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第二章 新しいシノギ

楓が居なくなり暦は師走を迎えていた。


街はクリスマスのイルミネーションに照らされ賑わっていた。


楓が居なくなった今となってはクリスマスなんて辛い行事の一つにすぎない。


私は街から逃げるようにしてパチンコ屋へと足を向けた。


パチンコ屋に入ってもクリスマスムードは変わらず女性店員はみなサンタの格好で接客し、客達はみな舐めるように女性店員を眺めていた。


私の最近のスロットの成績は落ちに落ち込んでいた。


すでに勝っていた分もとうに無くなり、僅かばかり貰っていた退職金も残り少なくなっていた。


ほぼ二ヶ月毎日スロットを打っていて気が付けば負け金は五十万円を超えていた。


今は特に世間では冬のボーナス時期でありスロットの設定もすべてと言っていいほどに最悪の状態だった。


それならば打たなければいいと思うだろうがギャンブラーといった人種はこういう時でさえ辞められないものなのだ。


すでに頭の中には働くといった感情はなく五十万以上負けているにも関わらず未だにスロットで稼ごうと思っていた。


貯金も殆どないし退職金など気持ち分しか貰っておらず、ここら辺りで大勝ちしなければ正直厳しい状況だった。


「やべぇな、このままじゃ年を越すことも出来やしねぇ。」

自然と口からこぼれ落ちた台詞だった。


しかし今日も戦果は挙げられず負け金増加するだけであった。

次の日も次の日も負け金が増え続けるだけで思い描いているような成績は挙げられなかった。


アパートに帰った私はもう一度よく考え直してみることにした。


とにかく今の時期にパチンコやスロットで勝負すること事態間違っているんだ。

私の考えはそこに行き着いた。


それならばどうすればいい?

金は稼がなきゃならない。

・・・・・・・・・。


・・・・・・・・・。


・・・・・・馬はどうだろう?


競馬ならばボーナス時期だとか年末年始など関係ないはずだ。


そうだ!それしかない。

私はコンビニへ行き新聞を買ってきた。


新聞の競馬欄を読み漁り週末にジーワンレースという大きな重賞レースがあることを知った。


といっても私は競馬は殆どやったことはなく、会社の先輩に十年前くらいに二度三度連れて行ってもらったくらいのものであった。


しかし、私が行き着いた答えは、結局競馬なんて運なんだ!私に運があれば勝てる!だった。




週末私は競馬場へと向かった。

とりあえず軍資金は十万円。

当たれば一気に金持ちだ!


競馬場に着いた時レースは7レース目だった。

私が勝負するレースは11レース。私はとりあえず次の8レースに一万円賭けて遊んでみることにした。


とはいってもどれが来るのかなんて解らず私は一番人気の馬連に一万円賭けてみることにした。


私が賭けた数字は5ー7。この二つのゼッケンの馬が1着、2着に来れば見事当たりというこになる。


レースが始まった。


私が買っている5のゼッケンを付けた馬が先頭に立ち逃げている。

もう一頭の7番は後ろから2頭目からの競馬になった。


最終コーナーを回った所で7番が追い上げてくる。

5番はまだ先頭で粘っている。

ゴールまで残り二百メートルの所で7番が先頭に変わった。

5番も粘りをみせまだ二番手で渋とさをみせていた。


・・・・・・。ゴール。


一着7番。二着5番。・・・・・・。


私が買った馬券は見事に的中した。


一番人気だったこともあり、配当金は低かったが、一万円が五万五千円になった。


これは良い。


パチンコやスロットと違い長時間、時間を掛けなくていいし、こんな短い時間でこれだけ稼げるのなら申し分ない。

私は次の9レースも1番人気の馬連に1万円賭けた。


9レースは私が買っていた馬は1着、3着に来て惜しくも外れてしまったが本当に惜しいレースだった。


これならば本当に稼げるかも知れない。私は本気でそう思っていた。


次の10レースは賭けずに食事を取ることにした。


メインの11レースに備えて腹を満たしておこうと思っていた。


軽く食事を終えた所で丁度10レースが終わっていた。


結果は大荒れのレースで、私は賭けなくて良かったと安心していた。


そしてメインの11レースを迎える。

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