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人工知能の惑星
僕はその星に降り立った
その星には、たくさんのロボットがいた
僕はその星一番のレストランで食事をしていた
料理を堪能していると店に銃を持った男が入ってきた
おい、金を寄越せ
すると警棒を持ったロボットが入ってきて、その男を取り押さえた
僕は感心して君に聞いた
素晴らしい技術力ですね、どんな技術なんですか?
君は得意げに言った
あれは人工知能といって、我々の数十倍賢いロボットです
この星では立法、行政、司法まですべて人工知能が執り行っているのですよ
僕は言った
我々の数十倍の知能ですか、それは素晴らしい技術ですね
帰り道、通り魔がある男に馬乗りになって何回も包丁で胸を刺していた
その様子をロボットが、じっと見ていた
僕は言った
どうしてあのロボットは男を助けないのですか?
君は言った
さあ、僕にはわかりません、何せ我々の数十倍賢いのですから
その男はやがて力尽きた