34 その後。
まじで、今時こんなことしないです!
「もっと大きく書かない?」
「それよりさ〜もっとカラフルにやらない?派手に!」
「黄色とか?」
「黄色〜ww」
教室にキャッキャッと響く声。突然、響くシャッター音。
しんと静まりかえる教室。当然、顔が強張る石田さんと仲間達。シャッターをきったのは……私ですがなにか?
「ねぇ、みなさん?いつまでそんなことやるつもり?あ、今日までだっけ?」
「なんで……?」
「だって、聞いちゃったから。」
仲良しな子をいじめる計画、聞き流すわけにはいかないでしょ?って言っても、前の私なら動かなかっただろうね。彼女達じゃなかったら、ここまでしないよ。
石田さん達は、黒板にあることないこと書き立てていた。
ずっと考えてたんだけど、いまどきの子にしては、やること古くない?ふつう、もっと陰険なやつやるでしょ?マンガから抜粋ッスか?う〜ん、信じらんない。
あぁ、そうそう。
「今のと、今日一日の悪事の証拠写真あるけど……どうする?」
その言葉に流石に危機感を覚えたのか、みんなうつむいた。
まぁ、証拠は大事なのでね。しっかり撮らせて頂きました。
私が黙っていると、石田さんが口を開いた。
「写真は、合成だって言い張れば、みんなは誰を信じるかしら?」
確かに、石田さんと仲間達の方が知名度が高く、人気も高い。そうでも……それでも。
「必ず、私の方を信じてくれる人はいると思うよ?少なくとも、ただではすまないんじゃない?」
借り物競争のお題、誰が書いたんだって問題になってたし。
「もともと、今日一日限りのつもりだったんだよね?集団生活してればさ、誰だってそういうことしたくなるよね。私だってやってみたいもん。人を見下すのって気持ちがいいでしょ?でもね、やっていいことと悪いことがある。分かってるでしょ?」
集団生活をしていれば、いやなことや好きになれない人が出てくると思う。時には、友達同士でいじったりして遊んだりもする。
でも、いじりといじめは違う。それを受ける人がどう受け止めるかによって、良くも悪くも……どちらにでも転ぶものだから。
「もう、絶対に止めて。バラさないことを条件に。」
借り物競争の件が悪い方に転がっていたら許さなかったかもしれない。でも、結局は丸く収まったから。千津は、幸せそうだったから。
「この件は、水に流す。お互い、これからの学校生活を悪くしたくないでしょ?」
私の申し出に、彼女達は頷くことしかできなかった。




