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ある兵器の物語或いは人の慾の末路  作者: レインズ
第1章 カンターヴィレの大虐殺
3/25

3.その先に続くのは、

 結局、ベッドで横になったまま目を閉じることなく朝になる。

 アイツがくれた本を読み返していたら外は明るくなっていた。何度も読み返して紙はクタクタになっている。インクも薄く風化し始めている。


 ピク・・・⁉︎


 外に出なくても分かるくらいの人の声をキャッチした。この方角は・・・


「昨日の兵士の場所・・・。」


死体自体は処理していない。あんな開けた場所の死体なんて明るくなれば速攻で見つかる。


「・・・・・・・・・。」


かなり騒いでいる。怒号が聞こえる。内容は・・・キョーミなーし。メモリ消去。


>>>>>>


「た、隊長!」

「どうした?」

「こっちに死体が!」

「おいおい、ここは戦地だぞ?死体なぞいくらでも・・・」

「いえ、サントの伝令兵らしきものなので・・・」

「何!?それを先に言え!」


彼らはハイツの第五小隊の隊員、早朝よりサント軍の動向の偵察の任を与えられ、最前線まで出張ってきた。そこで彼らは例の死体を発見した。


「これは・・・」

「すげぇな・・・。」


 首と胴が綺麗に分かれていた。断面に歪みはなく、狂いもなく、横一文字に斬られていた。外傷はそれ以外に無く・・・すなわちその一撃でその兵は殺されたのだ。

 その恐怖を超えて美しさすら感じる技巧に感嘆の声すら上がった。


「隊長・・・これ・・・」

「ああ・・・異常だな・・・。」

(なんだ⁉︎この死体は⁉︎脊椎の椎間板を正確に捉えている。これはヒトの技量で可能なのか?この戦場に一体何がいるというのだ⁉︎)


 隊長は未知の存在に恐怖を憶えたが、すぐさまそれを振り切り、自身の目的を果たすべく動く。


「ええい、狼狽えるな。これが伝令ならば指令書なりなんなり、情報を持っているはずだ。」

「「「「は、はっ!」」」」


 彼に着いていた隊員が死体の検分、周囲の探索を開始する。隊長はこう言ったが、この言葉は本当に部下に向けた言葉なのかはたまた・・・?

国名は一部を除いて記号程度なので『これは○○の××だ』なんて覚える必要はありません。

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