処刑?
また目隠しをされ、放置をされた。その間、ずっと数人が叫んだりしていたが喉が枯れたのか勢いのある声が聞こえなくなってきた…。そして同じころに扉がまた開く。複数人が部屋に入って来たのは足音で何となくわかったが無言で僕たちのことを縛り上げどこかに連れて行かれるようだ。僕は特に抵抗することをせずに大人しく連れられて行ったが叫んで喉をつぶしていた山田と今野は声が出ないなりに抵抗している様子が叫んでいた場所から音で感じた。
連れて行かれるとどうやら外に出たようで日が当たっているように感じる。そのままどうやら会談を上っているようで何かに手首を括りつけられたところで目隠しが外された。
目の前には大観衆。そして、僕たちは壇上の上にいる。
「さあ罪人どもよ。ここで我が街の民の目の前で罪を償うがよい」
まさかと思い、周囲を見渡してみると教科書でしか見たことのなかったような死刑執行台が置いてある。
「ふふふ、死を直面して今頃罪の大きさに気付いたのかな。まあいい。」
「ちょっと待ってくれ! 僕たちは誘拐したわけではないと言っているだろ! 何かの違いだっ!!」
「苦し紛れの言い訳かな…。まあ、いい。お前は最後にしてやろう。まずはずっとうるさかった二人のどちらか、からにしようか。我だってそんなに悪いやつではない。女は後回しにしてやろう」
悪いも何も話を聞いてくれ。その時点で僕からしたら悪者というか…。
「さあ、この男を連れていけっ!!」
「や、やめろ…! 俺はまだ…」
「うるさいなっ」
山田が殴られている。彼はどちらかというと殴る側…。殴られたわけではないが力もありそんな一面があるとは思っていなかった。
しかし、抵抗むなしく、処刑台に乗せられる。首に紐もかけられ、後は床を落とすだけとなっている。
さすがにまずい…。しかし、魔法を使えるわけでもない僕はこの場面では無力だ。くそっ。魔法を使う機会はないのかと思い覚えなかったがいまさら後悔したって遅い。
街の人も公開処刑を見るのは初めてなのだろうか。最初に僕たちが出てきた時は言いたい放題に言っていた。しかし、いざ人が死ぬとなると緊張しているのか、固唾を飲んでみているようだ。
「さあ、この罪人たちを処刑しろっ!!」
領主の号令で兵士が紐を弾きかけた瞬間。
“バチン”
目の前に閃光が走り、何かが飛んできた。




