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108/日

葛根湯最強!葛根湯最強!葛根湯最強!


あとは、熱さまシートも頭痛を緩和してくれて、大分楽にしてくれて感謝しております(-人-)


まだ少しだけ頭痛とお腹の調子が悪いのですが、昨日ほど思考力が低下しているわけではないので、変わらず更新しようと思います!


ダンジョンイベ二日目。


今日のパーティメンバーは、俺とテューラ、セレスは変わらず、聖霊王メンバーがガラッと一新され、サラ、ノーム、ルクシアで6人だ。


残り時間的には、現在予定通り午前9時に集合しているので、ダンジョン時間では、2日と半日といったところだろうか。


既に昨日MPポーションの補充は済ませてあるし、さっき魔術士協会でストレージを圧迫していたダンジョン探索に必要ない各種アイテムをアイテムボックスに詰め込んできたので、準備も万端だ。


アイテムボックスは初利用だったが、どうやらマイホームやクランホームに設置するアイテムボックスと中身は共有されるらしいので、もし今後精霊宮殿などに設置することがあっても手間がなくて便利そうだ。これは、冒険者ギルドや他施設で利用する場合も例外ではないらしい。


まあ準備という意味では、テューラがその多くを担ってくれているのは、他のプレイヤーより有利な点かもしれない。いや、それ以上に戦力としても、うちのパーティは有利どころの話じゃないんだけどな。



「それでは、本日も張り切って探索しましょう!」


「はい、本日はよろしくお願いします」


「おう、俺様に任せとけ!」


「こんな陰鬱な場所、あたくしの力でチョチョイのチョイですわ!」


「わぁ、ルクシア様凄いですわ!」



今日はですわ(・・・)がゲシュタルト崩壊しそうな予感。


常にこの二人が一緒だと、どっちがどっちか判別が付かなくなる日も近いのかもしれない…。


なんて冗談は置いといて。


確かにルクシアの魔術だか、スキルだかは凄いの一言に尽きる。


暗闇に包まれた洞窟を、一瞬で地上の真っ昼間の如く変えてしまったのだ。


夜目スキルは、暗いまま少し視界が通るようになるスキルなので、あった方がありがたいくらいのスキルだったが、ルクシアのこれは、暗闇に悩まされることが無くなる点もとても素晴らしいが、その恩恵が全員にあるというのも反則級の能力だろう。


言ってしまえば、ダンジョンが齎す恒常的な一つのギミックを無効化しているわけだからな。



「この明るさってどのくらい持つんだ?再使用時間とか」


「光の聖霊王の権能ですもの、勿論あたくしが望む限りずっとですわ!」



おおう、権能というのはなかなかチート性能みたいだ。


まあ言い換えれば、今のところ洞窟を明るくするだけの能力で、代用が効きそうではあるんだが、使い道次第では凄く化けそうな能力でもある。


ほら、もし曇天に覆われた死霊墓地みたいなフィールドがあれば、光に弱そうな死霊系モンスター相手に無双しそうじゃん?



「ルクシア様のおかげでより視野を広げられて探索が捗りそうですね。それでは、早速出発です!」


「「「おー!」」」


「やってやるぜ!」


「出来ることを最大限に頑張らせて頂きます」



まあ、そうだよな。


揃わないよな。


昨日と同じような掛け声の流れだったから、少し気恥ずかしさを覚えつつもセレスに合わせるように応えたのだが、俺以外にも一人。


意外と高いルクシアの順応性。


そして、打ち合わせしていないのだから当然と言えば当然なのだが、サラは前傾姿勢の、ノームは実直な、両者性格を感じさせるような返答だった。


せめて、やる前の合図くらい決めときませんかね?


それでも恥ずかしいから遠慮したいところなんだけどな。



1階層の最初の部屋。


自分が居るのがどの階層かという判断は、階段入り口の上に刻まれている[◯◯階層行き]という文字か、記憶の標に触れるかの二択しかない。


その判別方法からすれば、どうやらダンジョンに再突入した場合、最後に辿り着いていた記憶の標にではなく、1階層のこの最初の部屋からリスタートらしい。


そんなことを考えつつ、ここでもたついていても仕方がないので、さっさと40階層に転移して、41階層への階段を降っていく。


編成は昨日と少し変わっていて、テューラとサラが前衛、俺とセレスが中衛、ノームとルクシアが後衛だ。


実は混沌鯰戦の時には分かっていたのだが、テューラ同様にサラも前で戦いたがる傾向があった。


しかしその理由は、テューラは好み、サラは後ろでちまちまやることの焦ったさ(じれったさ)と別なところにあるんだけどな。


とはいえ、サラ達は気を遣ってくれているらしく、率先してモンスターを倒すつもりはないようで、サラに関しては擬似タンク的な立ち回りをするそうだ。



探索を開始して二つ程道を曲がったところで、テューラの声が響く。



「正面右の通路から敵2接近です」


「やっと現れたな!」



少し近づくと俺の気配感知と危機感知、魔力感知にも反応が。


気配感知も危機感知も、マップに光点で対象を映してくれるのは同じなのだが、気配感知は敵のサイズ、危機感知は敵の脅威度のようなものが大まかに分かる付属効果がある。


そして、気配感知は敵かどうかの判別は出来ないのでマップには白の光点、危機感知は敵か危険な状況にしか反応しないので赤い光点で知らせてくれるのだ。


一方で、魔力感知はマップへの光点表示は無く、魔素と魔力を感じ取れるだけのスキルだが、気配感知と同じく敵以外の魔力も感知できる上、魔力を内包するアイテムなどまで感知できるので、汎用性に優れた一面があった。


しかし、斥候系職業でもないのにこんなに感知スキルを揃えているプレイヤーは少数派ではないのだろうか。


閑話休題。



「どうやら、この階層から遊んでくださるのは〔オーガ〕のようですね」


「肩慣らしにゃ丁度いいってもんよ!」



マジか。


まさか、テューラより先陣切って意気揚々と敵に飛び掛かる生き物がこの世にいるとは驚きだ。


勿論サラの戦闘意欲の高さもそうなのだが、テューラが先陣を許すとは思えなかった。



「あっ、サラ様ズルいです!」


「まあ、これは想像できる流れだよな。【畏怖】【絶望覇気】【英雄覇気】!」



テューラがサラを追うように爆速でもう一体のオーガに向かうのを納得しつつ、バフデバフを配る。


畏怖はテューラが相手取っている右のオーガへ。


状態異常耐性が極端に低いらしいオークと違って、オーガには簡単に[絶望]が通らないだろうという考えからだが、どうやらその予想は間違っていなかった様子。


オーガは赤褐色の偉丈夫で、その体長は目算3メートルを越えている。ルクシアのおかげで細かな表情まで確認できるのは幸か不幸か、鬼の形相という言葉を比喩ではなく使うのが正しい容貌をしていた。


サラもテューラも、オーガの攻撃を難なくひらひらと躱しているが、あのリーチから放たれる轟音を唸らせる拳は、俺だと掠めでもしてしまえば昇天待ったなしだな!



「レンテ、ルクシア、サラが相手取っている方を先に倒してしまいましょう。ティアはその間、テューラの援護をお願いしますね」


「サラの方からでいいのか?」


「テューラはできるだけ長く戦いたい性質なの()理解していますので」



ああ、テネブとルクシア以外はセレスが召喚出来るんだったな。なら当然、テューラとも共闘したことがあるのだろう。


テューラの戦闘愛好家な部分は理解している様子だが、その思考に至るその他に関しては理解し難いようなニュアンスで笑いそうになる。



「では、あたくしから行かせて貰いますわね。【閃光】!」


「攻撃はレンテ頼りですので、積極的に攻撃してください。【土縛】」



器用に指向性を持たせられた閃光がサラが相手取るオーガの眼前で弾け、視界を奪われ焦るオーガを地面が伸びて完全に拘束してしまう。


それだけで完封してしまったことに驚くべきなのかもしれないが、それ以上に気になるのは、ノームとルクシアが使ったのは魔法系統ではなく、スキルか?


少し前に気づいたのだが、魔術も魔法も発動する際は、杖か手先に魔力が集まるのに対し、魔力消費するスキルは、どこかに魔力が収束せず直接発動しているように思う。


いや、取り敢えず。


今はそれよりも、さっさと自分に与えられた仕事を済ませないといけないな!



「『コールドスナップ』『ヒートストローク』!」



他のファンタジー知識から考えてもオーガに反射能力はないと思うので、一応これまで通り全体に状態異常ばら撒きから始めてみたが、[凍傷]はレジストされた模様。


オークとの種族差というのもあるのだろうが、そろそろレベル差も如実に関係してきているのかもしれんな…。


それに、ノームの言うとおり、あまりテューラの獲物を弱らせるのもやめた方がいいのだろうか?昨日も苦言を呈される場面があったし。


いやいや、これはパーティ戦なんだから、お互いのことを尊重しつつも、最大限引き立てあうことが大事だもんな!何か反射みたいなちゃんとした理由があるまでは、このばら撒き戦法はやめません!



「『ファイアランス』『ラーヴァショット』『ディメンションストライク』!」



とはいえ、今の俺の役目は一体のモンスターを倒すことなので、出来るだけ高火力な単体攻撃か、防御無視攻撃で少しずつ削っていくとしよう!



と意気込んだのも束の間。


結局、もう片方のオーガを先に倒したテューラとセレスが合流。俺が削っていたオーガもテューラに倒されるというオチが待っていたのでした…。


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