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76/金


未来の俺に面倒事は任せとけ!なんて言った愚か者は粛清する必要があるかもしれない。


よくよく考えれば、スプラに精霊素材を届けるには脳筋王女を経由する必要があり、脳筋王女にアポを取るためにはマーリン爺に連絡しなければいけない。


そして、面倒を嫌って後回しにした事で、面倒な危険人物達が雁首揃えて顔を突き合わせている現在。


敢えてもう一度言おう。昨日の俺を殴れるのならば、張り倒して引き摺り回してドブの中に放り込んでやりたい気分だ。



「スプラ、これ約束のアイテムな。精霊鉱石と封属結晶、各種属性結晶に、流転の灯火、祝福の雫、荒嵐扇、万化の鋳型、投影の水晶、遮音結界石。色々あるから役立ててくれ」


「え、こんなに!?」



さっさと譲渡申請をスプラへ送る。


属性結晶より後ろのアイテムは、俺が鍛治に使えそうなアイテムが欲しいと言ったから、聖霊達が創って昨日渡してくれたアイテムだ。


鍛治の知識には明るくないと言っていたのに、本当にありがたいことだ。


あまりアイテムの詳細を確認したことは無いのだが、こればっかりは見た方が分かりやすい壊れ性能をしていた。



[流転の灯火]耐久:-/-※譲渡不可

種別:アイテム/不明

rank:150 品質:A+ レア度:幻想級

生産者名:【火の聖霊王】サラマンダー

所有者:レンテ(貸与:スプラ)

火の聖霊王が手ずから創り上げた永久の炎を灯す火打石。一度打ち鳴らすことで炎を灯し、二度打ち鳴らすことで炎を収納する。

この炎を使用した生産では、rankに関係なく〔レア度:伝説級〕までの〔種別:素材〕を使用可能にする。



[祝福の雫]耐久:-/-※譲渡不可

種別:アイテム/不明

rank:150 品質:A+ レア度:幻想級

生産者名:【水の聖霊王】ウンディーネ

所有者:レンテ(貸与:スプラ)

水の聖霊王が祈りを込めた宝玉。意思ひとつで、無限の精霊水が湧き出し続ける。

拠点オブジェクト[噴水/井戸]に設置可能。



[荒嵐扇]耐久:-/-※譲渡不可

種別:アイテム/不明

rank:150 品質:A+ レア度:幻想級

生産者名:【風の聖霊王】シルフ

所有者:レンテ(貸与:スプラ)

風の聖霊王シルフの好奇心を詰め込んだ芭蕉扇。生産で使用すれば自動で最適な風を送り続けてくれるが、戦闘で使用すれば『微風』『かまいたち』『荒嵐』をランダムで発生させる。



[万化の鋳型]耐久:-/-※譲渡不可

種別:アイテム/不明

rank:150 品質:A+ レア度:幻想級

生産者名:【土の聖霊王】ノーム

所有者:レンテ(貸与:スプラ)

土の聖霊王ノームの変幻自在の権能を宿した鋳型。使用者の思い描いたありとあらゆる形に姿を変える。

鋳型に流し込まれた金属から不純物を取り除く機能がある。



[投影の水晶]耐久:100/100

種別:アイテム/魔導具

rank:75 品質:A+ レア度:遺物級

生産者名:【光の聖霊王】ルクシア

読み込んだ資料を三次元的に空中投影する魔導具。『思念』のルーンが刻まれているため、思考操作を可能にしている。



[遮音結界石]耐久:100/100

種別:アイテム/魔導具

rank:75 品質:A+ レア度:遺物級

生産者名:【闇の聖霊王】テネブラエ

全ての光と音を吸い込む結界を発生させる魔導具。『吸熱』のルーンが刻まれているため、結界内の熱を和らげる効果がある。



見事にrankもレア度も頭おかしいが、品質も最高というぶっ壊れ具合だ。


品質については前に確認した気もするが、rank・レア度と一緒にもう一度確認し直しておこう。


まずはrank。


これは素材・アイテムであればそのレベル帯で手に入ると言うことを示しており、装備に関してはそのランクにレベルが達してないと性能を十全に引き出せない仕様になっている。


さらに装備の中には要求ステータスというものがあり、それを満たしていない場合も性能を十全に引き出せない。反射ダメージでデスする可能性まであるようだ。



次に品質。


品質が一番分かりやすい。低い方から〔F-〕〜〔A+〕で評価され、品質が高いほど効果が優れている。それだけだ。



そしてレア度。


下から順に〔一般級〕〔希少級〕〔秘宝級〕〔遺物級〕〔伝説級〕〔幻想級〕〔神話級〕となっており、殆どのアイテムは一般級だ。



別にrankが高いからレアというわけでもなく、rank100だが〔一般級〕というのは今後ありふれてくる筈だ。


耐久と譲渡不可についてだが、耐久は100%/100%で表されているので、耐久値の実数が100なわけではない。ハイフンは無限を表しているらしく、つまり壊れない。


アイテムとして壊れなくても、性能が壊れてるんだよな…。


それで譲渡不可はそのまま。読んで字の如くであり、下の方にある所有者の欄は譲渡不可アイテムの場合のみ表示される項目だった。


身近な譲渡不可アイテムでいうと、初期装備は全て耐久無限の譲渡不可だ。


なんで譲渡不可アイテムをスプラに渡せたかと言うと、貸与システムというものがあり、お互いで取り決めた条件の下、譲渡不可アイテムでも貸し出せるというシステムがある。これで貸与すると、所有者PNの横に貸与PNが表示されるのだ。


ちなみに、取り決める条件には、それに反した場合の罰則なども決めなければならず、もし条件を反故にした場合は、強制的に所有者のストレージにアイテムは戻り、取り決められた罰則が不可避で発動する。もし罰則を履行できない場合は、履行できるまでステータス90%減の手痛い制裁が待っている。


しかし今回俺とスプラで取り交わしている条件は、期間は無制限、対価も無し、罰則は必ず決めなければならないので、1Gにしておいた。



「今は使えない素材もあるから、そういうのは今後使ってくれ」



ルクシアとテネブのアイテムがrankもレア度も低いように見えるが、遺物級ってのは主に、極稀に手に入る超希少物を表すレア度だ。


さっきからチラチラ視界に入ってる槍は伝説級くらいはありそうなヤバい雰囲気を醸し出しているが、遺物級というのはそうそうお目にかかれないアイテムである。


それに動かすための動力源が必要な魔道具と違って、勝手に周囲の魔素を吸収して稼働し続けるらしい魔導具とかいう聞いたことのない種別のアイテムだしな!



「え、ええ、分かったわ」


「それじゃあ、用事も済んだし俺は帰るから。テューラ殿下、この度は御足労頂き誠に感謝しております、それでは一足お先に失礼をば」



用事は終わったのだ、こんな息が詰まりそうな場所からはさっさと立ち去るに限る!



「待ちな」



それが許されれば、だが。



「久方振りに会った師匠に対する態度がそれとはねぇ、なんとも悲しいもんさね」


「…」



逃げられない、か…。


仕方ない、これは腹を括るしかない!



「おお、師匠じゃないですか!?まさかこの場にいるとは思わず、この不出来な弟子をお許しください」


「はっ、相変わらず余計な口は回るようさね。今からダンジョンについての会議がある、アンタも出席だよ」


「いえいえ、この錚々たる顔触れに私のような若輩者の居場所など御座いませんよ。流石に自重させて頂きます!」


「はぁ。レンテ、アンタがここ数日何をどう過ごしてきたか、事細かに説明させてもいいんだよ?それが嫌ならアタシの後ろに立ってな」



くっ、横暴な!?


せっかく何としてでも逃げる方向で腹を括ったというのに、俺が嫌がることをよく理解してらっしゃる!


ここが王城でさえなければ、ログアウトで逃げられたかもしれないのに!いや、なんかさっきから向けられてるジト目の主人がいる限り、どこに逃げても同じか…。


もしや、俺が逃げ出さないように呼んだってのか?どうやってそんな情報を…。いくら、マーリン爺でもその情報を得るのは不可能なはず!



「そろそろ宜しいかな?ウィルドリヒ、陛下に伝令を」


「ハッ!」



宰相閣下が息子騎士に指示を出す。


おお、遂に国王陛下のご尊顔を拝すわけですな?王女殿下の蛮行を直談判しようかな…。



「ガッハッハ!よう、オメェだろ?崖の下に大穴空けてったやつぁ」



やめて!それ以上余計なこと言わないで!


毛むくじゃらのずんぐりむっくりが話しかけてきた。ザ・ドワーフって外見してるから、この人がドルクスさんなのだろうが、今は、今だけは勘弁してくれ!


何故居るのかしらないが、ユズの視線が痛いほど突き刺さってるんです!

アイテムの詳細載せたのは初めてだったはず…

もし前に載せてても、こっちが正式版ということでお願いしやす!

一通り確認したから多分大丈夫だと思うんですけどね、一応でやんす

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