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異世界鉄道  作者: 山川 ぼっか
ここは二ホン??
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番外編 クリスマスの朝

本編投稿していないのに番外編でごめんなさい!!

「しかし、この世界にもちゃんと冬は来るんですね。ずっと同じ季節だと思っていましたよ」

「そうだな! 俺は冬でもガキの頃は半袖短パンだったけどな!!」

「言われなくてもなんとなく分かるよ。というかあれだろ。最近までサンタ信じてた口だろ?」

「何を言っているんだ! サンタさんはいるんだぞ!! 俺が大人になったから来なくなっただけで!!」

「え?! 当たり前じゃないですかー」


 彼女は自信に満ちあふれた顔をしながら。


「サンタさんはいますから!!」


 なぜ、ここにいる日本から来た大人達はバカなのだろうか。いや、純粋と言うべきか。と、日本にいた頃のことを思い出しながらみんなで話していると


「おい佐藤、さんたさん? とやらはなんなのだ?化け物か??」

「ん? クリスマスになると子供にプレゼントを届けてくれるんだ。それをみんな楽しみにしていてな、でも実は・・・」

「くりすます? プレゼントをくれる?? 佐藤のいたニホンには物好きもいるのだな」

「まあ、いい子にしか来ないからな。少なくともアーネには来ないな」


 僕は軽くからかう。魔法の力はこのメンバーの中だと一番で強いかも知れないが悪い子にはサンタは来ないからな。彼女には関係ないかな。


「な、何を言うのですか!! 我はいい子なのですよ!! 佐藤達を何度助けたことか。そんな子が悪い子だなんて。しかも我はもう大人なのです! 成人しているのですよ。まったく、からかわないでほしいのですよ」

「じゃあ、僕には来ますか? まだ、子供ですがいい子かは少し不安で・・・」

「ネモ君はいい子だったからな。絶対に来ると思うよ! ちなみにプレゼントもらえるなら何がほしいのかな?」

「えー・・・。特にコレというのはないですが、師匠と一緒にいられるだけでうれしいので!!」


 何この子。本当にいい子。明日にはなにかあげよう、僕は心に誓う。


「くりすます・・・はプレゼントだけなんですか? もっと知りたいです!」


 彼はキラキラとした目で僕に聞いてくる。


「じゃあ、今日の夜はクリスマスらしいディナーにしようか。楽しみにしていてね!」

「「「「やったーーー!!!」」」」


 彼らが喜んで・・・ら?? ネモ君以外の三人も喜んでいた。しかし、一人で準備など大変なのは少なくとも山田と今野は分かっているだろう。僕は二人の耳を引っ張り準備の手伝いをさせることに。



 この異世界でも夜はしっかりと冷え込む。借りている部屋の暖炉に薪をくべる。パチパチと火花が散る中でその近くに机を置き、皆で食卓を囲む。アーネに権力と金に物を言わせて準備をさせたチキン。実はお菓子作りが趣味だった今野にはケーキを。僕と山田はクリスマスツリーになりそうな木を。


「これがクリスマスなんですか?! 綺麗な飾り付けをされた木に大きなチキン! それにケーキまで!! こんなの僕初めてです!!!」


 喜んでくれたのがうれしかったのは僕だけではなかったようで。山田や今野も温かい表情で彼を見守っていた。


 「いただきまーす!!」


 みんなで食事をする。いつもしていることとは言え、なにか少し忘れかけていた物を思い出すような温かい気持ちを感じた。

 食事も終わり、寝る時間。みんなが寝静まったあと僕は少し作業をして寝る。



「師匠!! 僕の枕元にプレゼントの箱があります!! サンタさん来たんですね!!」



 願えば、誰にだって。


願えばいつかかなうでしょ~。


クリスマス。平日ですがたまには温かい忘れた気持ち。大切にしましょ。

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