アーネと真夜中ご飯
気がつくと日が暮れ、外からも賑わいがなくなっている。どうやら夜になってしまっていたようだ。
しかし、あれ、なにをしようとしていたんだっけ。というかなんか膝が重いような…。
重さがある膝を見てみると、そこにはアーネが寝ている。えーっと、そうだ。彼女に説教をしようとしたところつられて寝てしまったのだ。こんな時間にこいつを起こして説教するのも悪い。というか夕食の時にお越しに来てくれてもいいのに…。とりあえず、彼女をどかしてなにかを食べに行こう。お店がやっているかは怪しいがどうにかなるだろう。
「少しだけずらすぞお…。起きるなよ~」
「ん、ん。行かない…で、、」
「うわっ?! 起きてる??」
やばい。タイミング良く寝言を言われてしまったがために驚いて大きな声を出してしまった。でも、起きた雰囲気もないしなんとかセーフ。近くにあったクッションをとり、彼女の頭を僕の膝上から動かす。
「よーし、なんとかずらせたぞ、飯を探しに行くとするか」
彼女が起きてしまわないように足音を立てず、扉に近づく。ドアノブをひねる。そして、扉を開いて部屋を出ようとすると。
「どこに行こうとしているのですか?」
?!。寝言…だよな?僕は気がついていないふりをし、出ようとする。
「聞こえているのですよね? もし、聞こえていないのなら大きな声を出すしか…」
「あーーー、わーったわーった。聞こえてるよ。なんだよ。もうこんな時間なんだ。まだ、子供は寝ている時間だぞ」
「あ。まだ我を子供扱いするのですか? この世界ではもう」
「その話も何度聞いたことか。でもな? その年で酒を飲むのは良くないんだから僕の前では絶対に許さないからな? ってかお前はなんで、僕を捕まえるんだよ。あ、分かった。夜一人でいられないのか? それなら隣の部屋に」
彼女は頬を膨らませながらも耳を赤くし
「ちょっとは気を遣ってほしいのですよ! 我だって乙女なのですよ? なにを考えているかくらい」
話を終える前に、部屋には “グウウ” と響く。
「お前、おな…」
「少しは気を遣うのです」
「はい」
ということでなぜか彼女が変なところに意地を張っているので何も言わずに連れ出す。まあ、昼から夜中まで寝ていたら目も覚めてしまうか。いまいち街のどこになにがあるか分かっていないのでフラフラと町中を歩く。
「さとう、どこに行くのか決まっているのですか? 愚問でしたね。決まっていないのですよね。少し寒いので早く決めてほしいのですが」
「ああ。僕も同じだよ。でも、こんな時間に店がやっている方が少ないしな」
どうにかして早く見つけたかったのだが目の前にいい匂いのする屋台が見えてくる。醤油のいい匂いがする。
「お、ラーメンの屋台だな、ここでいいか?」
「らーめん? それはなんなのですか」
そうか、この街の居心地はときたま変なことがあるくらいでほぼ日本みたいな物だったのでここが異世界だと言うことを忘れていた。いや、裁判なんてやっている時点でおかしかったのか。
「温かいスープに麺を入れて食べるんだよ。まあ、とりあえずおいしいし食べよ」
「さ、佐藤がいうなら食べてみます」
ちゅうと半端な終わり方すみません。ちゃんと続きは消えないで書きます!