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1, 身が無くなった身体

人生初の作品なので、温かい目で見ていただければ嬉しいです!

まだまだ駄目出しを食らう部分が多いと思うので、多くの指摘を募集します。指摘があれば今後の続編にも活用していくので、宜しくです。

 俺、尺央じゃくおう すすむは悩んでいた……。


「か、金が無い!!」


 そう言いながら今いるのはゲームショップだ。

なぜ俺がこんな悩みに襲われているかは簡単だ。俺は昔から人気作や勧められたからといった理由でゲームを買わず、パッケージが良いって理由やキャラがカッコいい、可愛いって理由で無駄にゲームを買うからだ。


 だからいつも金が無く、本命で欲しいゲームが発売日に買えないのだ。まさに買ってから後悔する人間の代表だろうと思う。そして今回も欲しいゲームを目の前に後悔をしているって訳だ。

俺は深いため息をついて渋々その場を後にする。


 俺は高校2年の17歳。友達ははっきり言って多いとは言えなかったが、中学校での三年間はサッカー部に入部していたから運動はそこそこいける。基本的に学校にいても帰ってゲームをすることしか頭になく、今日も学校終わりで制服のままゲームショップに向かったのだ、買う金ないのにな……。


 少し落ち込み気分が晴れたあたりで自宅に着いた。


「ただいまぁ」


そう言ってはみたものの、俺は一人っ子で基本的に両親は自分より少し後に仕事から帰ってくるから今は誰もいない。

リビングに行くとテーブルに一枚のメモ。


『お帰り! 父も母も仕事なのでおやつはこれ食べてなさい! 以上。母より』


そう書かれた紙とその隣にパンが置いてあった。俺はそのパンを一つくわえてそのまま2階にある自室に行く。


 カバンを下ろして制服を脱ぎ、適当な服を引っ張り出して着る。そしてテレビの前に座り、テレビゲームの電源を入れ………。


「……ん?」


ゲームの電源を入れた途端に目の前が真っ暗になった。ブレイカーでも落ちたかと思ったが、今の時間を考えれば窓からの光が入るはずだし、先ほどまで握っていたゲームのコントローラーも無い。


(あれ……身体が動かない……)


 自分の体がゲームをしようとしてあぐらをかいた姿勢のまま思うように動けない事に気付く。本当に動けないのかと必死にもがいてみると少しだけ動いた。そしてもがいた時に気付いた、


(この匂い、この感触……土!?)


 この時ようやく自分が土の中にいると気がついた。何故自分が土の中にいるのか。混乱していて考えることが出来なかったが、なんとなくだが上下も分かる、とりあえず上を目指そうともがいてみると土の隙間から光が入る。


(光だ! ここから出れる!)


無我夢中で土をかき分けていくと地上に出た、地上に眩しさはなく、薄黒い雲に覆われていた。

さらに周りを見回して視界に入った『モノ』に俺は目を疑った……。


「何だよ……これ……」


『巨大な城』だ。深い赤黒の外装に蔓があちこちに伸びている。その城の上空だけがより黒く雷が鳴り響いていた。


 そして俺は身体の違和感に気付いた。

変な悪寒がして、ゆっくりと右手を目の高さまで上げて、それを目にした途端に背筋が凍りついた。その手には見慣れた肌色は無く、所々茶色く汚れ、白い部分が目に入る。


「う、嘘だろ……こんなのありえねぇ……」


 そう。一目でわかる。『骨の腕』がそこにはあった。顔や身体も触ってみると胴体はスカスカで肋骨ろっこつが伸びており、顔も唇や耳は無く歯が剥き出しで目も鼻も空洞で、自分の姿に理解が全く追いつかない中、


「どうした? 大丈夫かいアンタ」


背後から急に話し掛けられて飛び上がって驚いてしまって、それを見たその人物も驚いた声で、


「うおっ、ごめんごめん。そんなに驚かれるとは思ってなかったよ」


 恐る恐る話し掛けてきた人物の方を向いて思わず口が開いたまま固まる。目の前にいたのは同じくガイコツの見た目で傷つきへこみのあるな簡易な甲冑を身にまとっており、木の盾と今にも折れそうなボロボロの斧を持っていた。

固まる俺を気にせず相手のガイコツは話を続ける。


「キミ、防具も何も付けてないじゃん! って事は新入りか?」


見た目とは裏腹に明るく、目の空洞が形を変えて表情が読み取れる。不思議そうに見てくる相手と自分の姿はさておき、話せる相手がいた事に少しだけ安心してさっきまでの不安と動揺が嘘のようにスーと落ち着く。


「こ、ここは……?」


 相手の表情を気にしながら聞いてみると目の空洞を縦に伸ばし、驚いた表情を見せながら自分が何処にいるのかも分かっていない俺に明らかに驚いているようだった。土の中にいたこと、自分の姿のこと、この世界のこと、考えるとキリがない。再度混乱した様子の俺を見てそのガイコツは頭を掻きながら口を開く、


「まぁまぁ……落ち着けって、とりあえず分かることから整理してくといい」


そう言って俺の肩をカシャカシャと骨独特の音を鳴らしながら叩く。


「は、はい……ありがとうございます」


少し落ち着く俺を見てそのガイコツは続ける。


「まあ、混乱してるみたいだし俺から話をしようかねぇ、まず俺の名前はエルンだ! ヨロシク!」


そう言いながらピッと親指を立てる。そしてこの世界の事、この姿の事について教えてくれた。


 まず、この世界について。

この世界にはファンタジー系のゲームで俺がよく知る魔法やスキル、魔王や魔物、勇者や冒険者がいるという。ゲームと同じく、冒険者達と魔物が頻繁に争っているそうだ。戦況は魔王軍が押されており、最近では俺が初めて目にした城、魔王城に勇者や冒険者が攻めてくることが増えてきたそうだ。


 そして次に種族について、

全種族は多いからというエルンの意向により自分の種族についてのみを教えてもらった。

俺の異世界転移してしまった種族はアンデット種という種族のガイコツ兵で、アンデット種の中では最も数が多い種だ。基本的な設定はゲームでお馴染みなもので、基本的なステータスは低いものの、レベルが上がった際の能力値変化に個体差が最も出る種でもあるという。


(まさか魔物にもレベルアップって概念があったとは……種族によって固定なのかと思ってた。冒険者はたまったもんじゃないな)


 何故か誇らしいげに俺の感想を待つエルンに話しかける。


「ありがとう。ここについて何となく分かったよ」


そう言ってお辞儀をする。


「オウっ! 気にすんなって……そう言えばお前の名前まだ聞いてなかったな」


そう言われてようやく名乗っていなかったことに気づく。


「あ……ごめん、俺は尺央 進だ」


エルンは首を傾げながら腕を組むと、


「じゃくおうすすむ? 随分と言いにくいし珍しい名前だなぁ、まあ良いか! よろしくジャクオウ!」


エルンは、またピッと親指を立てる。

(あれは決めポーズなのか……?)


 そんなことを思っていると、そう遠くないところから赤黒い煙が上がっているのが見えた。

俺が不思議そうに見ているのを見て、エルンも気付く。


「げっっ! 集合の狼煙のろしが上がってんじゃん」


そう言うとエルンは俺の背後に回って狼煙が上がる方向へと押し始める。


「えっ!? なに集合の狼煙って」


背中を強引に押されながらそう聞くと、


「まあまあ、細かい話は着いてからってな」


そしてピッと親指を立てる。

(やっぱり決めポーズなんだな)


そう思いながら背中を押され、俺の異世界生活がここから始まった……。


まず、読んでいただいてありがとうございます。

次回から大きく動き始める予定なので、また手を出していただけると嬉しいです。

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