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11 イルザの反撃と、ナックたちとの合流。
スレイムが三体、イルザを目がけて飛んできた。それを避けつつ、スレイムの急所である半透明な体の中の核を串でつつく。一体目。二体目、三体目。すべてのスレイムに反撃すると、それらはするすると引いていった。
「イルザ姉ちゃーん!」
ナックの声にイルザは振り向く。
「ナック……?」
「良かった、ケガは無い?」
ナックは心配そうにイルザを見る。
「このとおり、大丈夫だ。何かあったのか?」
「カサンドラの一味が逃げ出したんだって。その親の大公一家も逃げたって」
「何だと……?」
「あのスレイム、きっと逃げた呪術師が仕掛けたんだよ」
「なるほど」
二人が話していると、路地にフォルクハルトもやって来た。
「イルザ、ナック。無事か」
「イルザ姉ちゃんは強いんだ。スレイムが襲ってきたけど撃退してたよ」
「なんと、それは頼もしいな」
フォルクハルトが苦笑する。
「ひとまず、王城へ来てくれ。二人を巻き込んでしまって済まない」
「大丈夫です。辺境伯の一族として、フォルクハルト殿下のお役に立てるなら困難などありません」
イルザはフォルクハルトに敬礼した。




