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異世界鉄道  作者: 山川 ぼっか
ここは二ホン??
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裁判開始?

「私が推薦しました。なにも言わなくて大変、大変申し訳ありませんでした!」


 今野は今までに見たことのないようなとてもきれいな土下座を繰り出した。


「おい、やめろっ!! そこまでやれとは誰も言ってないから! 頭上げて、お願いだから!」


 それでも彼女は吹っ切れてしまったのか周りの目線は全く気にせずにギャンギャンと泣きながら謝ってきたのであった。収まるのに結構な時間がかかったのであった。


「な、もういいから。一緒に立とうね? それで二人でなんとかしよ?OK?」


 こくりと頷く。


「ゴホン、もう大丈夫ですかね」

「「はい」」

「では、裁判を再開いたします。ま、まあ、今回のみ特例で被告人側の弁護士は二人とします」


 裁判が再開をするため、僕は今野に連れられていくままに弁護人の席に座る。しかしだ。裁判なんて傍聴すらしたことない。何をすればいいのかすら分からない。変に感じたら意義無しと飛び出す字幕付で言っていることくらいしか分からない。とりあえず現状について今野に聞いてみよう。


「ちなみになんだが山田はどんな感じなんだ」

「どんな感じってなんですか、佐藤先輩。まあ、負け試合ですかね。犯行の瞬間を私が見ちゃってますし」

「君は弁護人でいいんだよね?」

「はいっ! 人手が足りないから証人としても立ってほしいと言われていますが」


 うん、それっておかしいよね。僕でも分かる。なんで被告人の弁護士が事件の証人として参加するわけ。というかもう有罪にする気しかないってことか…。


「勝てないな。帰っていい?」

「ダメですよ! 私だって一目散にでも帰りたいのに我慢しているんですから」


 二人で口論をしていると


「弁護人、静かにしてください。裁判を開始しますので」


 僕たちは肩をすくめて頭をぺこりと下げる。


「では、裁判を開始しますこれは…」


 裁判が始まる。裁判官がダラダラと説明をしているのを黙って聞いていると横に座っている彼女が肩を軽く叩いてきて


「先輩、佐藤先輩、裁判官が何言っているのかちんぷんかんぷんというか難しすぎるんですけど」

「今野には難しいかもな」

「佐藤先輩は分かっているんですか??」

「まあ、ざっくりとは」

「さすが先輩ですー。勝てますね、これで」

「馬鹿か、そんな簡単じゃないだろこれ」

「えーそうですかね、いけるん」

「弁護人もそれでよろしいですか??」

「「はいっ!」」


 全く話を聞いていなかった。なんの同意だったかも全く分からない。のにも関わらず勢いで返事をしてしまった。

始まりませんね。

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