徹夜
「あっっっっっっ!!!! 不正してんじゃねーよ!!」
「何言ってるんですか! 僕の方が正当にちゃんと勝ちましたよ! 見てましたよね? 師匠!!」
「あ、ごめんごめん。ちょっと見…」
「ほーら師匠がそう言っているんですよ。僕の勝ちですね!」
「なんにも言ってなかったじゃない!!」
はまってしまったアーネは最初は僕やそれこそネモから大人しく教わっていたもののある程度やり方を覚えるといつものスイッチが入ったようだ。気づいたらアーネとネモの連戦が始まっていた。交代できる気配もなく山田は寝てしまい、僕もうとうとしてしまってたところだ。またいつもの小競り合いが始まろうとしていたところで今度こそ、呼び出しがかかる。
「皆さん! 地下で何してるんですか! 今日も先に進むって言っていたのに徹夜でゲームなんて…。しかも、まだ年端も行かないネモ君まで徹夜させて。佐藤さんってそんな人じゃなかったでしょ!! 少し遅く出ていいので軽く皆さん寝てください!」
「「はい…」」
怒られ、素直に仮眠を取ることに。もともと夜勤があったおかげで僕と山田は短時間の睡眠時間で体力の回復ができる。しかし徹夜などするような歳ではなく、さらにゲームを夜通しやってしまったネモ君はなかなか起きることができない。
いくらゆすっても起きず、ついにアーネが上に乗っかり起こそうとすると…。
「なにを上にのっているんですか! あ、しかもお前かよ!!」
何とか起きたもののいつも通りの敵意むき出し。四時間睡眠でこの再生力はすごいと感心しつつ、朝食をいただき、荷物をまとめ出発をすることに。
「もういくんかえ?」
「そうですね。色々気になることがありますが先を急がなくては行けないので」
「そうかえそうかえ。またこの辺を通りよったら来なさいね。ふぇっふぇっふぇっ」
あの地下室はまだまだなにかを隠していそうな気はするが時間が足りなかった。また今度寄ろう。そう誓い、老婆に別れを告げ出発をする。
「なにをいい感じに独り言を言ってるんですか。時間が足りなかったって夜通しでゲームするくらい忙しかったんですもんね。ああしょうがないしょうがない。ですよね? 佐藤先輩っ」
今野は僕のことをとても生暖かい目で見てくる。その目線に僕は合わせることができなかった。
「ネ、ネモ君。そ、その次の街まではあとどのくらいなの?」
「あ、エイルさん。そうですね…。ここまで二日間歩いてきまいたがいつもと同じペースで歩けばつくはずですよ」
「そうなの。ありがとうっ。何でも知ってるのね」
「なんでもって。そんなことはありませんよ。地理が得意なだけですから。というかなぜ気になるのですか?」
「特に理由はないよ。そろそろつけるのかなって気になっただけだから」




