訪問
結局、彼らは夜通し酒を飲みかわした。宴が終わり、帰途につくころには太陽が顔を出し始めている。
「僕はあまり飲んでいないから平気ですが、お前ら今日屋敷行くんだぞ!!」
彼らは、言葉にならない言語を各々喋っている。全員で行くのはあきらめて一人で行くしかないのだろうか。僕はそう思い、軽く絶望している。気晴らしに外を散歩しよう。そう思い外に出たところ、町中に泥酔している冒険者が。この街はなんなんだ!! 諦めて、部屋に戻り隅っこで仮眠を取ることにした。
「佐藤先輩っ。佐藤先輩っ!」
まぶたを開くと目の前には今野が。
「なに寝てるんですか? 早くいきますよ!」
「お前らは泥酔しててそんな場合じゃないんじゃないか?」
「私は泥酔なんかしてませんから」
「って我ほどの強大な魔法使いにかかれば酔い覚めさせることくらいたやすいのだよ」
「10歳の発言じゃねーな。ってか本当に10歳なのか? 年齢偽ってんじゃないのか?」
「女子になんてことを聞くのですか! 私ほどの魔法使いでも見た目や年齢まではいじれないのです」
「ってか変えようとしたことあるのか?」
「そりゃ、ギルドでお酒を飲もうと…ってこんなことはどうでもいいのです! さあ、早く行きますよ!!」
このチート魔法使いのおかげで問題は解決された。僕もしっかりと制服を着こみ、お屋敷へと向かうことにした。
「た、たのも~…!」
「戦いに来たんじゃないからそれは違うんじゃないか?」
「出てくればこっちのものです。そんなこと知りません」
重厚なドアがゆっくりと開いた。僕たちは会社でマナー講座を受けたことがあったので礼儀正しくしていたが、アーネはなぜか戦闘態勢でいる。なんなんだこいつは。
「よく来てくれたね。お騒がせ者たちよ。早く上がりなさい」
僕たちはぺこぺこしながら屋敷へと入る。特に会話をすることなく、屋敷に応接室らしき部屋へと入った。
「で、君たちはまず何者なのかね?」
「我が名はアーネ=ソーネ! 魔法使いを…」
「あぁ! すいません。僕たちは国から派遣されたもので鉄道というものを施設させていただけないかと交渉しに来たものです」
「そうか。ということは国王からの使いということでいいのだな?」
「はい、そうなります」
「では、なぜそのようなものが噴水で騒ぎを起こしたと思ったら、ギルドの中心で称賛されているのかな?」
そう聞かれ、僕はここまでの経緯を話した。アーネが迷子になったり、酒に溺れたりと。話を聞くと何か憐れな人を見る目で見てきた。
「お、そうか。では鉄道について教えてもらおうか」




