14.進むほどに終わりは見えず、
駆け足で『カレツ』過去回は終わらせようと思います。
百年間戦時中だったとしても、『カレツ』も『クムヌ』も文明は発展し続けた。それに伴って戦争も変容し続けた。
刀剣をぶつけ合い、血飛沫が舞う戦場から大砲や鉄砲の砲撃音が鳴り響く戦場になり、それは戦闘機が空を駆け戦車が大地を闊歩する駆動音の戦場へと変容した。1年毎に攻防が入れ替わる程度には両国は拮抗していた。
『カレツ』の大本営はこの膠着状態を良しとは思っていなかった。大本営は打開策として『兵器開発室』を新設し、室長として『カレツ』一の科学者であった『ジェームズ・タイナー』氏を、副室長として氏の助手だった『サイバ・カズキ
しかし、着任の28年後、2171年新たな問題に両氏も大本営もぶち当たった。それは兵器の使い手である。兵器の複雑化に伴い、運用する者にもそれなりの専門知識が必須となった。そのせいもあり、この年の前後から戦線の停滞が再び始まった。
サイバ副室長は始め、国内でも大きな問題と化していた戦争孤児を教育によって将来的な兵器運用の可能な人材の増強案を提案した。
しかし、大本営はそれを却下。理由としては
・時間もカネもかかりすぎる。
・戦争の泥沼化の打開にはならない。
・全員が優れた兵士にはなる保証は無い。
などと列挙した。
開発室は悩んだ、確かに一朝一夕で有能な兵士は生まれない。だからこそ『将来的に』と言った。しかし、大本営は速攻で即効な案を要求していた。ただ大本営は『戦争孤児の軍事利用』については概ね賛同していた。
そして、終戦7年前、2176年。あの悪夢のような非人道的計画が提出され、この戦争を、それまでの全てをひっくり返すある兵器が誕生することとなる。
だけども今回では終わらない。




