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  作者: 冬と珈琲
第2章
7/13

私と友達

第6話です。

どーぞ。

「今日から、この学校に転校してきました。皆さん、よろしくお願いします。」


無難に挨拶を済ませ、自分の席着いた私はこれで良かったのかと思いを巡らせながら1時間目開始のチャイムを聞いた。



「ねぇねぇ、千葉県から来たって本当?」


休み時間になると、テンプレの如く隣の女子生徒が話しかけてきた。


「うん、そうだけど。あの、貴方は?」

「あ!ごめんね。自己紹介してなかったね。私は、木原 美咲。隣の席同士これから宜しくね。」


そう言いながら木原さんは、私の手を握るとブンブンと振り回す。


「美咲、やめておけ。転校生が困ってんぞ。離してやれよ。」

「涼平うるさい!これは、コミュニケーションの1つなの!!」


すると、木原さんの前の席の男子が振り向いて話しかけてきた。


「私も、ちょっとびっくりしたけど嫌とは思ってないよ。」

「ほら。彼女も良いっていってるじゃん。」

「へーへー、そりゃ悪うございました。」

「誠意が足りないなぁー!!」


その後、私は2人のじゃれつきが終わるまで待っていたが休憩時間終了のチャイムが鳴る方が先立った。



「でね、そこで友達が────。」


気づいたらお昼になっていた。今もそこで話している木原さん達と共にいたからだろう。とても、時間が経つのが早かった。


「美咲、そう言えば最初に聞きそびれた千葉について聞かなくていいのかよ。」


彼、山村 涼平は最後まで残しておいたのだろうハンバーグを頬張りながら木原さんに最初の休憩時間の事について聞いていた。


「すっかり忘れてた!」

「お前な、もうちょいしっかりしろよ。」


また始まった。彼女達はどうやら幼馴染らしいが、まだ少ない時間しか一緒に居ないのにこうやって2人だけの世界に彼女達が入ってしまうことに私は馴れ始めてしまっていた。


「どうして木原さんは、千葉ついて聞きたいの?」


そして、この夫婦漫才の対処にも同じく馴れ始めていた。


「えっとね、私とあるアイドルにハマってるんだけどこの辺の田舎じゃライブとか全然ないの。だから、将来は都会に上京して、、、って涼平あんた何笑ってんの!!」

「あはは。いや、思ったよりも数倍くだらなくてよ。ほら、転校生も笑ってるぜ?」

「嘘ぉ?!いや、本当だ。私、笑われてる?!」


あまりにも普通で有り触れた答えについ笑ってしまった。


「ごめんね。お詫びにちゃんとどんな所かは教えてあげるから。」

「やったぁ!!なら、許してあげよ〜。」

「あ、ただ私アイドルとかはあんまり詳しくないからもしかしたら期待ハズレになっちゃうかも。」

「うへへへ。それならそれで私がアイドルについてみっちり教えてあげるから。」


木原さんの変な笑い方につられて笑う。そして、嫌だった、忘れたかったはずのあの場所の説明をするが私は不思議とそれに対して嫌悪感は湧かなかった。



「ただいま。」

「あら、おかえり。学校、どうだった?」


家に帰ると、夜ご飯を作っていたお婆ちゃんが学校について聞いてきた。態度では平静を保っているが、目を見ると明らかに心配しているのが分かった。


「うん、聞いてよ。木原さんと山村君って友達ができてね。それで────。」


私は、お婆ちゃんの心配を取り払おうと今日の出来事を話し始めた。

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