転生?
「よ、ようこそ佐藤様。ここは死者が来たるべき場所である天界でございます。佐藤様はお亡くなりになられたのです」
この空間はなにか普通ではない。今いる場所は宇宙の中にあるような部屋で一面が星だらけだ。その中に真っ白い椅子が二つと机が一つだけ置かれている。
そうか、僕は死んでしまったのか。せめて、若くして死ぬなら親にあっておきたかったな。話しかけてきたのはモデルの様に背の高い女性。
「僕って本当に死んじゃったんですか?」
あの強力な魔法を受けて生き残れるわけがないとは分かっているが事実を受け入れられていない。
「そ、そうですね。佐藤様はお二人様の喧嘩に巻き込まれてお亡くなりになりました」
「やっぱりそうなんですね。ってかみんなは今どうしてます? さすがに悲しんでくれてはいますよね…?」
さ・す・が! にないとは思うがせめて悲しんでいるなりしてほしい。
「悲しんでいる…というよりは全力で佐藤様を復活させられないか手を打っていますね。張本人のお二人も一緒になってやっておりますよ」
「よかった…。いやね? やらかした二人以上に僕の同僚の山田と今野っていう二人がね、大事な時に気付かないような奴らなんで見捨てられていないかって心配になってたんですよね。よかったよかった」
「さて、余談はこれくらいにしまして佐藤様はこれからの選択肢は二つございます。一つは今の人生を終わりにして、新しい命として生活をしていく。もちろん、ある程度の佐藤様の要望をお聞き入れることはできます」
「どのあたりまでの要望が叶うんですかね。まあ、といっても日本に生まれたいってだけなのですが…」
「そ、それくらいでしたら大丈夫です。イケメンとか天才とかはランダムになってしまいますのでそのあたりがだめなのですが…」
「それくらいなら大丈夫です。じゃあそれでお願いします」
「で、では…じゃなくて他にも選択肢がありますから!」
「そうなんですか。日本に行けるならもういいかなって思ってるんですけど」
「だ、だめですよ! そうしないと…」
「そうしないとなんですか?」
「…。とりあえず二つ目はもう一度だけ元の体に戻るということです。基本はできないのですがポイントが溜まっておりましたので…」
「それ出来るんですか。ってかポイントって何なんですか?」
「苦労ポイントと言いますか…基本は蘇れるほどたまらないのですが佐藤様は溜まっておりましたので…」
やっぱり僕って苦労してんだな…。ってか普通じゃできない程ってそうとう苦労してたんだな。たしかにこの世界に来てから…。蘇るのどうしよう。戻ったところで苦労するのは確定。ならリセットするのもいいのかな。
「さあ佐藤様。どうなさいますか?」
「しょうがない。もう一度だけ頑張ってみてもいいですか?」




