この世界の人かと思ってたら異世界人だった
ふぅ、少し落ち着いたので色々と整理をしていこう。
まずは自己紹介もまだだったよね、ごめんね。
ちょっと死んじゃったりとか人外になってたりとかバタバタしてたから。
私の名前は早乙女るい18歳。
えっ、何かおかしいって?ばれたか。
今の名前はヤナギダイチタ14歳。
なんだかややこしいけども本当だから仕方がない。
実は早乙女るいとしての記憶が戻ったのに気づいたのはついさっきで目が覚めてからなの。
だからヤナギダイチタとした過ごした14年も嘘ではない。
生まれて早乙女るいとしての人格も間違いなくあったけれども、ヤナギダイチタが前面に出てたって感じかな?
日本から異世界転生してたけども記憶喪失で気づかず生活してたみたいな。
よく男の体に女の心が入ると体の調子が悪くなって長生きできないみたいな話があるけども、14年間は女の記憶は忘れて過ごしてたから大丈夫だったみたいね。
しかも今は人外だしね。
さて取りあえず自己紹介が終わったので今の状況を確認しよー!
まず盗賊に捕まっている。
そして私は手も足も出ない!(文字通り)
でも何かの足しにはなるかも知れないし色々がんばってみよう。
まずはこちらの情報収集かな・・?
名前:ヤナギダ アカネ
性別:女
ジョブ:妹
レベル:3
HP:5/7
MP:1/1
状態:お疲れ
ポーン!
「【鑑定】の経験値が一定値貯まりレベルが上がりました。」
えっ、なになに?何が起こったの!?
周りの人は声に反応する様子もない。聞こえてないの?
なんだかわからないが護衛の人達の情報も見てみる。
あれっ、なんか増えてる!
名前:モルゾイ
性別:男
年齢:21
ジョブ:護衛
レベル:15
HP:35/40
MP: 3/3
状態:良好
称号:なし
名前:ゾーラ
性別:男
年齢:25
ジョブ:護衛
レベル:21
HP:20/25
MP:60/60
状態:お疲れ
称号:夜の魔術師
うーん、なんか増えたけども微妙?
取りあえずこの世界に個人情報の保護はないとわかった。
でもレベルが上がるなら悪い事はないよね?
レベルが上がればもっと詳細が見れそうだからどんどん上げよう!
名前:ヤナギダ アカネ
性別:女
年齢:13
ジョブ:妹
レベル:3
HP:5/7
MP:1/1
状態:お疲れ
称号:兄狂い
と思ったらすぐに気持ち悪くなった。あんまり多用はできないみたい?
なんか怖い称号も見えたし、しばらく控えよう。うん、何も見なかった!
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少し休んでいたら良いにおいがしてきた。(気がする)
あー食事の時間ですね。そりゃ食べますよね。
母も妹もお腹空いた~って顔をしてる。
「お腹が空きました。死んでしまいます、何とかしてください。」
というか妹様が顔だけではなく言ってた!
「おいおい、自分たちの立場がわかってて言ってんのか?」
はい、ごもっともな意見だよね。ありがとうございます。
「でも今はもう夜でしょう。昼も食べてないし空腹で人質が死んでしまってもいいの?」
いやいや、半日くらい食べなくても人は死なないよ?
と思ってたら奥からレスターがやってきた。
「あーうるせー。飯くらい食わせてやれよ、これ以上騒がれたら頭が痛くてかなわない。3人だけだがな。護衛の二人は自分達の力量の結果だから諦めてくれ。」
・・・ごねてみるもんだね、まさか出してくれるとは思わなかったよ。
しばらくして別の盗賊の人が食事を持ってくる。
あ、私の体が邪魔だね。
邪魔だからと盗賊の人が足で蹴って奥に動かそうとしたが、
「やめてー、お兄ちゃんにひどい事しないで!!」
「わ、わかった!な、だから大きい声を出すな。俺が怒られるんだから・・」
レスターの風邪は思ったよりひどいようだ。お大事に・・。
アカネが私の体を移動させようとしているが力がない為引きずる様な形になっている。
なんだか引きずられるのも蹴られるのも代わらないような・・。
でも大事なのは気持ちだよね?
あ、と引きずられながら帯が緩んだのかフンドシが外れかかっていた。
最終的には体から完全に外れ、哀れ地面に置いてけぼりに・・。
幸か不幸か前から抱きかかえる形で引っ張りそのまま置いた為うつ伏せになり丸見えは避けられていた。フィー
「・・じゅる」
ん?気のせいだな。