新たな旅へ
門をくぐると調査を一緒に行ってくれるだろう冒険者が待っていた。見た感じは、魔法の杖らしきものを持っていて、ローブをまとっていた。話しかけたくないオーラをまとっていたが一応話しかけることにした。
「あの、国から派遣されてる冒険者とはあなたでいいのですか?」
彼女は少し戸惑い慌てた後、すべてを飲み込んだような顔をして返事をしてきた。
「も、もちろん! 我こそが国王様に頼まれしもの! 攻撃のサポートなら任せなさい! で、あなた方の名前は?」
「あ、人違いっぽいです。まさか、こんなに頼りなさそうな人間を派遣させるはずがないですよね。見た目だけのやろうなはずがないですよね。では、人を探しているので」
「ちょ、ちょっと待てぃ! わ、私ですから!!」
彼女は疑われているのが気づいたのか焦りながらも少し恥ずかしいのかもじもじしていた。そんな彼女を横目に見ながら
「先輩、どうします。この人、怪しそうですよ。」
「でも、この辺にいる冒険者っぽい人はあいつしかいないんだよね」
「魔法使いかぁ。剣士あたりがよかったですね」
「まぁいいんじゃないか? 他には誰もいないし、あのじいさんが遣わす奴なんてこんな野郎だけだろ」
「おい山田。国王のことをじいさんはやめとけって。まあ、でもあいつに頼むしかないか」
「と、いうことで君に頼むことにした。よろしく頼むよ。ちなみに君の名は?」
「我が名はアーネ=ソーネ! 魔法使いを生業とするもの!」
「「「え?」」」
「これが私たちの名乗りなので」
「いやそれも気になったけど名前」
…。
…。
「な、なにか文句でもあるのかああああああ」
「ないっす」
「これでも世の中にある魔法をほとんど習得しているのだからな!」
ということでこの名前のおかしな彼女と線路敷設をする街を探すための旅に出ることとなった。一見強そうな彼女。果たして大丈夫なの?