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アリス・エンブリオン

説明と別視点と経緯のような? ものです


所々キャラっぽくない部分を修正しました。

2020年 09月12日


 ジオウ帝国――ガレリア大陸で一、二位を争っている大国――この国には巫女が存在する。巫女は国の戦略兵器の鍵として、大事に扱われていた。

 しかし、そんなある時、巫女候補が2人現れた時があった。巫女は一人しか存在が認められず、また一人にしか引き継ぐことができない。

 一人しか存在できないのは、戦略兵器の鍵――極大儀式魔法の要――が前担当の者から専用の刻印を受け継ぐためである。

 専用の刻印は他の者に移す際に、刻印が刻まれている者が死んでいる必要があり、定着までにも時間が掛かる。そのためすぐに人員を変えることが出来ない。


 少し前までは国が巫女を選定する際に、素質が重要視されていた。しかし、いざ選定された者達を見ると、性格が合わない者が想定以上に多かった。その所為で素質は一定以上あれば良いとされることになった。

 だが、この時に限っては、素質と性格が非常に素晴らしいと言われる候補が一人現れた。

 本来であれば、この時点で巫女に選ばれるのだが、どこの国でも派閥や序列が存在する。この国での巫女の地位は、軍事関係のトップに近い権威がある。そのため、巫女の座を自分達の派閥の者を就かせようと狙う輩が多い。

 基本的に巫女候補はこの派閥などの争いで一人しか出ない。しかし、今回は派閥に属していない選定者が、一人の候補者を連れてきてしまった。

 その候補者の名前は――アリス・エンブリオン。


 彼女は、孤児院で働いていた。この孤児院は通称「慈愛院」とも呼ばれていた。理由は、彼女――アリス・エンブリオンの性格が由来とされている。


 アリス・エンブリオンに対する周囲の評価は非常に高く、信頼も厚かった。

 孤児院は決して大きくはないが、孤児の数が五十人位と人数は多い。しかし、この院にいる年長組は働いて、院に金銭を回していた。その他に、各所から寄付もされているおかげで運営は順調である。

 年長組が働く理由はただ一つ、彼女への恩返し。寄付に関しては、彼女目当てでする者、彼女に感化された者、ほとんどがこの二つの理由であった。


 彼女は、候補者から巫女に一度なりかけたが、派閥に属していない多少有名な平民出身の彼女が巫女の座から引きずり落とされるのは、当然であった。

 だが、ただ巫女の座から落とされて牢屋や隔離されるのではなく、容姿が優れていることもあり、とある臣下が貴族に献上していることにされた。しかし、実際には能力面を評価されての人体実験の材料として研究所に運ばれて数々の実験を受けさせられた。

 結果としては身体能力が実験を受ける前と比べると、別人のようになった。そして、容姿は、髪以外が特に変わらず、髪に関しては、所々が黒髪から白髪に変わっただけであった。



 私はここに連れ込まれてから、どれ位の月日が経つのだろう。

 毎日、薬を投与され続け、体を弄られる。

 死んだ方が楽になるのではないかと思う激痛で、気絶してはまた同じ位の激痛で目を覚ます。

 そんな時間が続き、痛みをあまり感じなくなり始めた。

 ある日、私が目を覚ますと目の前には研究員達ゴミがいた。こちらに弩の様な物を向けて、喜んでいる者が多くいた。

 何を喜んでいるのだろう? その時はそのような事を考えた。それと一緒に、私に対してのこれまでの実験の数々が思い浮かび、同時に凄まじい憎悪と殺意が過る。

 私はずっと拘束されているため、どんなに暴れようとしても身動きがとれない。しかし、その時だけ感情に身を任せると、今まで感じなかった力が体の奥底から溢れ出して拘束具が簡単に粉々なった。これで掃除が出来ると思った瞬間――部屋に液体が流れ込み、瞬く間に水槽の様になった。流し込まれた液体は粘性が強く、身動きが取りにくくなった。それだけだったら今の私に影響はなかったが、液体に触れている場所から力が物凄い勢いで吸い取られてしまい身動きがとれなくなってしまった。

 その後は、液体に沈んでいき意識を失った。

 そんな日から、またしばらく実験を繰り返し受け続けた。その間、負の感情に身を任せる時があったが、あの時と同じように液体で処理された。そして、いつの間にか、液体に満たされた、人が直立して二人が限界の広さの部屋に沈まされていた。

 口には筒のような物が付けられていて、それのおかげで息はできた。

 だけど何だか物凄く気だるく力が入らない。そして、何よりも眠気が酷い。この眠気に身を任せてはいけないと思って抗うが、そんな気力すらもなくなり意識が闇の中に沈んでいく。


 自然に目を覚ます訳でもなく、久しぶりの激痛で強制的に目が覚めさせられた。起きた場所は――謁見の間でした。


 ここには大人数の人がいた。だけど、場所や誰がいるかなんて考える暇がない。今、私の体の中から氾濫した川の水の様に力が体内で暴れているからです。

 内から外に出したいけど出し方が分からない上に、意識も失いそうです。

 それでも、まだ抑えることが出来る量でした。ですが、体の外からどんどん得体の知れない力が注ぎ込まれている様で、抑えることが出来ない量になると、頭の中で光が激しく明滅した感覚に陥りました。そこからの記憶があまりありません。叫び声や何かを潰したような感触が少しあるくらいです。

 そして、意識が戻り、目を覚ますと光が目を通って頭に地底湖と一人の人物の光景があると脳が認識させてくれます。目が見えるのに違和感があると思ってしまう程に、今まで目を塞がれていました。

 体には特に異常はなく、そして、自由に動かせることに得も言えない感覚があります。


「ここは……どこ?」


 私は気になったことを目の前の人物に聞いていました。本当は、色々考えるべきだと思います。でも何故か、警戒しなくても大丈夫と、直感ではありますがそう思いました。でも、目の前の人物は、私を警戒してるように見えました。


「……」

「……」


 研究員達ゴミではなさそうですね。でも警戒されているのは、何故でしょうか? ここまで移動する際に、何かしてしまったのかもしれないですね。

 お互いに、沈黙してしまいました。この人は私が言っていることを理解していないのかもしれないです。言語が違うかもしれないですね。先に名前を聞いて、それでも沈黙したままでしたら、相手には失礼ですが理解できるか聞いてみましょう。


「あなたは……誰ですか?」

「……ハテンだけど……お前は?」


 一瞬、悩んだ様に見えましたが、言葉は通じているみたいで少し安心しました。


「アリス……」


 名前を言っている途中で私は、全部言ってしまっていいのか少し悩んでしまいました。少し残っている昔の記憶で、私の名前が少し有名だったことが頭に過ぎります。私の名前を知っている人だとしたら。少し面倒なことになりそうだと思ったからです。


「アリスさん? は、どうしてそのすg……ここってどこですか?」


 疑問形なのは、私が途中で切ったからですかね? ハテンと名乗る人物もここがどこか分からないみたいですが、分からないなら分からないと言えば良いのではなかったのですかね? そして、品定めをしているかの様な眼差しを向けてくる。少し、感情的になりそうです。


「わたしもこの場所がわからないんだけど……あなたは何者?」

「何者って言われても俺は俺だが? こっちも聞きたいんだけど、ここに飛ばされる前にいた場所は、知ってる?」

「……!!」


 前にイたバショ?


 アリスの頭には、数え切れない実験とそれに伴う痛み等がフラッシュバックする。そして、憎悪や殺意が溢れ出す。このドス黒い感情は、抑えるることが出来ず、その感情をぶつけたい衝動が湧き上がる。


 ――!! 何故か感情の抑制が出来ました。

 体が思い通りに動かない? いえ、正確には動きますが殺意があると動かないみたいです。目の前の人物が確実に何かしたようですね。


「あの……落ち着いて欲しいのだが」

「あなたは何をしたのですか?」

「特に何もしてないよ」


 何もしてないって言いました!? 明らかに嘘をついていることは、明確です。理由は簡単です。私が動こうとして少し身構えたからです。しかし、ただ身構えたからというのは、警戒しているからと思えば普通ですが、私の体に力が微々たるものですがこちらに流れてきたからです。

 流れてきた瞬間に精神が癒されるような、感情の起伏がすぐ収まったからです。


「うs……さっきの場所は研究所……だけどここはわからない」


 何かされたのは、確実ではありますが、特に敵意があるというわけでもないため追求するのは後にすることにしました。


「この場所はお互いに知らない。なら、とにかく今は一緒にここから出ない?」

「いいですが、出口がわかるのですか?」

「出口がわかるとは言わないけど、出れるとは思う」


 出口がわからないのに、出れるというのはどういうことでしょう? 根拠を聞いても、明確な答えは出てきませんでした。

 このハテンという人物は、何かしら隠しているみたいですが、隠し事は多くの人が持っています。ですが、その秘密が場合によっては、この人を殺す理由になりえます。

 色々と考えながらも問答を繰り返していました。しかし、多方面から根拠を推測するために聞いてみましたが、答える気がないのだと察しました。

 答えないのでしたら、話を先に進めましょう。


「なら早くここから出ましょう」

「了承も得られたということで、早々に行きたいんだけど……休憩した方がいいだろ? 色々とキツイだろうし、あと着替えて」

「休憩させて頂けるのはありがたいのですが、着替えって…………!!」

 

 休憩は確かに助かります。ですが、「着替えて」と言われた理由がわかりませんでしたが、私の着ている衣服を見てようやく理解しました。羞恥心がまだ私にあることに驚きがありました。着替えは空間からハテンが出しました。

 着替えを貰いましたが、絶対に許すことはないでしょう。隙が出来た時に絶対に殺します。


 この後は、着替えや感情が収まるまで休憩しました。

 ハテンは、地底湖や鉱石、ここにあるものを調べているみたいです。地底湖を調べていた際に少し驚いていました。


 ん? 洞窟の道の方から誰かの気配を感じます。この人物は私達の様子を見ているのでしょう。覗いてますが、特に動くことはないみたいですね。

 ハテンよりも良い答えを返しそうなため、この場所がどこか聞いてみましょう。


色々難しいですね。

書くのは楽しいんですけど、文章力が足りない……辛み。

2020/09/05


次は来週の土曜の18時投稿予定

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