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異世界鉄道  作者: 山川 ぼっか
いざ調査へ
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祝勝会

敵の軍勢を押しのけて祝勝会をしている中心には彼女の姿がある。屈強な冒険者の中心で両手にはアワアワを持ちながら騒ぎまわっている。本当に彼女は十歳なのか疑わしい。


「飲むわよ飲むわよ!! みんな私のおごりよ!」

「さすがだよちっちゃい女の子!」

「ロリコンって言われてもいいから惚れちゃいそうだよ!」

「あんたになら一生ついて行くぜ!ロリっ子!」


 たぶん冒険者によるこの罵声は誉めているのだろうか…うん、たぶん。

 何はともあれ彼女は活躍したんだ。今日の酒飲みは大目に見て、明日にでも誉めてやろう。しかし、初めて魔物というものを見た。考えていたものよりとても恐ろしい。やはりこんな世界からは早く抜け出さねばと再認識させられた。 

 と、一人考え事をしている中、またギルド内がざわめきだした。


「あのお方はイレール様だ!」

「まさかこんなところにお出ましになるとは!」


 この街の住民はすぐ煽ってしまうのだろうか。それはともかくあの“イレール”様とは何者なのだろうか。


「我の勝利の宴に水を差そうとするものは何者か! この天才魔法使いアーネ様が直々に罰を与えてくれるわい!」

「天災の間違いだろ」

「佐藤は黙っておれ!」

「ほほう。お前らが最近よく騒ぎを起こしているやつらか」

「お主何者か! 我は名乗ったかのだから名乗るがいい!」


 こいつ、キャラぶれすぎだろと思ったが最初にあった時もこんな感じだったからこれが正常なのだろう。


「ほほう。私の名はイレール=ホッホという。この街で領主をやっているのだが知らなかったのか?」

「知らぬ!」

「ほほう。では明日私の屋敷に来てもらおう。」

「受けて立つ! 明日きっちりとおぬしの館仲間と共に向かおうぞ!」

「ほほう」


 彼はすぐに去ってしまった。ってか勝手にみんなでいくとか言いやがったな。だって絶対怒ってるやん。あれ。


「と、いうことで明日のアポイントメント取っておきました!」

「取っておきましたじゃねーよ! あれ絶対怒らせてんじゃねーか!」

「怒っていたのですか? 私からしたら楽しんでるように見えましたが」

「それはお前の感性がおかしいんだよ。ったく明日どうすればいいんだよ…」


 そんな風に悩んでいる横で能天気な二人はなぜか喜び合っており、酒を飲みだしていた。


「アーネ! よくやった。ここまでの道のりは色々あったが…本当に良かった!」

「アーネちゃんの活躍があったからここまでこれたんだよ。本当にありがとう」

「そんなこと言わないでくださいよ! とりあえず今日は飲みましょう!」

「そうだな!」

「そうだね!」


 あーだめだこいつら…

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