12/12
エピローグ(最終回)
お前が俺の前から消えて、何年経ってしまったのだろうか。
止まってしまったお前の時間。
俺は、お前の二倍も生きてしまった。柚姫にも子供がいる、勿論牧都との子供だ。
何を描いても楽しくはない。
お前のいない世界は灰色だ。
周りからの栄光などいらない。
何時になったら、俺はまたお前の笑顔を見ることが出来るのだろうか?
お前が生きた証として残した曲は、願い通り牧都が歌っているよ。
親愛なる柚利へ。
お前の代わりは誰にもなれない。
「織都さん!」
何故だろうか、柚利の声がする。
……命日、だからだろうか?
それとも柚利の墓の前だから?
「迎えに来たよ、僕も織都さんがいないとすごく寂しかった」
なんとなく、わかってた。
柚利も俺も長生き出来ないと。
だから、躊躇わず柚利の手を取る。
「また会える時を待ってた、柚利」
俺はそう言って、気絶するように深い眠りについたのだった。
終わることのない眠りについた。
最後まで読んで頂きありがとうございました。




