47 白いカーテンと【彼】
そこは小学校だった。
白いカーテンが揺れる、ある教室だった。
教室には【私】と【彼】の二人きり。
ここは学校。
机も椅子も生徒の人数分ある、【フツウ】の教室。
確かに学校。
でも、どこか学校ではないような……
そう……まるで、病室のような静けさが【ソコ】にはあった。
机に腰掛けた【彼】が笑う。
「……そんなことがあったんだ?随分と思い切ったことをしたね。」
椅子に座った【私】も笑う。
「まぁ、付き合いながら失恋してたんだよね、私は。」
「でも、楽しかったんでしょ?」
「うん。後悔は……してないかな。」
「そう。いいね、君は。
楽しそうで。」
【彼】は寂しそうに笑った。
「アンタも来ればいいのに。きっと楽しいよ?」
「面白そうだもんな、君の部活は。
でも……分かるだろ?」
困った顔をして笑う【彼】から【私】は視線を逸らした。
「……うん、そうだね。」
ごめんと謝る【私】に【彼】は笑いかけてくれた。
「気にすんなって。」
「うん……。
あ、もう終わりみたい……。」
「あー、そっか。」
「まだ……話し足りないよ。」
【私】は、【彼】に聞こえないように、小さく呟いた。
「じゃあ、またな。」
やはり、【彼】には聞こえていなかったのだろうか。
いや、聞こえていたのかもしれない。
それでも。
【また】なんて、その日は永遠に来ないかもしれないのに……
いつも通り【彼】は笑う。
「うん、またね。」
【私】も笑う。
白いカーテンが大きく揺れた次の瞬間、ソコに【彼】の姿はなかった。
謎を残したまま、次回へ!(笑)




