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目の前には数え切れないほどのビルや建物が並んでいる。
地面には、あの忌まわしい機械でできた車が走っている。
これらはすべて政府の奴らが開発した「機械」で作られた。
『DATECITY』
この町は化学や工学、生物学などさまざまな分野で常に最先端を誇る。
にしてはなんのひねりもない、微妙な名前。
皆さんお元気ですか?
・・・そんなこと聞けるようなところじゃない。
町の中は機械だらけ。
外は車の排気ガスで空気は見事なまでに汚れきっている。
それでも人間はみんな、機械に頼って今までも、これからも生きようとしている。
機械がダメだとか言ってるんじゃないけど、
最近の人間は自分の力で何かをしようとする考えをなくしてしまった。
なんでこうなっちまったんかな
ま、俺にはまったく関係ないけど。
・・・とここで自己紹介しとく。
俺の名前はエドヴァリス・エミール。
通称エドヴァ。もしくはエド。
世の中の流れに流され、今の職業は学者の卵。
今は卵とかそんなこと関係なしに大学の研究に引っ張りだこ。
人手が足りないんだって。助手してます。
まぁ学者・・・になりたかったっぽいから別にいいんだけど。
大学ってのは、この『DATECITY』にある「ホスピタル」というところ。
大学兼病院って感じ?
別にここに来たくて来たんじゃないけど
他にも大していい職場があったわけでもないし。
それに訳あって町から出られないんだよね。
まぁその訳はいまいちよくわかんないけど。
政府が町から出ることを禁止してるから。
この町の中でしか生活してはいけない。
子供の頃からずっとそう言われつづけてきた。
なんの疑問も持たずに。
あそこは有名っちゃ有名な場所で、すごい学者がいたんだとか。
まだ外に出られたときは世界で有名になった学者もいたとかいないとか。
はっきり教えてくんないんだよね。
全部あいまいで。
でもまぁ他に行くとこもないわけで
一応入ったわけですが
はっきりいって、いい気はしない。
上司は実験実験。
俺たち新入社員はほったらかしで実験。
目で見て盗めみたいな?
普通の化学実験とかならまだいいんだけど
最近特に動物実験ばっかりやってる。
そりゃ、自分の研究したことを実験するのはいいさ。
でも
命は大切にしないと、ね
え?俺?
何してるって?
別に何もしてないよ。
いや、ホントに何にもしてないわけじゃない
一応研究だって家でしてるし
とはいってもたいしたことは出来ないけど
世の中クローン人間とかそういう類のものしか考えらんない奴達とは違って俺は純粋な科学者だからね。
どういう成り行きでこんな機械仕掛けになっちゃったんだろうね、この町は。
あ、もう遅刻かな。
急ご・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・?
なんでこんなばたばたしてるわけ?
「あのさ、サード。なに?これ」
「あ!エド!今までどこにいたんだよ!!」
「どこって・・・外」
「早く手伝え!!」
「はぁ?」
「実験体が逃げ出したんだ!!」
実験体・・・・
またか。
そりゃ誰だってなんだって動物実験?だかなんだかわかんねぇけど自分の体で実験されるんだったら逃げ出すよ。
これで何匹目だ?
「で、今回は何が逃げたの」
「そんなこと言ってる場合じゃないって!」
「だってどんなのか分からなかったら探しようがないじゃない」
「・・・・・」
「ほら、早くしないと」
「・・・」
「ほら」
「・・・・・・人間・・・だよ」
「ふーん・・・」
は
「サーディアスくん・・・・えーっと。聞き違いかな?今人間って・・・・」
「そうだよ・・・・やっちゃったんだよ・・・とうとう・・・!!だから早く探せ!!」
「はぁ・・・」
ってかとうとうとか言ってる場合じゃないんじゃないのか・・・
何やってんだよ・・・ったく