……師匠には気付かれていなかったのに」と悔しそうに言う。

 二人は何も言えずノックをした。

 扉が開き中に入ると普段置いてあるはずのデスクもソファも無かった。

「それで何するんだ」と透が言うが、ボスと有は北が涙を流している事の方が気になって見続けていた。

「これは……あれだ……任務と聞いて喜んでるのさ」と言うと二人は微妙な笑顔で頷いた。

「こっちは武団だから」とよく分からない言い訳をする。

 しかし朱雀はそれを否定した。

「いえ、私はヒーローになる為に師匠の側に居て勉強しております」

 二人はもう何も言えず口を開け取り敢えず頷いた。


「で?何で呼ばれたんだよ?」と透は話を進める事にした。

「えぇ、今からオオクニヌシを引っ張り上げることにしたの」

「オオクニヌシ?」

「武団を元々作ってこの日本で広めていた人、朱雀ちゃんは知ってるわよね?」

「知ってます、彼は素手で神の軍隊と戦い、妲己に殺されたと」

「それはまぁ私ではないんだけれど……何で妲己って名前が広まったかは知らないけどとにかく彼は日本海溝に沈んでいるの」

「話が壮大すぎて訳わかんねぇよ、それでそいつは何の役にたつ?」

「いえ、そうではななくて黒田さんが神の声を聞いたみたいなの、オオクニヌシを殺せってね」

「じゃあ先に武器用意した方が良いんじゃねぇか?」

「もちろんあるわよ、今リンと命が取りに行ってるもの」

 そこに二人が現れた。

 透の刀はもちろん、変な形の剣やら銃やら槍やらなんかいっぱい持ってきた。

「これは全部神器?」と有は聞く。

「いえ、これは陣器よ、神器なんてそんなに無いもの」

「ボスが前していた指輪は?」

「あぁ、アレはどちらでも無いわ今日は使わないからね」

「そうですよね、呪文が必要ですしはめるまで時間かかっていましたからね」と有は納得している。

「おい、それってもしかして……」と透が言いかけた時置いてあった棒でボスに突かれた。

「そうよ、有君呪文が必要なの、時間がかかるの」と凄い笑顔で言ったので誰も何も言えなくなった。

 それぞれ好きな武器を取る、

 ボスは棒、

 有は弓矢、

 リンは槍、

 北はナイフ、

 朱雀は剣、

 命はフライパン?


「フライパンって何だよ、なんの陣器だよ」

「え?そんなもの無かったけど……」とリンが言う。

 しかもよく見るとまだ料理が乗っていた。

「ボス命は外に出しましょう」と透が言うが、

「彼女は必要よ」と返した。


 しばらくすると装置が運ばれてきた。

 意外と小さい装置は真ん中に筒が立ててあった。

「あの筒の中に転送するのよ」とボスが言った。

 筒に液体が注がれて、その周りを大きな指輪みたいなのが三つ回転し始めた。

 皆んながじっと見ていると筒が光り始め、輪っかは物凄い速さで回転し目を閉じて光が収まるのを待った。

 光が収まり皆んなが筒を見るとそこにはなにもいなかった。

「失敗かよ」と透が言うと、ボスが、

「いえ、そんなはずは無いわよ座標も合っているし」と困惑しながら答えた。

「潜水艦で取りに行かせればいいじゃねぇか」

「彼を封印しているのは大きなピラミッドなの」

「ピラミッド?なんでそんなものに閉じ込めた」

「だってあれは転送装置だもの、それに閉じ込めるに決まってるじゃない」

 有は装置を見て回っていた。

「これ逆に転送出来ないの?」

「出来ないことはないけれどこちらから送るならば正確な座標が必要ね」

「有、何とか座標を見つけてくれ」

「なんとかやってみる」と言うと部屋を出て行った。

「何か拍子抜けね」とリンが言うと、命はフライパンの中身を食べ始めた。

 暇になった透は暇つぶしにいろんな武器を持ち上げて軽く振ったりしていた。

 ボスは壁に体を預け立っている。

 北と朱雀は二人並んで座り瞑想をしていた。


 しばらくすると有がパソコンを持って入って来た。

「そんな物はどこにも存在しないよ」

「あるんだろ?」

「えぇ確かにあったはずよ」

「それ何年前のデータだよ」

「二千年前」

「おい、マジかよ」

「あ、待って何か石が大量に発見されたって記述はある」

「それ何年前の情報?」

「二年前」

「じゃあオオクニヌシは自力で壊して脱出したってこと?」

「水圧で潰れるはずだけれど」

「立派な化け物だな」

 その時装置が勝手に動き始めた。

「何だ?」

「どうした?」と言いつつも皆んな目を瞑る。

 光が収まると一人の男が立っていた。

 身長百八十センチ、三十代くらい、筋肉がついている、服はボロボロで髪はボサボサ、目は右目は黒で左目は赤かった。

「ここはどこだ?」とその男は冷静に言った。

「あんた誰だ?」と透が言うと彼は透を見つめ涙を流し始めた。

「ご主人様、探しました」

「は?」

「何故ピラミッドを壊して出ていかれてしまったのですか、私といるのがそんなに嫌でしたか?」

 全員が透を白い目で見る。

「透の恋人?」と有が何とか言葉を発した。

「ちげぇよ、こんな奴知らねぇし、俺は女が好きだ」と言い切った。

「ご主人様にそんな軽々しく言葉を掛けないで頂きたい、ご主人様は我々を助ける為に立ち上がったオオクニヌシ様であるぞ」

「え?透が?」

「俺は兎 透だぞ」

「あ……似てるとか?」とボスが言う。

「違います、匂いもご主人様の匂いですし」と嬉しそうに言う。

「あのさ……悪いんだけど名前はなんて言うんだよ」と透は聞いてみた。

 するとその男は壁際に行き体育座りをすると顔を埋めた。

「ご主人様が私の名前を忘れられる何て……」

「いや……別人だから、名前は?」

稲羽いなば 羽矢兎はやとと申します」

「すごい丁寧だね」と有が言うと透が、

「取り敢えずこいつどうする?」とボスを見ながら透は言ってみた。

「そうね、取り敢えずこちらで預かるしかないようね、北さん預かってもらっても良いかな?」

「はい、ボス」と北は立ち上がり敬礼をした。

 すると朱雀は同じように敬礼をした。





読んでいただきありがとうございます。


明日より急激にスピードが落ちます。

でももしかしたら上がるかもしれません!

自分の体調次第でございます。



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