突撃
「そうだ! アーネちゃんも一緒に連れて行きましょう!」
あ、忘れてたよ。ってかやっぱり誘うんですか。というか二人はどこにいるか分かったんですかね…。そう思いながらも駆け出して行ってしまった二人が変なことをやらかすのは困るので追いかることにした。
運動神経はいい二人なので追いつくのに少し苦労はしたが、城門で兵士に止められていたおかげなんとか追いつく。
「おいっ。どこにいるか分かってるのかよ」
「分かるわけがないだろ。でも国王に直訴しにいくとか言ってたからな。城の中にはいるだろって予想だ」
「適当なのかよ…。で、なんで止められてるんだ?」
「そうなんだよ! 俺の顔すら分からないって言うんだよ」
「いやいや、分かるわけがないだろ…。そんなに毎日出入りしてたわけじゃないんだしさ。入るためにはこの入城証が必要で…」
「聞いてないぞ!! だっていつもなんも言わずに入れてたじゃないか」
「そんなん二人が気にしてなかっただけだよ。あ、これで」
僕が入城証を見せると止めていた兵士は平謝りをし、通してくれる。いつも通りなんですけど。
入った瞬間はまた走りだす二人。しかも、大声を出しながら。本当に社会人なんだよね??
見えなくなり、聞こえてくる声だけを頼りに探しながら歩いていると兵士を捕まえて問いただしてる姿を見つける。すぐに兵士から二人を引きはがし彼には謝って説教をした。
「分かってる? 本来ここにはそんな簡単には入れる場所じゃないの。今は、国王命令で仕事してるからこうやって中に入れるわけでだな。軽々入れるわけじゃないの。わかってる?」
「そ、そりゃあ、分かってるけどさ…」
「や、山田先輩がそうしろって…」
「はあ?! ここにきて一緒にやって来たのに俺のことを売るのかよ! 卑怯だぞ」
「はいはい、そうやって上目遣いなんかをして、泣きそうな顔してもダメですよ。ってかね、もっといいやつが探せばいるだろ。確かに一回だけ戦っているところを遠目に見た時は強いなって感じたよ? でもな? これからあんまりお金がないの。なのに、あれに飲み代とか毎回だしてたら破産ですわ! 無理ですよ! もっと言って教えてやろ…」
せっきょ…愚痴のスイッチが入りかけたところで二人はなぜか違う方向を見て焦りだしている。いつになく焦っており、なんだよと思いながら二人の見ている方向を見ると…
「おい、さんざん言ってくれてるなぁ。確かに酒癖が悪いかもしれないけど強いんですよ…。そんなに言うんでしたら私の本領を見せてあげましょうか」
「んんんん。い、いやちょっと話し合おう。ってか元気にしてたか―! ほ、本当に良かった! の、飲みにでも行くか?」
「そんなのでだまされませんよ…」
せっきょ…愚痴をしているとそこに張本人が現れる。初めて、佐藤がピンチに?!




