この街に来た目的
アーネの熱弁に心を打たれた住民たちは僕たちを笑顔で送り出してくれようとしている。
「頑張って冒険して、大きくなって帰って来て下さいねー!」
「アーネさんたちの冒険応援してます!」
「また消えちまうなんて…。達者でなっ!!」
「ありがとうございます! 皆様のご期待に応えられるようアーネ一族として頑張ってまいりますっ!」
住民の感謝に手を振りながら全力で答えているアーネ。皆も雰囲気の良さに飲み込まれている。僕も確かに助けてもらったわけだし、アーネの過去等には泣きそうになったがなにかを忘れているような…。まあいいか、せっかくだ! 次に進もう!!
一通り、挨拶も終りついに出発。この街もいろいろあったがある意味、いい思い出になったと思う。さあ、次の街に向けて出発だっ!!
僕たちはアーネの見送りに来ている住民たちに手を振り次の街へと進んでいく…。
「って違うだろ!!!」
「なんでそういうことを言うんですかっ! せっかく我がいい感じに助けていい感じの雰囲気になってたんですっ! まだ街の城門が見えているじゃないですか。なんならまだ手を振ってくれてますよ!」
「いやいやいやいやこの街でなんにもしてないからね?ただ単にお前の父親に理不尽に捕まって殺されかけただけだからね?」
「いいお話じゃないですか!! こんなお話出てたらもうすごい売れてますよ!」
「だれが急に捕まって急に家族愛を語るような話。だれが買うんだよっ!」
「まあ戻ったところでRPGものゲームならこれからの冒険もがんばってねっ! みたいなテンプレ会話しか帰ってこないし大丈夫だろ」
「いやいや山田…。これはゲームじゃないからな? 現実なんだよ?」
「あ、そうだったか…。まあ何とかなるべっ」
「我の威厳をどうするつもりなのだ! せっかくあんなに皆が応援してくれているというのに…」
「分かるよ? 分かるんだけど目的地に近いこの街で情報収集したいんだ…ということで戻ります! まあ、アーネのために裏門から…とも思ったけどどうせばれると思うので正門から行きますっ! というかなんならお金を浮かせたいのでアーネ家に止まらせてください」
「そうだなっ! さあ戻るか!」
「そうですね…。私もちょっと疲れたので」
「師匠がそういうならそうしましょう!」
「さ、佐藤さんがそ、そうおっしゃるのなら…」
僕たちは一旦街に戻り、情報収集をすることに。ふりかえり、戻りだすと…。
「いやいや待ってくださいっ!! 我…私の話をきいてえええ!!」




