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好きだったかもね。

作者: にくきゅうぱんち。

分かりきったことだけを確かめる夜が堪らなく好きだ。

大海原に2人だけで漂って、浮遊感の中で自分がここにいると確認できる。

そんな夜が。


ねぇ、キスをしよう。

それだけでいい。

それだけで。

愛してる、君だけを、君だけを。

忘れたくないことだけを、それだけを忘れないような夜にしよう。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


別れて。


その一言で僕の幸せは壊れた。

何がいけなかったの?

あんなに愛したのに、愛されたのに。

冷めないで、覚めないで。夢なら。

僕の横でずっと留まって。

毎日休むことなく愛を届けるから。

さよなら、26時。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


別れたのに目で追いかけちゃってバカだよね。

触れたくて。

会いたいなんて言ったら、迷惑だったりする?

あなたについてた僕の匂いが、誰かに上書きされていく。

この部屋にもあなたの匂いがまだついてる。

残って離れてくれない匂いが、愛おしくて許せないの。

ねぇ、行かないで、棄てないで。

もう縋ったって遅いけど。

形のないものばかりを追い求め過ぎたのかな。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


あれからもう何日たったっけ。

何ヶ月かな。

君のことなんてもう頭に残ってないよ。

いや、嘘かも。

今でもちょっと思い出す。

でも思い出すのは反省ばかり。

全てを捧げた大事な大事な恋だったのに、時間が経つと砂になった。

君のことが好きだったっけ。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


もう一回やりなおせないかな。


ごめんね。

もう君のこと覚えてないや。

愛がないから会えないや。

もう夜を超える術は見つけたから。

退屈な日々が1番愛おしい。

それは君が1番知ってるだろ?

もう僕に君は必要ない。

だから僕を留めないで。

おかえり、26時。

分かりきったことだけを確かめる夜がたまらなく好きなんだ。

やっぱり復縁すれば良かったかも。

嘘。

もう忘れたよ。

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