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異世界鉄道  作者: 山川 ぼっか
ここは二ホン??
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逃亡者

 裁判も終わり街中に出ると、さっそく判決の内容がポスターとしてあちこちに張られていたのだ。しかもそこには彼の顔と懸賞金も書いてある。裁判をしたのに本人が見つかっていない証拠だろう。


「にしても本当に街中に山田先輩のポスターだらけですね。なんかあの人なら勘違いして出てきそうな気もしますね」

「たしかにな。あいつなら「おれがこんなに張り出されてるのか!」とか言って出てきそうだな」

「出てくると死刑ですけど出てこないと何も話せないのでこっそり出てきてくれるのが一番ですね」

「そうだな。まあ、とりあえず今はあの二人…というかネモ君に話して作戦会議をするしかないな」

「そうですねっ! 早く行きましょう!」


 アーネには話さないといけないこともあるしな…。そう思いながら、僕たちはとりあえず宿で待っているネモ君とアーネに会いに行くことにした。


「あ、ししょー! どこ行っていたんですか、遅いですよ! 朝遊びに来たらどこにもいないので師匠まで消えてしまったのかと思いましたよ!」

「あ、すまんすまん。少しだけ、今野に連れられてな。やっかいごとに巻き込まれてきた」

「佐藤先輩、それは酷いです! 救いを求めただけで」


 なぜ、その救いが僕にとってはやっかいごとだったのかと気がつかないのだろうか。


「で、アーネってここにいないのか?」


 部屋を見渡しても気配がない。


「アーネですか。さっきまでこの部屋にいたと思うのですが…」

「…が、って何か知っているのか?」

「いや、師匠が戻って来るよりも少し前にこの部屋に頭を抱えながら来たんです。関わりたくないなと思って目を合わせないようにしていたのですが勝手に話し出したんです。「佐藤に殺されるぅぅぅ!」って。さすがに聞くかと思い話を聞くと…」


 ここからは裁判であった話…ではなかった。


「あいつ曰く、急に師匠が襲って来て僕に助けを求めてきたらしいんです。多分ここにも来るだろうから来たら捕まえておいてほしいって」


 んんんん???

 何その話。私しらない。

 私そんな犯罪していない。


「えーーっと僕はそんなことした…」

「ああああああ佐藤先輩! ついに私たちも厄介者になってしまったんですね…! もう夜逃げしかありません。でも、まだ日は昇ったばかり。どうやって夜までやり過ごしましょうか!」

「とりあえず今野は黙っておいてほしい。で、ネモ君は僕のことを捕まえるつもりなのかい?」

「師匠! 僕がそんなことをするわけがないですよ! 僕だって師匠と夜逃げをする準備は出来ています! でもその前に、あの裏切り者だけは…」


 ネモ君のアーネに対する憎悪はいつもすごいけどどこからきているのだろうか。最近いつもやっているような気もするが、今回も作戦会議をするか。


後書き、真面目にやれって。

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