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その5 調布市 湯の森 深大湯さん(2018.02.19)

 今回、訪れましたのは、23区外、私が初めて一人暮らしをしました調布市で、そぞろ鷹樹であります。

 先日、稲城の温泉場に行った時は、通過しただけでありまして、しかも地下駅なので様子が分からなかったのでありますよ。

 前回そぞろ歩きしました日暮里の『谷根千』にあります商社を辞めて、公益財団法人に就職。

 これを機に、父親と修復不可能なほど険悪となった事もありまして、鷹樹青年は実家を出たんでありますね。

 その公益財団法人を紹介してくださった先輩が調布におりまして、彼のご実家、親類が入っておられる調布のマンションの一角に住んだわけであります。

 調布は、いわゆるコンパクトシティでありまして、繁華街、主要官庁、主要交通機関であります京王線が一カ所に集中しておりまして、まぁ、暮らしやすい場所ではありました。

 調布は江戸時代は徳川の天領。甲州街道の宿場の一角。新撰組で有名になった天然理心流を畑仕事の片手間で嗜む住民も多かったそうで、荒っぽいお土地柄でありました。

 『ガーディアン 新宿警察署特殊事案対策課』でも、調布飛行場が出てきますし(38ページ参照)、堀田さんが斎藤と風間のバンに乗り込んだのも、調布駅前(197ページ参照)であります。

 住んでいた頃の情景を思い浮かべながら書いていたのですが、すっかり風景が変わっていてびっくりポンでありました。

 多摩川沿いに映画の撮影所がありましたので、『映画の街』として売り出そうとしているのでありますね。小奇麗になった駅の通路は、我々世代には懐かしい『ガメラ』や『大魔神』がデザインされた壁画があります。まぁ、良く考えたら、亀と埴輪っすよね、コイツら。

 地上駅だった頃の名物『開かずの踏切』があった線路は、完全に地下にもぐり、がらんとしたバスロータリーになっております。

 ガラの悪い兄ちゃんの溜まり場だった駅前噴水は消滅。

 パルコと西友は健在でしたが、吹曝しの駅舎があった場所には、綺麗な駅ビルに変貌。

 ゴチャゴチャした駅前の小汚い商店群は一掃されておりました。

 行きつけだった駅前の喫茶店は、かろうじて健在。

 中身もさほど変わっておらず、やっとウラシマ気分から解放されました。

 この喫茶店は、私の好きな漫画家であります桜玉吉さん(当時は調布在住、今も?)もお使いになっていた喫茶店(多分だけど)で、ニアミスするかもと、ドキドキしていた事を思い出します。

 サンドイッチとオニオングラタンスープを頂いて、腹ごしらえ。

 駅周辺をそぞろ歩きます。

 『絶望の果ての光』のモトネタになったお腹急降下は、当時の駅前での体験がモデルです。

 敗戦かどうかは、秘密であります。

 調布駅前には、水木しげる先生の事務所が近所にある関係もありまして、ご好意でモニュメントが飾られていました。

 鬼太郎さんの腕ごとへし折られて、再設置しては誘拐される目玉おやじさんは、今はご無事でありました。当時は住民の品が悪くて呆れましたが、今は多少、治安は良くなったのでありましょうか?

 夕方になると、おっちゃんで一杯になるヤキトリ屋さんも健在。あの頃はお世話になりました。

「同情するなら金をくれ!」

 ……のセリフで有名なドラマのロケ地となった、調布猥雑ゾーンも、再開発にめげずに残っておりました。

 足しげく通った『鯛のアラで出汁をとった塩味ラーメン』の店と、『蕎麦よりカツ丼の方が旨い蕎麦屋』は、なくなっておりました。

 この通りを抜けると、おお! ゲームセンター! まだあったか!

 かなりやりこんだ『拳銃で画面を打つビデオゲーム』で、ワンコインクリアとか、やっていた場所ですぜ。彼女なし、金なし、将来展望なし、のなし尽くし若造・鷹樹が、時間を潰していた場所です。

 ちょいと懐があったかいとスロットちに行き、銭がないとココでした。(実はこのゲーセン、鷹樹青年唯一の「やれたかもしれない」体験があった場所で、いずれ詳しく書きますが、『やれた』・『やれたとは言えない』の札をご用意してお待ちください)。

 土日は、府中競馬場にチャリでGo! すってんてんに負けたものです。たまに勝ちました。スロットも、当時は4号機という射幸心を煽る爆裂仕様でありまして『めんそ~れ』『主役は銭形』『吉宗』といった人気機種をハイエナ(途中で捨てられた爆裂寸前の機を乗っ取る卑怯な作戦のこと)しておりました。

 『飲む』・『打つ』のロクでもない馬鹿野郎でしたよ。『買う』がないのは、単に銭がないからですね。

 当時は、ギャンブル依存症(気味)でアルコール依存症(寸前)とか、もはやダメ人間。

 今は、博打も酒もタバコもすっぱりヤメた、綺麗な鷹樹であります。あ、お紅茶を淹れなくっちゃ!(内股で走り去る)。


 当時のホーム本屋さんの『真光書店』さんは健在。

 古矢永塔子先生の『あの日から君と、クラゲの骨を探している。』は平置き。

 わが『ガーディアン~』は、棚に残り2冊でありました。

 残念ながら友理潤先生の『太閤を継ぐ者』は発見できず。

 店員さんに調べてもらいましたが、在庫がなく、取り寄せになると言われてしまいました。無念なり。


 パルコの前のバス停から、吉祥寺行きの小田急バスに乗ってだるま市や蕎麦で有名な深大寺と神代植物公園方面に10分程。山野さんやというのどかなバス停で下車。

 すぐ近くにあるのが『湯の森 深大湯』であります。

 いわゆる、ビル銭湯。

 リノベーションされているのか、かなり綺麗な施設であります。

 100円のコインロッカー。100円玉は返却されますので、回収をお忘れなく。

 洗い場も広く、浴槽も広い、いい銭湯です。

 薬湯が地元の常連客さんに人気で、今日は『米糠とオリーブの湯』で、皆さんカビバラ化しておりました。

 露天風呂もありまして、洗い場の中に階段。

 ぶらぶら(何を?)させながら、ぶらぶらと昇っていきますと、深大寺と植物公園を借景にした見事な眺望の露天風呂になっております。

 なるほど、お寺と公園が無くならない限り、マンションやビルは建たないわけで、視界がふさがらないというわけなんですね。

 お湯は、ややぬるめで、じっくり温まります。

 浴槽のなかで、座禅を組んで瞑想している外人さんがおりました。

 露天風呂の水面に残照が映え、オリエンタルな風景でありますが、チン〇ンをポロンと出したままですから、「なんだかなぁ」であります。

 再びバスで調布に戻って、京王線で新宿まで。そこから、東京横断して、鷹樹は今の本拠地であります下町エリアに戻って行きました。

 今回も、よいそぞろでありました。

 

  今回の画像データは 鷹樹烏介ツイッター https://twitter.com/takagi_asuke

 を参照ください。

 

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