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異世界鉄道  作者: 山川 ぼっか
いざ調査へ
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この子・・・大丈夫?

 迷子になってしまった僕たち四人組。人の気配がない裏路地らしきところに来てしまったのでもちろん誰かに聞くことも出来ない。




「ってか私はこの街にはテレポートの拠点置きに来たことしかないんです」


「それなのにガイド役なんてやっているのか…」


「だって、お給料がよかったので!」


「募集条件は?」


「テレポートを使える人」


「で受けたと?」


「ハイ」




「もうこいつ捨てて新しい人を俺らで探すか!」


「やめてください! それだけは!」


「山田やめてやれよ。 今ここで捨てたら僕たちはお金もないただの異邦人になってしまうよ」


「それもそうだな。 お財布としては」


「私はお財布なんですか! お財布としか見られてなかったんですか!」


「いやいやいや、そういうわけではないに決まってるだろ…」


「なんですか! 私の目を見てからそれを言ってください!」


「ソウダナ。メヲミテハナサナイトナ」


「なんでそんな片言なんですか!」




 僕と今野は二人のやり取りを遠くから温かい目で見守っていた。


 しかし、一向に終わる気配がなかったため二人でこの先について考えておくことにした。




「ってかここでは何をする予定なんですか?」


「確かここでは駅を設置するためにこの街の領主様と交渉するはずだったんだが」


「あのでかそうな建物って領主様がいかにもいそうな感じがしますが」


「どう見てもあそこだな。あれがありつつも、アーネは迷子になったのか。やっぱり自分たちで進めていくしかないのかなぁ」


「聞こえてますよ! みんなして私を捨てる気なんふぇすか」


「ごめんごめん…って泣かないでよ!!」


「わふぁふぃをふふぇふぇふなんていふぁないふぇふふぁふぁい」


(私を捨ててくなんて言わないでください)


「何言ってるか分からないよ」


「先輩、どうしますか」


「出だしが遅かったり、衣服がなくなってたりしたからもう日が暮れてきてるしな… いったん戻ろう。 アーネ、泣き止んだらでいいからテレポートしてきた部屋に戻ろう?」


「分からないです」


「ん? 今なんて?」


「分からないといいました」


「ウソ泣きしてんじゃねよおおおおおおお!!」




 その後、近距離ではあるがテレポートをさせてこの街へ来た部屋へと戻ってきた。ウソ泣きと迷子になったことに対して、お詫びということでおごってもらえることになった。


 決して勘違いしてほしくないことがある。それは小さい子を恐喝しておごらせたのではなく、あくまでも彼女からおごって来たのである。それに我々は乗っかっただけであるのだ。 え? お金持ってないだろって? それは知らん。


 


               ~酒場にて~




「お金だけはたくさんあるのでたくさん食べてください」


「ついに、金だけしか誇れるところがなくなったのか」


「魔法だってあるわい!」


「そういうことは言うなって」


「で、皆さんは何をお飲みになりますか?」




 さすが今野。話を切り替えさせるのはうまい。




「俺は周りのやつが飲んでるあのアワアワのやつを飲みたいな」


「あっ。 あれおいしそうですよね 私もあれにします」


「じゃあ僕もあれにしよっかな」


「じゃあみんなそれで頼みますね。 店員さーん!」




注文後…




「あれってお酒だよね?」


「はい」


「君って何歳なの?」


「10歳です」


「この国で、お酒を飲めるのは何歳からなの?」


「12歳です」


「店員さん!! さっきのアワアワ一つお水で!!」


「やめろおおおおおおおお」

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