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異世界鉄道  作者: 山川 ぼっか
いざ調査へ
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方向音痴?


 正体の怪しい自称、国から派遣された魔法使いのアーネと、共に街をつなぐための候補地を探すたびについに出ることになった。僕たちにとっては、初めての冒険らしい冒険だと思っていた。


「じゃあ、まずはこの道の先にあるパルシカに行こうか」


「ついに冒険ですね! 不安ですけどそれと共に楽しみです!」


「僕も反対してたけどやっぱり1回くらいはモンスター見てみたいね」


「ではいいですか?行きますよ?」


「「「おう!!」」」


「テレポート!」


「「「ええええええ!!??」」」


 これからの運命を決めるだろう冒険……


というわけではなかった。そりゃ僕たち全員レベル1で王都の周りとか無理ゲーですよね。あと、この世界が思い通りにいかないっていうのも察してました。


「着きましたよ?」


「あぁ。俺たちの冒険が消えてしまった」


「私も冒険したかったのに…って裸じゃないですか!!」


「そりゃテレポートしましたから。お洋服は別にテレポートさせてありますよ?」


「早く洋服返して!!」


 ここはテレポート専用部屋らしく各街に1部屋ずつ借りているらしい。服は隅っこにある服用のスペースに飛ばす。自分の行ったことある場所ならミリ単位で飛ばせるようでそこまでになるには相当のレベルが必要だそうだ。


 しれっと女性が先に着替えに行ってしまったので男二人は服を着ない状態でいる。この世界の季節は秋から冬になる感じでそこそこ肌寒いのでくしゃみが出始めたところで二人は出てきた。


 女性二人は出てきて僕たちを見るやいなや、周りにあった投げられそうなものを投げてきたので逃げるように服の置いてある隠しのついているところへと向かった。


「やっと服を着たんですか。早くいきますよ」


「お前らが先に着替えだしたんだろ」


「後輩とはいえ、レディーファーストです!」


「はいはい。じゃあアーネ。どこに行けばいいんだい?」


「ついて来てください」


 アーネはこのやり取りを呆れ顔で見ていたような気もするが交渉の場所まで連れて行ってくれるというのでついて行くことにした。


 


               ~数分後~




「あのぉ。ここどこですか」


 まるで初めて来た街で迷子になっている人のようにアーネは僕に問いかけてきた。


「え? 僕たちは君について行っているだけだよ? そんなこと聞かれても君しか分からないよ」


「私、今迷子なんです」


「だってよ。みんな…って」


「「「迷子なのぉぉぉぉ!?」」」 

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