【第一部完結】後日談2
外の世界、正確に言えば私がいた国があの後どうなったのか。それをアルフレッド様からサラッと教えて貰った。
「全部終わらせてきたから、ディアンナを縛るものはなにもない。この場所で好きに生きていいんだ」
「アルフレッド様……」
「羊妖精の時のようにアルで良いよ?」
「それは……その恥ずかしいというか」
「ああ、ディアンナが可愛い。どうしよう心臓がバクバクして止まらないんだけれど」
アルフレッド様は以前よりも愛情表現が大袈裟というか、分かりやすいぐらいに私に伝えようとしてくれている。私を気遣って──というよりも羊妖精の時のダイレクトな気持ちが引っ張られているらしい。
(外に出て……?)
ふと考えてみたが、この場所は特別だ。そして神の系譜である私の存在は国にとって有益となる。それにアルフレッド様も神獣の世話係という肩書きがあった方だ。
そんな二人がこの場所以外で国家権力の庇護下無しに生きられるか。
(難しいわ。また国や政治に利用されるのは嫌……。穏やかにのんびりと暮らしたい)
「ディアンナ?」
「私、今の生活が好き。朝起きたらアルフレッド様がいて、一緒の時間も増えて嬉しいの」
「うん」
「買い出しや散歩も好き。カフェの新作メニューを食べて感想を言い合うのも、もっとしたい」
「うん」
「手を繋いで歩くのも」
「うん」
「誰も私たちのことを特別だって思わないで接してくれるのも」
「うん、そうだね」
「だから……私はこのままがいい」
「うん。僕も、このままディアンナと一緒の生活がいい」
ポロポロとこぼれ落ちる涙をアルフレッド様は拭ってくれた。まだ心の傷は完全に塞がっていないけれど、私とアルフレッド様の気持ちが同じだったことが嬉しかった。
「アルフレッド様と一緒がいい。一緒に生きたい」
「うん。そうしよう」
コツンとお互いに額を付けて、お互いの思っていることをポツポツと話す。
少しずつ。
少しずつ。
寄り添い、支え合う。
楽しんでいただけたのなら幸いです。
下記にある【☆☆☆☆☆】の評価・ブクマもありがとうございます。
感想・レビューも励みになります。ありがとうございます(ノ*>∀<)ノ♡
お読みいただきありがとうございます⸜(●˙꒳˙●)⸝!
新作連載のお知らせ
深淵書庫の主人、 鵺は不遇巫女姫を溺愛する
時代は大正⸜(●˙꒳˙●)⸝
今回は異類婚姻譚、和シンデレラです。
https://ncode.syosetu.com/n0100ks/1/ #narou #narouN0100KS
同じく新連載
ノラ聖女は巡礼という名の異世界グルメ旅行を楽しみたい
https://ncode.syosetu.com/n2443ks/4/ #narou #narouN2443KS
リメイク版
最愛の聖騎士公爵が私を殺そうとした理由
https://ncode.syosetu.com/n3516ks/




