表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/7

森の妖精 “ベリー”

 その体躯はモルフェより頭1つどころか、2つは大きい。

「私の家族の“ベリー”!」

 それは白い歯を輝かせていた。

「恥ずかしがりやであんまり喋らないんだけれどすっごく良い子なんだ!」

 言葉でなく体で表す。

 それが“ベリー”のコミュニケーション方法らしい。

 局所のみを隠し、その豊満な肉体を恥ずかしげも無く晒していた。

 モルフェもその完成した肉体に感嘆の息を洩らす。

 ベリーは両の腕を組み、持ち上げるように豊満な胸部を強調する。

 それだけじゃない、腰から下を捻ることにより自身の太ももを主張する。

 背中から生える羽が一層肉体美に磨きをかけていた。

 そこには賞賛しかない。

「良いよ! 良いよベリー! 仕上がってるよー!!」

 モルフェの声援に白い歯を輝かせて答えるベリー。

「凄いよお兄さん! ここまで仕上げているのは滅多に無いよ!」

 確かに凄い。

 凄いのだが。

「こんなに完成度の高いサイドチェストをするなんて……ベリーがここまでしたのはお兄さんが初めてだよ!」

 全身を包む筋肉の鎧。

 アメリカンなナイスガイが微笑を浮かべながらサイドチェストを決めていた。

 磨きぬかれた筋肉が今、陽光の元で輝いていた。

「ガチムチじゃねーか!! アレの元ネタが森の妖精だからか、ってやかましいわ! 良い子は検索したら駄目だぞ!」

 構成情報は元がネット上のコアなネタとはいえ、“妖精”に関連付けられるからか。

 この事実を卒論に記入するべきか真剣に悩みそうだ。

「ベリーは凄いの、夏なんてカブトムシさん達と立会い稽古してるんだよ」

 いや、まぁ元ネタはレスリングですけれどね?

 別の意味での異種格闘技は予想外ですわ。

「あっそうそう、他の皆もお兄さんに挨拶がしたいんだって。自分なりのアプローチをするから楽しみにしていて!」

「え? 他にも居るの……?」

 駄目だ展開に頭が着いていけない。

 でも彼女達は待ってはくれないようだ。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ