好きだったかもね。
分かりきったことだけを確かめる夜が堪らなく好きだ。
大海原に2人だけで漂って、浮遊感の中で自分がここにいると確認できる。
そんな夜が。
ねぇ、キスをしよう。
それだけでいい。
それだけで。
愛してる、君だけを、君だけを。
忘れたくないことだけを、それだけを忘れないような夜にしよう。
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別れて。
その一言で僕の幸せは壊れた。
何がいけなかったの?
あんなに愛したのに、愛されたのに。
冷めないで、覚めないで。夢なら。
僕の横でずっと留まって。
毎日休むことなく愛を届けるから。
さよなら、26時。
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別れたのに目で追いかけちゃってバカだよね。
触れたくて。
会いたいなんて言ったら、迷惑だったりする?
あなたについてた僕の匂いが、誰かに上書きされていく。
この部屋にもあなたの匂いがまだついてる。
残って離れてくれない匂いが、愛おしくて許せないの。
ねぇ、行かないで、棄てないで。
もう縋ったって遅いけど。
形のないものばかりを追い求め過ぎたのかな。
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あれからもう何日たったっけ。
何ヶ月かな。
君のことなんてもう頭に残ってないよ。
いや、嘘かも。
今でもちょっと思い出す。
でも思い出すのは反省ばかり。
全てを捧げた大事な大事な恋だったのに、時間が経つと砂になった。
君のことが好きだったっけ。
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もう一回やりなおせないかな。
ごめんね。
もう君のこと覚えてないや。
愛がないから会えないや。
もう夜を超える術は見つけたから。
退屈な日々が1番愛おしい。
それは君が1番知ってるだろ?
もう僕に君は必要ない。
だから僕を留めないで。
おかえり、26時。
分かりきったことだけを確かめる夜がたまらなく好きなんだ。
やっぱり復縁すれば良かったかも。
嘘。
もう忘れたよ。