24 応援
「お帰り。混んでた?」
「んーん。全然居なかった。ね?」
「うん。やっぱり、みんな校舎内のトイレ使うんだと思うよ?ほら、やっぱり虫とかイヤだろうし。」
「あ!」
瞬間、千津の顔色がガラッと変わった。
「お姉ちゃん?」
「ハチマキ忘れた……。」
「あーあ。早く行ってきなよ。」
「うん。あれ、無くしたら弁償だもんね。」
「……そっち?」
「お姉ちゃんの場合はね。」
「行ってくる!」
本当にお金には目がないんだな〜。
「えっと、次の種目は………あ!!」
「どうしたの?ユウリィ。」
「用事を思い出した。ちょっと行ってくる!」
「行ってらっしゃい。学年競技までには戻ってきてね〜!」
「は〜い!」
えっと、千津は……いたいた。
「千津!」
「優李!びっくりした!どうしたの?」
「次の種目、800mリレー男子でしょ?席で見なくていいの?」
「え?」
「星くん。出るんでしょ?」
「あ!!」
星くんも優壱も、足が速いから大体のリレー競技には出ているんだ、って自慢げに話していたもん。勿論、優壱が。
千津の表情には焦りと迷い、戸惑いが出ていた。うん、凄い分かり易い。やっぱり恋する乙女だもん。当然見たいよね、好きな人の勇姿は。
「でも、何で……?」
「ん?何でそんなことを言うのか?千津が星くんを好きなのは気づいてたし。偶々、気づいたから言っただけだよ。ハチマキは私が取りに行っておいてあげるから、千津は見に行きなよ。」
私がそう告げると、たちまち笑顔になって
「ありがとうっっ!」
と叫ぶと走っていってしまった。
おー速い速い。流石だね。何でリレーに立候補しなかったんだろう?派手's遠慮したのかな?
ていうか、今日は労働が多いな〜運動不足の私には少しキツい……。校庭の端まで結構あるけど……。
さて、がんばって取りに行きますか。




